シーン51ここがヨーロディア?
私達は竜族である赤きドラゴン雷武の頼みにより彼の発した黒い渦に飛び込み……そして。
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気がつくと私はどこかの森の中にいた。
『ここが……。』
『ヨーロディアという地なのか………』
『そうみたいだね……いいかい?皆これを見てくれ。』
ロイズの言葉に彼の開いた地図に目を向ける私達。
するとロイズは指をとある大陸に指し示す。
『いいかい?ここが先程まで僕達がいた大陸アメリスアードだ……そこから。』
スーッと指を動かしていくロイズ。
海を越え山を越えそしてピタッと止まった大陸。
『ここが今僕達がいる大地………ヨーロディアという地のようだ。』
『へえええ……凄い…………。』
『あのドラゴンの渦がここまで一瞬で我々を転移させたのか。』
この転移に驚きを隠せない私達。
するとドライアードが口を開く。
『へへっ……ようやく分かりましたか?雷武様の凄さが。』
自信たっぷりに言ったドライアード。
『確かにね……ここまでの事をできるものなんて…魔王くらいかと思っていたから僕も本当に驚いているよ…だけどそれだけのドラゴンが僕達に依頼してきた事……彼の力を今後も借りる事ができれば僕達の悲願……魔王討伐もきっと叶う事だと思う……皆……頑張ろう。』
ロイズの言葉に私達も頷き返す……するとドライアードが口を開く。
『あのお〜〜〜。』
『ん?どうしたのドライアードちゃん?』
『ここからの道案内をあの雷武様より請け負ったワタクシに皆さん着いてきてくださいませ!!』
私達にそう言い放ったドライアードちゃん。
その目からは何かやる気が感じられる。
『あ、ああ……じゃあ頼むよドライアード。』
するとスーッと宙に浮くドライアードちゃんは私達の先にその指を向ける。
『さあ……ここから一番近く……そして私達の仲間達がいる精霊の村へと向かうのです!!』
そう言い放つドライアード。
『う、うん……じゃあとりあえずそこに向かおうか。』
『よし!!きまり!!さあいくわよ!?私…ドライアードと『愉快な仲間たち』!!』
『えっ!?』
『はあ!?』
『フン………やれやれ。』
『あははっ!いこおおおーーーーーーっ!?』
こうしてドライアードちゃんの声かけで私達は精霊の村と呼ばれる場所へと旅立ったんだ。
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道のり途中でドライアードちゃんが話してくれたのはこのヨーロディアの古い歴史と精霊達の話だった。
『それでですね……このヨーロディアの精霊達にも深い歴史なんかもあってですね……………』
『へえ、これは本当に興味深いね。』
ドライアードちゃんの説明に熱心に聞き入っていたのはロイズだった。
ドワフロス……そしてエルフィーナは元々が人族とは違う歴史をもっている、だからロイズほどは彼女の話しには食いつかないのだった。
『そして……300年前くらいに私が道に迷った時にですね……』
『ほうほう……一体何が起こったんだい??』
ロイズは食いついてドライアードちゃんに失礼をするものだから二人で話が盛り上がり中々終わらない状況。
その時。
ぐうぅぅぅ……きゅるきゅるーーーっ。
周囲に聞こえるほどの空腹のセンサーが働いてしまったんだ。
皆がピタリと足を止める。
『えっ!?なになに??』
そう叫んだのはドライアードちゃんだったんだ。
皆が私に目を向けてくる。
『あはは……………………………だってえ……お腹空いたんだもんっ!!』
『あははっ、勇者様!!村までいけば食料はありますけど……どうやらその前に動けなくなりそうですね……ではせっかくなのでワタクシドライアードの秘技をお見せする事にいたしましょう。』
『えっ!?』
私達はドライアードちゃんに目を向ける。
するとドライアードちゃんの身体は発光していく…………次の瞬間…………光は辺りの木々へと移っていく。
辺りの木々が発光していくと………次の瞬間。
ドライアードが口を開く。
『聖なる森よ……我が声に答え……そして豊かな実りを見せよ……『シルフィーエイド』!!』
ドライアードの声が辺りに響き渡ると、次の瞬間。
辺りの木々に起こった奇跡。
にょきにょきにょきっと木々に次々と実がなっていく。
『えっ!?これは!!???』
『すっ……ごおおおおーーーーーーーーーい。』
私は思わず声を上げる。
森の恵をくれるドライアードちゃん。
すると笑顔のドライアードちゃんが口を開く。
『さあ……勇者様……これで思う存分………堪能してくださいませ。』
『わあああ!!やったあああーーーーー!!』
こうして村へ行く前の私達は休息をとり………私は森の恵を思う存分堪能したのでした。
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その頃……ヨーロディアの空港には一人の男が辿り着いたんだ。
『ふぅ……アメリスアードから長い空の旅だったな。』
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