昔、僕は長い小説を書くのが苦手だった
その昔、僕は長い小説を書くのが苦手だった。
もっと正確に言えば、1年ほど前までは…
それが、どうだろうか?
今では、立派に長い小説を書いてみせているではないか。原稿用紙の枚数で換算すれば、300枚とか400枚。文字数にして10万字以上。15万字程度でもいけるだろう。このまま進化を続ければ、20万文字だろうが30万文字だろうが到達できそうな勢いである。
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果して、この1年で、何があったのだろうか?
今回は、その秘密を明かしていこうと思う。
先にタネを明かしておくと、実に単純な理由である。
それは、“毎日、必死になって小説を書き続けたから”に他ならない。ただ単に、毎日、小説を書き続けただけ。毎日毎日、ひたすらに小説を書き続けた。それだけ。
ただし、これ、言葉にすると簡単そうだけど、実際にやってみると骨が折れる。なかなか大変である。いや、違う。ここは遠回しな表現を使わずにハッキリ言っておこう。
断言するけど…
「毎日、小説を書き続けるだなんて、至難の業!正気の沙汰ではない!!気が狂っている!!」
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今年の1月1日(正確に言えば、去年の12月31日)から、僕は毎日毎日、小説を書き続けた。
最初は、非常に短い枚数で。原稿用紙にして2~3枚。短い日には1枚ちょっとしか書けなかった。それでも、毎日、それを続けた。
そうして、1作の長編小説を完成させた。長編と言っても、原稿用紙で240枚かそこらだっただろう。
そこまで4ヶ月。ただし、1日も休まなかった。ただの1日すらサボったりはしなかった。どんなに精神的に落ち込んでいても、いかに体調が悪かろうが。そんなコトは関係ない。それらは全て“言い訳”だと切り捨てた。
次に、もう1度、同じコトをこなした。ただし、今度は2ヶ月で。
枚数的には、前作の倍の量を書くつもりだったが、残念ながら、それは失敗した。結局、1日平均3~4枚程度だったのではないだろうか?よく覚えていないが、確か全体の枚数は200枚前後だったと思う。
内容的には、前の作品とは全然違うものにした。あえて、そうしたのだ。自らの能力を高める為に。同じような作品を書くなんて、誰にだってできる。だから、そうではないコトにチャレンジした。
ここまでで6月末。
ここから、どうしたと思う?もちろん、もう1度、同じコトに挑戦した。今度は、1ヶ月で。
これまた、前の2作とは全然違う内容の作品。同じようなタイプの小説を書くだなんて、簡単。ただ、倍のスピードで書けばいいだけ。それでは簡単過ぎる。だから、あえて難しいコトに挑戦した。
1日に書く量は、前回の倍。そのつもりだった。ただ、それにはちょっと届かなかった。それでも、1日平均6枚ずつは書けたと記憶している。
この作品が完成したのが7月の終わり。
僕は、ここで力尽きた。
それから2週間近く遊んで暮らした。あるいは、ボ~ッとして暮らしていたのかも。よく覚えていない。この間、小説はほとんど書けなかった。ただ、何らかの文章は書いていたと思う。毒にも薬にもならないような、どうでもいい文章。小説とは全く関係のない駄文ばかり。
そして、8月の16日。
ここから先は、皆さんもご存じの通りだ。この「小説家になろう」というサイトで小説を書き始めた。「僕は小説家になれない」というシリーズを。あるいは、それに関連して、数々の他の作品達を。
何枚書いたかなんて、覚えていない。文字数を計算すれば出せるだろうが、もはやそういう作業も面倒だ。それに、その間に1行でも1文字でも新しい小説を書き進めた方がいい。その方が得だから。
ただ概算で、原稿用紙15枚程度だと思う。もしかしたら、もうちょっと少ないかも知れないけれど、日に平均で12~15枚程度はあるはず。
ここ最近は、1日に20枚、30枚と書ける日も増えてきた。もっと先に進めるかも。僕は、日々、成長を続けているのだから。
ちょっと話が長くなってしまったけれど、これが、この1年近くでの僕の成長の秘密。
ね?実に、単純な話だったろう?




