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36.御前会議 1

「はあ、どうしたものかしらね」

バイエルン王国首都ミュンヘンの王城の書斎で、女王ミリアは呟いた。

今では貴重品となったウカイネ共和国植民地で採れるコーヒーを一口飲み、手に持つ小説を1ページ捲る。

ぺらり、ぺらりと数ページ読み進め、またコーヒーを飲む。

そしてふぅと一息つき、小説を閉じて使えの者に言う。

「会議を開くわよ」



女王の一言で急遽大臣、そして総司令官らが集められる。

まず最初に宰相エーミールが部屋に入り、はぁはぁと息を切らして椅子へともたれ掛かる。

「ミ、ミリア、会議を開くならもう少し早い段階で伝えてくれないか?僕も年なんだよ」

「仕方ないでしょ。今決めたんだから」

「……君は変わらないね、もうごじゅう……」

「何?」

ミリアがにっこり笑ってエーミールに問いかける……目は笑っていないが。

「いや、何でもないです……」

「よろしい!」

その姿は20代の頃と変わらぬように見えた。



10分後、閣僚ら全員がそろい御前会議が始まった。

「今日は皆も知っていると思いますが、国境付近に集結しつつあるドイチュラント軍について報告及び今後いかに対処するか考えていこうと思います。まずは陸軍総司令官、ドイチュラント及び我が国の現状の報告を」

「了解しました。まず集結したドイチュラント軍の戦力についてですが、3つの軍集団から成っていると思われます。それぞれA,B,C軍集団とします。まず国境東部、もともと共和国同盟との国境だった箇所にA軍集団があります。この集団は敵第16,18軍そして第4装甲集団から成っています」

「ふむふむ、続けて」

「国境西部にはB軍集団が展開しています。これは第6,7,17軍、そして第1装甲集団から成っています。そして国境中央にはC軍集団が展開しています。これらは第4,9師団そして第2,3装甲集団から成っています」

「C軍集団は装甲集団が多いわね、やはり敵は中央から突破するつもりなのね。我が軍は?」

「現在ドイチュラントとの国境には東部戦線、北方戦線、そして北西戦線の3つの戦線から成り、第1~12軍団、そして第14~16軍団をそれぞれ4軍団ずつ配置しています。そして後方に第17~19軍団を総司令部付の予備としています。全体的な戦力はややドイチュラントが上回っていますね」

「了解したわ、艦隊は?空軍総司令官」

「現在敵艦隊はウカイネ戦で大きく損耗しています。そして我が国は通常艦隊を13艦隊、そして超巨大魔導船と小型魔導船からなる特別攻撃艦隊を配備しています。この為、空戦では圧倒する事が出来るでしょう」

「では制空権を取り次第艦隊には爆撃任務に回ってもらうことになるわね、了解したわ」



ミリアは一息つく。

「現状ではなんとも言えないわね、ただ少し気掛かりな事でドイチュラントが魔導砲を無効化する戦車を開発したとか」

「ええ、確かに直進する魔力エネルギーを無効化すると聞いております。ですが現在の時点では極僅かな数の戦車、それも前面にしか備えられていないそうです」

「それでも脅威にはなるわね……実弾砲の配備も進める必要がありそうね」



日が沈んでも会議は続く。


長くなるので切ります

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