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「襲撃」


 黒いタクシーは松山から若狭を通りうみそらトンネルの闇の中を走っていた。


 車内は異様な雰囲気の沈黙が続いていたが不意にトンネルの途中でタクシーが停まった。


 「運転手さんどうしたの?」ゆかりの問いかけに運転手はフロントガラス越しの黒いベンツが3台が道を塞ぐ様に停められているのを指差して答えた。


 「あれなんなんだよ!」とタマキンが付けていた黒いベストのボタンをはずしながら車を飛び出した。ベンツの中から「逃走中」に出てくるハンターみたいな黒ずくめの男たちが数人出てきたのであわてたタマキンは「な、なんだテメー等、どけよ!ケーサツ呼ぶぞ!」と目一杯ドスを聞かせた声を出して怒鳴ったが男たちは何もいわず、こちらに向かってきた。


 「運転手さんバックして!バック!」とゆかりは叫んだ。運転手はギアを入れ替え、思い切りアクセルを踏んだ。『キキキキィー』という高い音とタイヤの焦げる匂いがしてタクシーは後ろ向きに急発進した。


 黒い男たちは慌てて車に戻りこちらを追ってきた。車の外に出ていたタマキンはタクシーに向かって走ったが追いつけそうも無い。


 「停めて!あの人捕まっちゃうよ!」とmiyakoがいったが運転手はゆかりの声しか聞こえないようにそれを無視した。


 「ねぇ停めてっていってるでしょ!」とリサも加わったので仕方ないという風にゆかりは運転手に「できる?」と聞き運転手は「厳しいですがなんとか…」といって車を切り返しこっちに向かって何か叫んでいるタマキンに向かって走り出した。


 運転手の顔には大きな傷跡が左目の下から顎にかけて深く刻まれていてとても堅気の人間には見えない。運転手はダッシュボードの中からなにやら丸く白いボールのようなタマを取り出しタマキンかばう様に車を止めるこちらに向かってくる黒いベンツに向かって投げつけた。


 『ボシュッ』という音と共にトンネル内に白い煙幕のような煙が広がった。すると「パンパン!」という乾いた音が響きタクシーのボディーに3発の銃弾が突き刺さった。


 「この車防弾仕様ですから」とみんなにいうとビビッて立ち尽くしているタマキンに向かって「早く乗ってください」と低い声で運転手は言い、「ひぃいいい」と頭を抱えて車に飛び込み、黒いタクシーは又、急発進でうみそらトンネルを逆走して走り始めた。



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