シーン43極楽鳥。
私達はロッキンマウンテンへと向かっている。
山道への入口に向かう為……この深い森の中を進む。
そして私達にはエルフィーナの力により元気を取り戻したドライアードが道案内をしてくれていたんだ。
するとドライアードは口を開く。
『しかし……エルフィーナ様がこのようにあの大樹を飛び出すなんて……やはりこの世界に危機が迫っている事だけは分かります。』
『ええ……そうね……そして今やその希望はここにいるこの少女……勇者である『ラブラ』ちゃんにかかっているの。』
そう言ったエルフィーナは私の頭を撫でる。
するとドライアードが不可思議そうな顔で私を見つめる。
『確かに………この子から私達と同じ匂いはしますがまだまだ大分お若いようで…ですが…エルフィーナ様がきっとこの子を心から信じている様子……私達ドライアードもこの子の力になる事をお約束しましょう。』
そう言ってくれたドライアード。
するとエルフィーナが話題を変える。
『ところで、この森の管理者であるあなた程の者がああして被害にあうとは……ここへ来た兵士の力とは一体。』
『はい……あの力は我々精霊達の力を弱らせ…奪ってしまう力を持っていました……それは魔力を用いた何かを振るい…それにより私も力を奪われてしまっていたのです。』
『魔力を用いた……となると……人族であり……だけど魔力の力といえば関わってくるのは……魔族……。』
エルフィーナはそう呟く。
するとロイズが口を開く。
『そうだね……その力は精霊の何かに関わってくるもの……そして人の頭脳と魔族の魔力を働かせた何かの魔道具のような物をそいつらは作り出したという事か。』
『そうね……そしてドライアードを退ける何か…奴ら兵士団達はその何かの魔道具によってこの森を平然と進んでいった……そういう事になるわね。』
『そうなると……。』
ロイズは思考する。
私達の中で秀でる彼の頭脳。
『ドライアードはただの魔物とは訳が違う力を持つ精霊だ……そんな精霊があの様に弱らされたんだ……この先のラブラの目的であるドラゴンにも何らかの影響を与えかねない事にもなりそうだな……………兎に角今は奴らの後を急ごう。』
ロイズの言葉に私達はドライアードの元……先を急いだんだ。
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そうして先を急ぐ私達。
すると徐々に森は開いていき明るい日差しが射しこみはじめる。
『おお……森が開いてきたぞ……山の登り口に辿り着くころか。』
そう言ったのはドワフロスだった。
するとドライアードは口を開く。
『あら…貴方はドワーフ王ではありませんか?』
『ああ……そうだ……だが……どうかしたのか?』
『いえ……ちょっと気になる事があったのですが………まあ……今は…………見えました……山の入り口です。』
ドライアードの声。
私達の目の前には天までとどきそうな程どこまでも高く続く頂上が見える。
『あの頂にドラゴンが…………………。』
私が山の頂に目を向ける。
『ええ……ここからは私は大気に紛れて行くこととします……この先はあのドラゴン様の領域…私などが姿をみせること等……おこがましいのです。』
『分かりました……あなたは着いてきなさい。』
『はい………』
そう言ったドライアードは姿を消していく。
『さあ……いくわよ。』
エルフィーナの声に私達は頂上への道を進んで行ったんだ。
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私達は森の道をいく。
だが私達には妙な事があったんだ。
『そういえば……来る途中………兵士達の何もなかったわね?』
『たしかにな……あの森も我々はドライアードがいたため何事もなくここまで来れたが………そうでなければ……一人くらいでもあの森で何かに遭遇するであろう……途中でなんの事にも遭遇しなかったな。』
エルフィーナの声にそう返すドワフロス。
『あら………途中に数名の兵士がおられましたよ?』
そう声だけをかけてくるドライアード。
『そうなの?』
『ええ……わたくしの森でも本来ならその様な事が起こりえますので。』
『なるほど。』
と言いながら私達も合点が行く。
『ですが………やはり兵士達のほとんどがやはり進んで行ったハズです……私のテリトリー内でも問題なく頂上まで辿りつける戦闘力……やはり只者ではありません。』
そう告げたドライアード。
すると私達の目の前に見えてきたのは頂上への道だったんだ。
『そろそろ……頂上へと辿り着きそうだけど……。』
エルフィーナの声。
すると頭上方向から鋭い視線を感じる。
『なにか………いるぞ。』
ドワフロスの声。
次の瞬間。
『クえああああーーーーーーーーーーっ!?』
バサバサっと翼を羽ばたかせ宙に舞い上がった巨大な影があったんだ。
『あれは………』
『天空の怪鳥と呼ばれる希少種…『極楽鳥』!?』
伝説の怪鳥と呼ばれる巨大な鳥が宙を舞ったんだ。
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