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★1を付けることを批判するのは問題外だが、★1評価を受けることによって苦しむ作者がいることは理解しておいて欲しい

作者: ギルマン

 私自身の★1評価へのスタンスは、★1評価を受けるは苦しいことだが、それが自分の作品への評価なのだから甘んじて受け入れ、もっと高い評価をもらえるように励むべきだ。というものです。

 要するに、★1を低評価と認識したうえで、しかし★1評価を付けることを批判などせずに、その苦しさを乗り越えて、もっと上を目指して頑張ろう。というわけです。

 私はこのスタンスは、特におかしなものではないと考えています。


 まず、★1評価を行うことを批判するのは、タイトルに書いた通り問題外といってよいでしょう。

自ら『小説家になろう』という場所に作品をさらしたのだから、そして『小説家になろう』は★1~5で読者が作品を評価することが出来る場所なのだから、★1評価を受ける可能性は当然あるわけです。それを否定するのはナンセンスと言わざるを得ません。


 更に言えば、評価を受け付けないことを選択することもできるのですから、★1評価を受けたくないならそうすればよいわけです。

 それをせずに★1評価だけをやめろというのは、要するに高評価だけを押して欲しいという事であり、我が儘以外の何ものでもありません。

 そのようなことはやめるべきでしょう。


 そしてもう一つ、★1を低評価と考えることも当然のことだと私は思います。

 何しろ★1とは、5段階評価の最低評価です。

 仮に、無評価を含めた6段階評価と考えても下から2番目。100点満点のテストなら20点です。これを高評価と考えるのは、率直に言って普通ではないと思います。


 確かに★を押す欄には「ポイントを入れて作者を応援しましょう!」と書いてあります。しかし、応援することと作品を高く評価することは同義ではありません。「作品はクズだが今後がんばれよ」という気持ちでも、応援は応援だからです。

 事実、応援のつもりで★を押したのだとしても、5も4も3も2も押すことが出来るのに、あえて1を押したという事は、その作品には2以上の応援する価値はないという意思表示に他なりません。

 これを以て★1を高評価だと認識しろというのは無理があるでしょう。


 実際、仮に100点満点のテストで20点をとった者がいて、その人が「0点よりもいい点だ。だからこれは高得点だ」と言っていたなら、傍から見ればそれは大分おかしな人と思われることでしょう。

 少なくとも私は、親しい友人などがそんな言動をすれば強くたしなめます。20点は低い点だよ。もっと上を目指すべきだよ。と、そう言って。


 当然ながら私は、評価する側としても★1を低評価と認識していました。

 ありていに言えば、全く面白くないと思った作品に対して★1を付けていました。

 ちなみに、私にとって無評価は面白くないという事を意味しておらず、興味がないという事を意味していました。作品の良し悪しには関係なく、興味がないから評価しないというわけです。

 ですので、私にとって★1は、紛れもなく5段階評価中の最低評価です。




 このようなスタンスである私は、★1は高評価だという主張を見たときにはかなりの衝撃を受けました。

 正直に言って、そのような考え方があると知った時には、正気の沙汰とは思えないレベルの驚愕を覚えました。


 といっても、私の常識とかけ離れているからといって、それを頭ごなしに否定するわけにもいきません。

 評価に関してどう考えるかは個人の自由なわけだから、★1は低評価だという私の価値観を、そう思っていない人に押し付けるわけにはいかない。これもまあ当然の事でしょう。

 つまり、★1評価を高評価だと思う人もいるという事を事実として受け入れて、それ前提に考えるしかないわけです。


 そして、★1を高評価だと思っている人がいるという事を前提にした場合、評価する側とされる側に相当深刻な齟齬が生じる懸念がある事に思い当たりました。


 要するに、★1を高評価だと心から思っている人が、純然たる善意に基づいて、作者が喜んでくれると思って★1を付けたが、その結果作者は最低評価を受けたと思って大きなショックを受けてしまう場合もあるわけです。

 これはかなりの悲劇です。評価された側だけではなく、評価した側にとっても。何しろ、意図しないうちに相手を傷つけてしまっているわけですから。

 私は、これは結構大きな問題だと思っています。


 ただ、この問題を解決するのは中々難しいと言わざるを得ません。

 当然ながら、いずれかの価値観を他者に押し付けることは出来ないからです。

 ★1を低評価だと考えている者が、その考えを押し付けることが出来ないように、高評価だと考えている者も、その考えを押し付けることは出来ません。


 互いのスタンスを理解しあえれば良いのでしょうが、作者が、私は★1を低評価(或いは高評価)だと思っています。などと自分のスタンスをどこかに明記するのは面倒ですし、読者が自分のスタンスを明らかにするのも同様に面倒です。

 プロフィールあたりに、それぞれのスタンスを明記しておけば良いかもしれませんが、それを義務化するのは無理でしょう。私自身、そんなことを明記することには抵抗感があります。そして、義務化できないなら、上記の齟齬が生じる可能性は排除できません。


 なので、結局のところ、評価する時に★1評価をすることで相手が苦しむ可能性を考慮しておくしかないと思います。

 そうしないと知らないうちに相手を傷つけてしまうかも知れませんから。


 当然、逆もまた真なりで、評価を受ける作者の側も、自分が受けた★1評価が実は高評価のつもりで付けてくれたものかのかも知れない。という可能性は考慮して、闇雲に落ち込まないようにすべきでしょう。

 とは言っても、純然たる善意だろうが、高評価だろうが、もっと上の評価もあるなかで、★1評価を受けている以上、もっと上を目指すように向上心を持つべきだ、という点は変わらないと思いますが。


 ちなみに、★1評価に苦しむ作者がいることを承知で、いやがらせ目的で★1評価を行うことが問題外の行いだというのも当然でしょう。


 以上、★1評価に関する私見でした。

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― 新着の感想 ―
[一言]  ★1も★5も、作品評価材料として信頼できる物じゃないと思います。 「つまらないから」「嫌がらせで」「ブクマ代わりに」「応援のつもりで」 ★1 「面白いから」「読んだから」「低評価つけて絡…
[一言] 私も★1を高評価とは思えません。でも今は無関心より遥かに良いと思っています。低くても応援は応援ですし、ありがたいことです。 ★5を目指して努力したいとは思っていますが、例えば10人に評価して…
[良い点] 私も理屈では評価しない無視よりは★1の方がマシ、と思う様にしていますが、昔はよく落ち込んだものです。 エッセイで波風の立ちそうな言葉を使った後に、誰かから全ての作品に★1を入れられた時は…
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