シーン49フレイルの最後。
ガタガタと鳴り出した音。
するとドラゴンが口を開く。
『ああ……俺様がこの戦いの終止符を打ってもいいのだがなあ……だがここにはすげえ匂いのする草が生えててなあ…俺様はその鼻につく匂いが気に入らん……俺様はソイツを焼き尽くす事にする…そいつの相手はお前がしろ……』
突然そう言い放つドラゴン。
『それは……もしかして!?』
『ええ………きっとそうね……ロイズ……ドラゴンは麻薬草を………根絶やしにに行くんだわ………』
ロイズにそう返したエルフィーナ。
『なっ!?くそっ!?ドラゴンめ!!そうはさせるものか……さあ魔神『ホーリージェリーフィッシュ』よ……そのドラゴンの行く手を阻むのだ!!!』
怒号を浴びせる『聖騎士フレイル』
だがドラゴンは颯爽と飛び上がる。
しかしそこへ奴の魔神も飛び上がりそのままドラゴン目掛け攻撃をしかける。
『ドラゴン君っ!!???』
『雷武様ーーーーーっ!?』
私とドライアードの叫び。
すると雷武はニタリと微笑む。
『邪魔など………させるものか…………。』
殺気を放つフレイル。
『私が邪魔はさせない!!』
ドライアードがそう叫ぶと地面が割れ…這い出してくる木々の根が魔神へと飛び出していく。
すると見ていたフレイルがニヤリと不敵な笑みを浮かべる。
『邪魔などさせない……邪魔などさせない……誰にもこの僕の野望は止めさせないんだ。』
聖騎士フレイルは震え…そう呟く。
『くっ!?この男…本当にただの人間なの!?』
すると不気味な笑いをするフレイル。
『ぐふっ……ぐふふ……あの……あの……草……魔草は……僕の…僕だけのおおおおおっ!!??』
叫ぶフレイルは聖騎士でありながら…そう…… その光景は既にコイツは……。
『中毒者だったのか!?』
ロイズの叫びにこの事実を皆が知ったんだ。
ヨダレにまみれたこの男は既に中毒者だったようだ。
恐るべきこの状況。
だけど……。
『小僧……我が何者か……我はこの地の竜族……雷武………俺が気に入らぬものは全て……排除だ。』
そう言い放つ雷武は空高く舞い上がっていく。
『さあ……消えよ…魔草……楓玲亜』
その瞬間。
この山全体が深紅の炎にまみれていく。
轟々と燃え上がる炎は辺り一面に立ち上った。
『うっ………くっ!!こんな……こんなーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!?』
フレイルが叫ぶ。
私は改めてフレイルの前に立つ。
『くっ!?こうなれば!!貴様ら……ゆるさんっ!!???』
魔神具を手に構えるフレイル。
『君が……そんな薬でここまでの事をしてきたなんて…でもそんなのを……君のような人を増やす訳にはいかないんだ……。』
『ぐぬう……うるさい…僕の神である……『ザイアック』様もそう言ってくれたんだ。』
『やっぱり君もあの人の命令だったんだ。』
『うるさい……ザイアック様の言う事は絶対なんだ……聖騎士としてずっと下っ端だったこの僕に力をくれてこんな僕に希望をくれたザイアック様のために僕はあああーーーーーーーーーーーーっ!!』
ドゴーーーーーーーーーーーーーーンっと光に包まれた聖騎士フレイルは私と対峙する。
どうやら薬によるパワーアップがなされたようだ。
『君を倒せばザイアック様は喜んでくれる…君を倒しザイアック様の元へ連れていく……さあ僕のために……はあああーーーーーーーーーーーーっ!?』
フレイルの槍にはいつしか光が漏れていた。
私は構え奴の槍を受け止める。
そして現れたのは奴の魔神。
『クククッ……このまま……………………………』
すると私の前で奴の刃を受け止めていたスケルトンが私の意識に語りかけてくる。
(僕は君の騎士である……)
(えっ!?スケルトン?)
(ああ……そして僕の能力は……)
私はスケルトンの魔神具である剣を握り構える。
すると奴の攻撃が迫っていた。
ガキイイイーーーーーーーーーーーン!!っといつの間にか私は奴の攻撃を剣により躱していた。
『ラブラちゃん!?』
『なんだと………その剣技は!?』
エルフィーナとドワフロスの驚きの声。
するとロイズが口を開く。
『あれがあの魔神スケルトンの能力か。』
『どういう事!?』
エルフィーナの疑問にロイズが返す。
『きっと魔神スケルトンの能力は……あのスケルトンが剣聖であった生前の能力をラブラによって体現させるものなんだ…あのスケルトンはきっと生前名のある騎士で剣の名手だったのだろう……その能力はラブラの身体で体現する……つまり今のラブラは。』
『剣の名手!!??』
◇
『さあ……終わりにしようか。』
『なっ!?馬鹿な……我が力が貴様のような女に効かないだと!?』
『そうだよ……君は私のスケルトンの能力でここで終わる……さあ……。』
奴は叫ぶ!!
『うるさい!!もういい!!もういい!!死ねぇぇえーーーーーーーーーーーーーっ!?』
奴と魔神の最後の力を込めた攻撃。
私は……すーーーーーーっと奴らの攻撃を躱していく。
『なっ!?こんな……こんなあああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!?』
フレイルが叫んだその時……私は魔神具を構える……そして。
『冥の剣……『生……零』』
ガシュウウーーーーーーーーーーーっという激しい斬撃の連撃を放つ私。
そして聖騎士フレイルの肉体は…まるで生気が吸い取られたかの様に。
崩れ去り………その肉体は……砂の様にサラサラと……消えていったんだ。
◇
◇
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