閑話・必殺技談義
「ところで拓美。」
「うん?」
「こないだデータ共有した、ドラゴンを倒した技についてなんだけど。」
「必殺技ね。」
「うんそう、必殺技。あれってつまり、ジアノドラゴンの消化液よね?」
「その通り。それを撃ち出して、相手を溶かす技よ。」
「…あなたも大概、えげつない事を考えるわよね。」
「かもね。でもまあ、外側から溶かすんじゃないから、まだマシでしょ?」
「確かに、心臓とかを先に溶かせば、全身の溶解の前に死ぬでしょうけどね。」
「ドラゴンって、とにかく硬いからさ。」
「まあいいけど、あんまり乱用しちゃだめよ?」
「はあいお母さん。」
「誰がお母さん?」
「あ、違ったおタカさん」
「誰がおタカさん?」
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「それで、念のために確認しときたいんだけど。」
「何でしょう。」
「技名の…」
「必殺技名ね。」
「うんそう、必殺技名。あれってつまり…」
「死せるジアノドラゴンがあたしたちに遺した、大いなる遺産って意味よ。」
「そう。」
「そうよ。何か含みがあって、カッコいいでしょ?」
「そうね。」
「レガシーって言葉の響きも、すっごい重みがあって…」
「ねえ。」
「え?」
「正直になりましょうよ。」
「何が?」
「拓美。」
「…はい。」
「本当の意味は?」
「…遺産と胃酸を引っ掛けたダブルミーニンg」
「ダジャレね。」
「すみません。」
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「いや、だって酸撃と被るし、酸って言葉は工夫がないし…」
「だからオリジナリティを求めて、ダジャレに走ったと。」
「…はっきり言われるとキツイです。」
「ああ、ゴメンゴメン泣かないで拓美ちゃん。ちょっといじめ過ぎた?」
「泣いてないよ!」
「なになに、何の話?」
「ダジャレの話。」
「ダジャレ?どんな?」
「違う、技の話!」
「拓美。」
「何よ!」
「必殺技の話、でしょ?」
「……」
「あれ、タクミ泣いてない?」
「ないよ!!」
「まあまあ。さて、お昼何にしようか?」
おしまい




