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勇者ラブラ伝説~私って実はちょっと凄いんだよ?~  作者: 黒羽冥


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シーン40リーポとの別れ。

サンドウォームを封じた私。

そして洞窟の入り口まで出てきていた私達。


『ふぅ………これでこの地も大丈夫だね。』


私はそう呟きリーポ君に目を向ける。

すると……洞窟内に目を向け、肩を震わせていたリーポ君。


『リーポ君…………………。』

『父さんはとても偉大な人だった……立派な魔物使いで……一人で沢山の魔物から村を救っていたんだ。』

『そっか……………………。』


リーポ君は続けて……呟く。


『父さんは僕とは違って……凄く……勇敢で……凄く……強かったんだ。』

『そっか………。』


私達の前でそう告げたリーポ君の話をじっと聞いている。


『実は…僕はね……おじいちゃんの代から魔物使いとして生きてきた事は話したよね……。』

『うん………。』

『僕ね……本当は父さんが魔物使いの力を持ってなかった事を知っていたんだよね……。』

『えっ!?……リーポ君……どういう事?』

『僕達魔物使いの一族には魔物との血の契約というものがあるんだ……それは血を自分の魔物と共有するって事……僕は幼い頃それを聞かされたんだ…………そして僕の父さんにもやはり魔物は確かに存在して……常に父さんと父さんの魔物は一緒に戦っていたのはこの目で見た事があったし確かだったんだ……僕はそんな父さんに迷いもなく英雄の影を見てきたんだ……でもこの洞窟に父さんが行くと言って村を出た時……村の長老から聞いたんだ。』

『良いか……リーポ……お主の父は本当は自分には魔物使いの力はなかった………とワシに伝えてきた事があったのだ。』

『えっ!?でも父さんはおじいちゃんの代から代々魔物使いの力を受け継いできたって言ってたし……それに僕だってこうして『ガロウ』を使役できたんだよ?父さんにだって『ラーベ』という魔鹿の魔物を使役していたんだ……僕の父さんは立派な魔物使いなんだ!!長老の嘘つきーーーーーーーっ!?』


『僕はそれで村を飛び出してしまったんだ……今まで隠していて、本当にごめんなさい。』


僕達にそう告げたリーポ君。

『僕にはおじいちゃんから次いだ魔物使いの力はちゃんとあったんだ…お姉ちゃん達と戦ってそれを知る事ができたよ…でも僕の父さんにその力がなかったとしても…父さんには『ラーベ』がいて僕にとっては…凄くカッコイイ『魔物使い』だったんだ……いつか僕は父さんを超える魔物使いになるから………』

『リーポ君。』


私達の村までの帰り道はリーポ君の父さんの話を聞きながら帰った。

止まらないリーポ君のお話は父への憧れとそんな父親への愛情を深く感じたんだ。

そうしていると、徐々に見えてくるリーポ君の村。


『おーい!!リーポ!!』


優しい村の人々の笑顔………そしてリーポ君を心から 可愛がってくれる村長さん。

皆がリーポ君を出迎えてくれている。

私達の中にリーポ君の父親の姿がない事は察してくれたのだろう。

只々笑顔で迎えてくれていたんだ。

そして私達は村での歓迎を受ける事になったんだ。

村人総出の歓迎に私達は感謝したんだ。

素晴らしいもてなしを受けた私達。

いつしか食べて飲んで疲れたのだろうリーポ君はガロウと共に眠ってしまっていたんだ。

すると長老が口を開く。


『リーポの父親『リーファ』はもう………そうでしたか………。』


言葉を濁しながら問いかけてくる長老。

私達はそれに頷く。

パチパチと暖炉の火の焚き木が燃えながら音を立てる。

村の人々は思い思いにその事実を認識したのだろう。

皆が寂しげな表情を浮かべる。

すると代表してだろう長老が口を開く。


『リーポの父親『リーファ』も村にとっていつも尽くしてくれた素晴らしい男でした……そんな『リーファ』の為……そしてリーポが成長するまでここで皆で見守っていく事にしますのでな…リーポの心を後押ししてあの魔物からこの地をお守りくださり本当にありがとうございました……我々は何の取り柄もない者の集まりですがいつか……あなた方『勇者一行』様が何か困りましたらその時は我々総出であなた方のお力になりましょうぞ。』


そう言って笑みを浮かべる長老。

村の人達も頷きその目を輝かせる。

すると口を開くロイズ。


『実は僕達は……この地にもしかしたら飛び立ってきたドラゴンを追っているのですが……何か知っている事はありませんか?』


するとザワつく村の人達。

そこへ村人の後ろから声が聞こえてきたんだ。

声の主が私達の目の前まで来てくれると口を開いたんだ。


『あれは……私が川へと洗濯へ行っていた時……』


突然洗濯をしていた私の目に移ったのは川面に移った巨大な影でした。

驚き空を見上げた私の目に映った巨大な真っ赤に染まる深紅のドラゴンでした。


『なんと!?そのドラゴンはどちらへ向かいました!?』


そしてロイズの声におばあさんは答えてくれたんだ。


『ここから北にいくと『ロッキンマウンテン』という山があります……そちらの方向へ飛んで消えていったのです。』

『ありがとう。』


ロイズ、そして私達も目を合わせ頷く。


『よし…目指すはそこだな。』

『うん……いよいよアイツに。』

楽しいおもてなしを受けた私達。

そして次なる冒険……そう、あのドラゴンの後を辿っていくんだ。

そう決めた私達は翌日……旅の支度を終える。


『長老………そしてリーポ君……私達はいくよ?』

『うん……』


そこには涙に顔中ぐしゃぐしゃのリーポ君がいた。

でもこの戦いは危険すぎたんだ…私達も村人も彼を必死に説得し今ここにいたんだ。


『じゃあ……またここにも来るから!!』


私は手を振り踵を返す。


『お姉さん!?』


リーポ君の大声……そして彼は震えていた。


『僕はいつか!!大きくなって強くなったら…』

『絶対にお姉さんたちの助けになるから!!!』


涙に震え大声をあげるリーポ君。

私達は振り返る。


『待ってる………だから今は強くなるんだ!!私も強くなるから!!!』


私は叫んだ。

彼の表情は変わっていた……素敵な笑顔を見せてくれたリーポ君。

きっと彼の父もそんな素敵な人だったんだろうと、私は思い……次なる地へ、旅立ったんだ。

こうして私達は次なる地である『ロッキンマウンテン』を目指す事になったんだ。

お読みくださりありがとうございました。


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