同時連載の功罪
僕は、現在、いくつかの小説を同時に連載形式で執筆している。
今回は、実際にやってみて感じた、この方法の利点と欠点を語っていこうと思う。
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まず、欠点の方。
これは、わかりやすい。「能力とエネルギーが分散化してしまう!」
1つの作品であれば、集中して書き続けられたはずなのに、3つも4つも手を出してしまった為に、どの作品も中途半端になってしまいがち。こういうのは、よくある。ヘタをすれば、どの作品も未完成のまま、全て書きかけで放置されてしまうコトとなってしまうだろう。
こうなった時の対応策として、「とりあえず、1作ずつでもいいので完成させていく」というものがある。
他の作品は放置してしまっても構わないので、とりあえず、どれか1作に集中して最後まで完成させてしまう。1作でも終われば、精神的にかなり楽になる。しかも、その時のノウハウを利用して、2作、3作…と続けて完成させるコトも可能だろう。
もう1つの方法として「毎日、更新する」というのがある。
もう内容の方は完全に無視してでも、とにかくひたすら毎日書いてみる。すると、最初は質の低かった作品も、徐々に質が高まっていったりするものなのだ。
小説は、書けば書くほど、上手くなっていく。少なくとも、「上達するぞ!」と意識しながら書き続ければ、本当に上達していく。時間はかかるかも知れないけれども、それだけは保証する。具体的に「今回は、この能力を伸ばしていこう!」と意識しながら書けば、上達のスピードも上がっていくだろう。
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次に利点の方。
これ、意外に思われるかも知れないけれども、「以前よりも執筆量が増える」また「完成作も増える」
欠点の方で述べたように、同時連載しているコトにより、能力やエネルギーが分散化されて、どれも未完成のまま放置されてしまう可能性は高い。
けれども、それとは逆に、「ヤバイ!あの作品、やってない!どうにかしないと!!」と焦る気持ちが、他の作品の執筆を押し上げてくれるという効果もある。「あっちをやってないから、せめてこっちの作品だけでも進めておかないと!」という気持ちが働くからだ。
この気持ちを上手く利用してやれば、執筆速度が増す!執筆枚数が増える!!
あと、短い作品でも、いくつも完成させてやれば、小説を書くのが楽しくなってくる。自信になる。
長い小説でも短い小説でも、実は基本はそんなに変わらない。ある程度の長さの作品(たとえば、原稿用紙100枚とか200枚程度)を完成させるコトができれば、次からは、その何倍もの長さの小説を書けたりもする。
“完成させる”これは重要。それだけで、小説を書く能力が飛躍的に向上する。