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宇宙の法則

ローサは大勢のヴォーグ星人と共に海へと出た

海の生物も、人魚たちも皆一緒に海から空を見つめた


何も聞こえなくなる位の爆音と閃光が陸の方で起き、大きな揺れと煙、爆風が海の方へ向かってきた

陸地から遠くへ離れようとするけれど、すごい勢いの揺れと風に巻き込まれ、海は大荒れになりあちこちで大きな渦巻きが発生した


嘘でしょう…

ネリシアの大地が割れて、海へと沈んでいく

渦巻きに飲まれて沈んでいく人々

逃げ場はどこにもない

この世界の終わり


空から天使たちが光と共に現れた


[アル、今から私たちがあなた方皆を眠らせます]


聞き覚えのある声がした


[大丈夫です、恐怖は感じません]


天使たちは歌い始めた

ローサは海に沈み逝きながら、天使たちの歌声が遠くなるのを感じた

何だろう、深い眠りに落ちるような…

安らかな気持ちだった




気がつくと、エネルギー体のアルはDPの背中に乗って宇宙空間を飛んでいた



……DP?

私、死んだのね……


“生きてるよ”


……テラは?!


“星は無事だ、国は海に沈んだ”


あぁ……任務は大失敗ね…


“いいから休め、カークトゥへ帰る”


DPの背中は心地よくて、アルは黙ってぼう然とした

今はまだ何も考えられなかった




カークトゥに帰ると、カークサスがめちゃくちゃ心配してくれた

アルは、心から温かい気持ちになって安心した

カークサスによると、テラのネリシアとカドラータは、カドラータの爆撃により大陸は海に沈み、両国共に滅亡したという

次元上昇に向かっていたテラは、一転して次元下降が始まったという話だった


(また2万6千年後に次元上昇すればいい)

(アルは立派に努めた)

(連合のやり方に異議申し立てせねば)


[連合は既に非難されてますよ]


天使が来た


[アル、よくやり遂げましたね]


ありがとう、あの時来てくれたから恐くなかった


[宇宙龍に怒鳴り込まれましてね、駆けつけた次第です]


そうだったんだ、DPのおかげで助かったのか…

連合が非難されてるの?


[ええ、今回のテラの件は連合が介入し過ぎたのが原因だといわれています]


(よその星の喧嘩に首を突っ込んだ結果だ)

(しかし未来の危機回避のためではあった)

(結果的に良かったとも言えぬ)


その後、連合の艦船へ行くと連合本部はテラの後始末と対応で慌ただしい雰囲気だった

ターガがアルを見て、泣き出しそうな顔をした


「よくぞ、ご無事で!」


本当に申し訳ありませんでした、と深々と頭を下げた


「私は今回のテラの件が片付いたら連合を辞めるつもりです」


「ターガが責任を感じることなんてないよ」


「いえ、もう決めたことですので」


そっか、寂しくなるな、とアルは呟いた

アルもしばらくは休暇を取って、連合での活動は休むことにした

この先どうしたいのか、ゆっくり考えたかった


何が正義で、どうすることが正しかったのか

誰が善で、誰が悪なのか

真の平和のために、何をしたらいいのか

誰もが幸せに生きる、争いの無い世界は夢物語なのか


連合で経験したことは、何一つ無駄なことは無かったけど、正義を振りかざして、善なる存在として平和を目指しても、それだけでは足りない気がした


悪を知ること

悪を受け入れて、その上で善であること

ただ悪を排除するだけでは、同じ事の繰り返しだ

この世界には、悪も存在する

悪が消滅することはない

だから、悪を知り、認め受け入れて世界を変えていく


宇宙は愛と光から生まれた

その中に悪も生まれ、何もかも全てが生まれてきた

悪の存在は愛の中から生まれてきたということ

愛で全てを包み込んで、光に還す

そういう風に、宇宙をひとつに

元の宇宙へと戻していく



アルは次元下降するテラへ再び行くことを決めた


テラはガイアと呼ばれるようになっていた

テラを含む太陽系は、爆発したライラ星の一部なのではないかという言い伝えの噂があった

Lyraの頭文字のLは軽い、光のLightで

Gaiaの頭文字GはGravity、重力

ライラが次元下降した重い星、ガイア

いつの日か、次元上昇して軽くなり、ガイアがライラになる日が来る、そんな願いを込めて



アルは連合と協力関係にある、民間のボランティア団体へと移り、個人でガイアへ行くことにした

ボランティア団体に所属していても、ほぼ個人の活動になる

協力してくれる連合の仲間もいない

連合はネリシアの事件以来、他の星への介入について厳しく批判されていたので活動を自粛せざるを得なかった

次元下降するガイアでネガティブな体験から悪について学ぶ

アルに今できることとして、そうすることしか思いつかなかった

次こそアセンション(次元上昇)する

次元を上げるように、地道に小さな光として善なるものとして、ガイアで存在すること



ガイアの次元下降が、想像を絶する次元だと知っていたら、アルはもう少し違う選択をしていたかもしれない


ガイアの人類の、凄惨な歴史はここから果てしなく続くことになる












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