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「風俗無料案内所!」

 「ねぇキャッチのお兄さんって名前なんていうの?」とリサは育ちの良さそうなきれいな歯並びを見せながら愛らしく尋ねた。「俺かぁ?俺の名前は玉城博士(たまきひろし)。人呼んで沖縄の玉木宏っていやぁ松山で知らないやつはいないぜぇ!」と自慢げに答えた。するとその時風俗無料案内所の奥のドアが開いて太ったロン毛の30代後半に見える男がハンカチで手を拭きながら出てきた。「いらっしゃいいらっしゃい」と客の顔も見ないで愛想よく出てきた顔は油ギッシュで見るからに不潔そうだった。


 「あれ!?タマキン何してんだ。キャッチはここに入ったらやばいんだろ?」と男は口ひげの玉城博士に向かって親しげに話しかけてきた。「いやヒサシさん、おれだって入りたくなかったがこのお嬢さん方に無理やり…」とタマキンが言い訳しているのも聞かずその男は「お嬢ちゃんたちこいつはやめといたほうがいいぞ。キンが感染っちまうぞ。」と豪快に笑った。


 「だからそんなんじゃねえって!この二人が絹に行くって言うから俺はシンセツ心で止めとけっていってたら急にここ入っちまうからぁ」とタマキン。

 

 「へ~、でお嬢ちゃんたち絹へ面接かい?」とこのヒサシと呼ばれる男もタマキン同様miyakoとリサをなめる様にみて「意外とイケんじゃねぇか?」とタマキンに同意を求めた。


 「あんた達ねぇ!」とmiyakoは強い口調で言った。「私の母がそこに働いてるの!だから母に会いに行くだけ!面接じゃありません!」というと太ったヒサシと痩せた口ひげのタマキンは顔を見合わせた。


 「あんた母親の名前は?」ヒサシは何もしないのに汗ばんできた襟足を先程のハンカチで拭きながらmiyakoに向かって話しかけた。「金城ゆかり」とmiyakoがぶっきらぼうにいうとヒサシとタマキンはピタッと動きが止まり、「え~!?」と大きな声を上げた。


 タマキンは「俺ショック、ゆかり姉さんにこんな大きいお子さんがいたとは…」デブのヒサシは汗を引きながら急に愛想よくなって「そ、そうでしたか、自分もどうもお嬢さん方は気品があるなぁと思っていたところでした。ささ、こちらへお座りください。どうぞどうぞ。」miyakoとリサは顔を見合わせて狐につままれた様な気持ちになった。


 二人は慇懃な態度で店の奥にある部屋に通された。「なにかお飲み物は?」とうって変わった応対にリサは「あんたのママ…ヤクザの姉御?」とmiyakoに耳打ちしてきたがそれには太っちょのヒサシさんが答えた。「いやいや、チイママのゆかりさんはこの近辺ではずいぶん尊敬されてるだけですょ。あっちの世界の親父達も一目置いてる存在なんですよ。いま絹に連絡入れているので少々お待ちを!おいっ!タマキン!こちらのお嬢様方にお飲み物をお持ちしろぃ!」タマキンに向けたドスのきいた声。「じゃあ何ににいたしやしょ」と従うタマキン。


 あたし眠いからコーヒーとリサはふかふかのソファーで横になってしまっていた。miyakoは「失礼だよ」といったがヒサシさんは「いいからいいから」とリサとmiyakoをもてなし、タマキン君は風のようにコーヒーを調達しに松山の街に消えた。


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