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勇者ラブラ伝説~私って実はちょっと凄いんだよ?~  作者: 黒羽冥


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28/122

シーン28ロイズ生還…そして。

『たあああああーーーーーーーーーーっ!?』


私はボーンドラゴンを吸収していった。

腕輪に吸収されていくボーンドラゴン。

そして残されたのはガックリと膝をつき呆然とするセオドアだった。


『そん……………な…………………僕の技が。』


すると。

私の放った技によってボーンドラゴンから分離されたロイズの姿があったんだ。


『セオドア……………』


その声に気がつき顔を上げ振り返るセオドア。


『ロイズ………………。』


ロイズは目に涙を浮かべたセオドアを見つめている。

次の瞬間。

バキッとセオドアに思い切り拳を振るうロイズ。


『うがっ!!???』


吹き飛びドカッと地面に倒れると……頬を抑えロイズを見るセオドア。

ロイズはセオドアの前に仁王立ちになる。


『ロイズ…………………お前……。』

『てめえ………セオドアっ!!???』


セオドアの首元を掴み叫ぶロイズ。


『いつの間に………いつの間にそんな奴になっちまったんだよ!!???』

『ロイズ…………………………』

『確かに僕はメギノス博士に憧れ……その道を突き進んできた………でもな……あの頃からメギノス博士は俺達皆の憧れだったじゃねえか!!?その為に皆で夢を語って……世界の平和の為に頑張ろうって皆で誓いあったじゃねえか!!???』


その声で私達にもメギノス博士の崇拝性を感じる。

そしてロイズの思いも…それほどまでなんだ。


『だから僕はずっと博士の後ろ姿を見て成長してきた……だからメギノス博士……そしてこの世界を救ってくれるであろう……この勇者ラブラの敵になる者は………………………………。』

『誰であろうと…………この僕の敵だあああーーーーーーーーーっ!?』


ロイズは本気で叫んでいた。

セオドアは震えながら……ロイズの目をじっと見ていた。

するとセオドアは震えながらもゆっくりと口を開く。


『僕は……今まで何をしてきたんだ……。』

『セオドア……人には得手不得手がある……僕の仲間たちだって……こうして支え合いながらあの魔王討伐という目的の為……戦っているんだ………僕にない腕力はドワフロスが…僕に足りない魔力はエルフィーナがその穴を埋めてくれてる……そしてそんな僕らの希望がそこにいる勇者ラブラなんだ……お前は欲望のままあの『ザイアック』の手下に成り下がった……そして………僕の父まで…………。』


ロイズは銃を拾い上げる。

そしてその中に銃弾を詰め込む。

それを見ていたセオドアはスーッと目を閉じていく。


『ロイズ……ここまでしてしまったこの僕は君の手で撃ってくれていい……………。』

『…………………………………………………』


ロイズは無言で銃を構えていく。

ガチャりという引き金を引く音が響き渡る。

するとロイズは口を開く。


『僕の……父の最後は……どんな最後だったんだ?』

『ああ……………』


セオドアはゆっくりと再び目を開けると……語りだしたんだ。

『…僕の君への償いは死だと思っている…最後なんだ…真実を話そう。』


僕はこの施設で君の父の介護をするようになっていた。

君の父の病の原因は妻である君の母の死からのショックが大きかったらしい。

大怪我はおっていたものの、流石自衛団の兵士だった君の父は身体は丈夫だったのだろう。

植物人間状態ではあったが、なんとか生き残っていたんだ。

それから僕は君の父ロッド氏の介護をしていた。

そこへある時……『ザイアック』様からこの施設で働く僕に声がかかった。


『お前はロイズ・ミラーの友人と聞いたのだが本当なのか?』

『はい……昔……の話ですがね………。』

『ほお……では、そのロイズが『』博士の弟子として最近世の中に名が知れてきたという話は耳にした事はあるか?』


僕はその言葉に何かを感じてしまったんだ。

グツグツと湧き上がる君への激しい感情……それは嫉妬感だったんだ。


『『ザイアック』様……その男がなんだと言うのです!?』


ニヤリと笑みを浮かべる『ザイアック』。


『いやあ……とても優秀な研究者という話を耳にしてな………是非我が元でその腕を奮ってもらおうかと………』


ザイアックが言った瞬間……僕の心にドス黒い感情が湧き上がった。


『そんな男……僕の方が優秀だということを証明してみせます。』

『ほお?ならばこれをお前にくれてやろう……。』


僕はいつの間にかこの魔導具を手にしていた。

すると……次の瞬間…………。

グシャッという鈍い音。

そこには魔物の様な何かによっていつの間にか殺されていた君の父ロッドミラー。

そしてそのまま君の父は骨となり……僕の魔導具の糧となってしまったんだ。

『ロイズ……本当に……本当にすまなかった!』


大粒の涙を流し…全てを話し終えたセオドア。

目は虚ろで……もう。

するとロイズは口を開く。


『父さん………いつか……いつか…………僕のこの功績を認めてくれる日が………くると思っていたよ。』

『ロイズ………』


すると踵を返すロイズ。

ロイズに声をかけるエルフィーナ。

私も彼の後ろ姿をじっと見ている。


『ロイズ!!???』

『勇者ラブラ…そして皆……さあ行こう………僕は新たにやる事ができたよ。』


ドワフロス………そして私も続く。

残されたセオドアは一人。

立ち去る私達の後ろ姿をずっと……見ていたんだ。

お読みくださりありがとうございました。




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