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あなたは天才だけど、人には認められないわね

 眠れない。眠れないので、何か書こうと思う。

 現在、午前5時過ぎ。普通の人ならば、夢の世界で暮らしている時間帯か。そろそろ目覚めて、現実世界で活動を始める頃かも知れない。


 人々からすれば、いつも自信満々に見えているであろうこの僕でも、時には不安になる瞬間くらいはある。昔はそんな時間が長かったし、頻繁にあった。ここ最近は、その回数もメッキリと減ってきて、回復力も増したのか落ち込んでいる時間も短くなってきた。


 今朝は珍しく眠れない。いつもは、とっくの昔に布団の中でグッスリの時間なのに。

 だからといって、“落ち込んでいる”というのとは違うかも知れない。むしろ、“高揚している”と表現した方が適確だろう。気分が高揚し、眠れないのだ。

 現実の世界の生活はすさみきっているけれど、それでも空想世界の方は絶好調!ますます、いい小説が書けそうな予感でいっぱいだ。これまでとは比較にならない程の傑作を生み出すことも可能だろう。ただし、それには“頭の中の世界をそのまま原稿用紙に叩きつける”というコトが条件になってくる。それは、なかなか難しい。現状では、能力の方が追いついていない感じがする。

 それでも、頭の中の一部分だけでも構わない。できる限り表現してみようと思う。


 さっきまで頭の中にあったのは、2つのセリフ。

 それぞれ、別の人が発した言葉である。


 1つ目は、こういうもの。

「お前の将来は、社長か乞食のどちらかだな」


 もう1つは、こう。

「あなたは天才だけど、私には理解できないわ。間違いなくあなたは天才。でも、私のような普通の人間には理解できないの。あなたの言葉も行動も何もかも。だからきっと、あなたは人には認められないわね。だって、世界は私のような人で満ちているのだもの」


 正確には、いくらか違っているかも知れない。けれども、大体、このようなセリフだった。主旨は大きく間違ってはいないだろう。

 そして、この2つは、ほとんど全く同じ意味のコトを言っている。昔は、わからなかったけれども、僕にはわかる。今の僕ならば。

 残念ながら、今の僕は社長からは程遠い。近いのは乞食の方。それも、かなりの近距離にいる。天才かどうかもわからない。自分でそう思う瞬間もある。でも、別にそうでもないかなと思っている時間も長い。ただ、人には認められていない。そこの部分だけは確実に当たっている。あの人の言っていたコトは、どうやら正解だったようだ。


 で、結局何が言いたいかって?

 それは、僕にもわからない。ただ、頭の中にこの2つのセリフが蘇ったのさ。だから、それを読者のみんなに伝えたかっただけ。それだけに過ぎない。

 でも、ここには意味がある。確実に、意味はあるんだよ。それだけは確信を持って言える!この2つのセリフは、実に重要な意味を持っている。今後の僕の人生を左右するような、非常に大きな意味を。近い将来、それを証明できるような、そんな予感が僕にはあるんだ。だから、今、ここでみんなにそれを伝えたわけさ。

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