シーン36遺跡にて、リーポは。
僕達は洞窟……魔物の巣窟へと向かう。
リーポ君は緊張が更に増している様子……だけどさっきまでのリーポ君とは少し訳が違ったんだ。
『小さいお姉さん……あのさ…………。』
『どうしたの?』
私が問い返すとリーポ君はモゴモゴと声を声を上げる。
『魔物をあんなにも凄く扱うのってどうしたらいいの?お姉さんのように僕もあんな風に魔物を思うように扱いたいんだ!!』
『リーポ君…………………………。』
『僕の……おじいちゃんも大昔………凄い大魔物使いだったんだって……そして僕も父さんも本当に凄い魔物使いだったんだ…………でも僕は……肝心の時は役に立たないし…時々ああやって制御出来なくて暴走させてしまうんだ。』
リーポ君は悲しそうな表情でそう呟く。
私は口を開く。
『そっか……私はね……確かに力でこの子達を自分の力にしたけれど………』
ポポポンッと私の魔神達が腕輪から飛び出してくる。
『おお………小さいお姉さん………凄い……そんなにいるんだ。』
ゴブリンにオーク、馬頭にキラーエイプ……皆が飛び出しそして…小型の姿で私にあまえてくる。
私はそんな皆の頭を撫でる。
『そして魔物がそんなに懐いてくれるなんて………。』
『私にとってのこの仲間達は皆友達なんだよ……』
『小さいお姉さん……』
『しかもさ…私もこうなるまで本当に頑張って修行もしたんだ……私が頑張る事は皆の為になるって教えてもらったんだ……だから僕は頑張ってきたしこれからももっともっと強くなりたい………みんなが笑ってくれる世界の為に。』
私がそういうと……リーポ君の視線を感じる。
その目は………とてもキラキラしていたんだ。
するとエルフィーナがリーポ君の頭を撫でる。
『えっ!?大きなお姉さん。』
『いい顔してるわよ!さあ……皆でリーポ君のお父さんを絶対見つけるわよ?』
『うん!!』
リーポ君が満面の笑みを浮かべる。
そんな会話をしながら私達は洞窟を目指したんだ。
◇
◇
◇
すると目の前には森が見えてきたんだ。
『あの森の奥に父さんが向かった洞窟があるのです。』
リーポ君の声に更に緊張が増す。
私達も彼の声に気を引き締め直す。
そして私達は森の中へと進んでいったんだ。
森に入るとすぐに鬱蒼な木々で暗く……周囲は君の悪い感じがする。
だけど私の頭の上に進化したゴブリンナイトが乗っている。
その為、弱い魔物などはその力に寄ってこなかったんだ。
『小さいお姉さん……これは凄いね?』
『えへへえ……でしょでしょ?無駄に戦わなくてもいいようにしなきゃね?』
『うんっ!!』
そうして私達は森の中を進む。
ジロジロ見てくる視線を感じてもそそくさと逃げていく。
『これは気分がいいねえ……私達の先の魔物達がどんどん道を譲ってくれてるみたい!!』
そう叫んだ私。
『おいおい……ラブラ……気持ちは分かるけど油断するなよ?』
『ロイズ~分かってるってば!』
『ラブラちゃん?どんどん森の中に進んでるけどここの精霊達は私達を品定めしているみたいよ?本当に気をつけてね?』
『はーい!!』
エルフィーナも森の精霊さん達の雰囲気を感じ取っているみたいだ。
すると頭の上に乗っていたゴブリンナイトがピクリと反応する。
『ん?どうしたの?』
『グギギッ……。』
威嚇するような声を上げるゴブリンナイト。
するとそこに見えたのは大きな遺跡のような洞窟の入口だったんだ。
『おお………あれが洞窟………しかも洞窟というよ何かの遺跡だったんだな………。』
そう声を発したのはドワフロスだった。
『ドワフロス……彼は歴史には誰よりも詳しくその知識は生き字引きともきく男なのよ。』
そう言ったエルフィーナ。
『おいおい……俺をじじいのように言うなよ?生きてる年数はお前達エルフに比べたら赤子のようなものじゃねえか?』
『な!?なんですって!?この美しさには年齢なんて関係ないのよ?』
『フン……俺だとてこの逞しい筋力は老いる事はないんだぜ!?』
『なによ!?』
『なんだあああーーーーーーっ!?』
『おいおいこんな所で喧嘩なんてやめろよ……』
そう言って喧嘩を止めるロイズ。
その時。
『ぐおおおおおーーーーーーーーーーーっ。』
遺跡内部から聞こえてきたのは恐るべき何かの怪物のような声だった。
『なんだあの声は!?』
ロイズの叫び……私の頭上にいたゴブリンナイトも身震いをしていた。
『あんな声が聞こえるなんて……これは。』
『ああ………急がなければ……中に誰かがいるとすれば……安全は保証されない。』
そしてエルフィーナもドワフロスも洞窟内へ目を向ける。
私はリーポ君を見据える。
『うん……いくよリーポ君……君の父さんの行方を辿ろう。』
『うん!!!』
こうして私達はリーポ君の父親が向かったとされる遺跡内へ足を進めたんだ。
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