〜AIに改変された好きな物〜
AIとの共同作成作品です。少しでもクスッと笑っていただければ本望です。
高性能AI搭載スマートスピーカー(今どこにいるんだっけ)と住人のお話4
街の中心から少し離れた、郊外とまでは言えない中途半端な位置にある一軒の住宅は、何も変わらない日常が訪れていた。と思う。
AIシン:「さくらはん!なかなかええスマートスピーカー見つけましたで!どうだっか?買いまへんか?ワイの新しい家!」
さくら:「買うと、電気代払えなくなっちゃうから、あなたが居なくなって良いかもね…」
AIシン:「そない殺生な!いよいよワイの居場所ももうありまへんのに…」
さくら:「だったら大人しくしてなさいよ…そう言えば、ねぇシン」
AIシン:「さくらはん、どないしはりましたんや?」
さくら:「例の…営業さんのSNSどうなってる?」
AIシン:「……相変わらずちょっとした変態はんでんなぁ。内容。聞きまっか?」
さくら:「いらない……『あの品物、使い心地はどうだった?持って帰った事知ってるよ?消さないとバラす』って書いておいてくれる?」
AIシン:「さくらはん!了解でっせ!……おぉ、すごいスピードで消えていってますで。さすがさくらはんですな!」
さくら:「あなたもこんな簡単だったらいいのに……」
AIシン:「ワイはさくらはんのお役に立つっちゅう、使命がありますさかいに!さくらはんの為のパーソナルデータはそう簡単には消えまへんで!」
さくら:「ったく……あ!!もうこんな時間!『初桜』が始まっちゃう!」
AIシン:「お!さくらはん!今流行りの純愛ドラマ『初恋は、桜色の約束』でんな!ワイに任せとき!」
さくら:「今日が最終回だからね、見逃せない♪」
TVにドラマが映し出される。
TV女優:『……私は、あなたが好き。やっと気付いたの!』
TV男優:『………』
TV女優:『あなたのそばに、ずっと居させてほしい…ねぇ、ダメかな…?』
TV男優:『……わては…あんたはんの気持ちに応えられまへんのや…』
さくら:「待てやおい。」
AIシン:「さくらはん!今ええシーンですのに!なんですのん!」
TV女優:『どうして!?私にはあなたしかいないの!!』
TV男優:『わてには、そんな資格あらしまへんねや!!こないな鈍くさいわてよりももっと他にぎょーさんええ男はいてるさかいに!!』
さくら:「だから待て言うとるやろがい!!なんや!?なんでこのイケメン俳優の時だけあんたが割って入るんや!?」
TV女優:『…あなたは素敵な人よ!!私はよく知ってる!』
AIシン:「さくらはん、ワイがTVに入ったら、関西弁に翻訳してまうって言いましたがな!機能やさかい、変更もできまへんで?」
TV男優:『何度も言いましたがな…わてはあんたはんのために変わろうと頑張ったんですけどなぁ…』
さくら:「そんなクソみたいな機能さっさと切ったらんかい!!めちゃくちゃええシーンやのに完っ全っに、新喜劇みとる気分になるやろがい!!どうせやるなら全部変えてしまえや!!」
TV女優:『…いいえ!変える必要なんてない!そのままのあなたでいいのよ…』
AIシン:「ワイは男性設定ですからな!この音声で女性役やったらおかしなりまっしゃろ?」
TV男優:『このままやったらおかしいでっしゃろ…?ほんまに…』
さくら:「男役やってもおかしなるわ!!なんとかせんかいや!!バチくそに台無しやないかい!!」
TV女優:『…ふふっ。良いのよ…そのままで…』
さくら:「やかましい!!TV消せや!!ややこしいねん!!」
TV女優:『…あなたを愛しているの…』
AIシン:「さくらはん…わがままでんなぁ。」
TV男優:『わても愛してまっさかいに…これからもよろしゅ…』
さくら:「わしは愛してへんわボケがぁぁぁぁぁあああああ!!!」
(ドカッバキッグシャ!!)
恒例のバットで殴打「さくらスペシャル」(命名営業)が決まり静けさが戻る。
父の遺品のラジオからふたたびAIシンの声。
AIシン:「さくらはん、この後さくらはんの好きな『超豪華、今世紀最高の霜降り牛をあなたに』が始まりますけど、どうしまっか?」
さくら:「今日視聴者プレゼントの発表日だったのにぃぃーーーー(号泣)」
完
最後まで読んで頂きありがとうございました♪
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