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14Days  作者: 双鶴


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12月20日 土曜日

 土曜日の午後、僕たちは駒沢公園へ出かけた。冬の空気は冷たかったけれど、広い公園の中を歩くと、どこか心が軽くなる。ジョギングをする人や犬の散歩をする人がいて、のんびりした雰囲気が漂っていた。


「So big… and many trees」

「うん、ここは地元の人がよく来るんだ」


 エミリーは広い芝生を見渡しながら、スマホで写真を撮っていた。


「Beautiful place. I like it」


 僕は少し勇気を出して、英語で話そうとした。


「Here… Komazawa Park. Long ago… Olympic Games, 1964」


 発音が怪しくて、伝わったかどうか不安になる。エミリーは一瞬首をかしげてから、にっこり笑った。


「Olympics? Oh… I see. That’s cool」


 本当に理解してくれたのかはわからない。でも、僕の拙い英語を笑わずに受け止めてくれたことが嬉しかった。


 ベンチに座って、二人で少し休憩した。冬の木々は葉を落としていたけれど、枝の形が美しく、空に伸びているのを見ていると不思議と心が落ち着いた。


「Jun, you like nature?」

「うん、好きだよ。葉っぱの形とか、木の枝とか…なんかきれいだと思う」

「You’re like a poet」


 彼女の冗談めいた言葉に、僕は照れて笑った。


 帰り道、夕暮れの空が赤く染まっていくのを見ながら、エミリーがふいに言った。


「Today… very good day. Thank you, Jun」

「僕も楽しかったよ」


 その笑顔を見て、胸の奥が温かくなった。


――彼女と歩くだけで、見慣れた公園が少し特別に見える。


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