表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/38

第8話 初めての実戦 覚醒! 『神聖スキル:麦踏』

 『麦踏』が、発動しました。……経験値を獲得しました。

「ぺぷしぃっ!」

 ニックの、転倒し顔を打った際の悲鳴は、「ぺぷしぃっ!」と聞こえた様な気がしたが、きっと気のせいだろう。

 某炭酸飲料とも無関係に相違ない。

「痛た……一体、何事……ぉぉぉぉぉぉぉぉっ! デキトーさん! 喉に矢が!」

 そこにいたのは、身体のちこちに、矢が深々とめりこんだ状態で、倒れたデキトーだった。

 『麦踏』が、発動しました。……経験値を獲得しました。2レベルに上昇しました。

「うひゃぁっ!」

 矢が飛んできたので、咄嗟に伏せると、そこに落ちていた長剣の上に手を置いたニック。

 『麦踏』が、発動しました。……『長剣』を獲得しました。

「おっ……ガキが、いやがった。とりま、ありガネだして、もらうか。シタイからな。」

 そこに、やって来たのは、馬に乗り、右手に矢をつがえたボウガンを持つ男だった。

 そして、ボウガンから放たれる矢。場所は、長剣を持ち、膝立ちになったニックの喉だ。

 『麦踏』が、発動しました。……『長剣』のレベルが、上昇しました。

「なっ! なんだとぉっ! このガキ、長剣を喉の前に構えて、矢を受けやがった! ちっ!」

 等と言いながらも、急いで次弾装填する馬上の男だった。

「おひおひ……そりゃ、デキトーを殺した犯人が、コイツだから同じ個所を狙うって事か。」

 などと言う無意味な指摘をする者などこの世界に存在しない。

「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 その隙を逃さず、馬上の男の左側に回り込み、男の脇腹に長剣を深々と突き刺したニック。

「げびゅっ……。」

 些か間抜けな断末魔の悲鳴を上げると、馬の右側に落馬した男……の死体だった。

 死因は、落馬による脛骨骨折だ。

 お陰で、刺さった長剣も抜けてくれた。

「はぁっ……はぁっ……はぁっ……うぅぅっ……うぅげぇぇぇぇぇぇ……。」

 ひざまづき、その場で、胃に納めた朝食を、胃酸と共に地面へぶちまるニックだった。

 『麦踏』が、発動しました。……『恐怖耐性』を獲得しました。

「はぁっ……はぁっ……はぁっ……はぁっ……はぁっ……。」

 口元を、ハンカチで拭い、何とか呼吸を整えるニック。そこに、デキトーの愛馬がいた。

「そっか、ご主人様の死を悼みに来たのか。よしよし……。」

 そう言って、デキトーの愛馬を撫でてやるニック。すると……

「うわぁっ! 棹立ち! 落ち着いて! 落ち着いて!」

 咄嗟に、馬の手綱を取るニック。

 『麦踏』が、発動しました。……『騎乗』を獲得しました。

「ふぃ……っ……良かった。落ち着いてくれて。えっ? あれれ。どうしたの?」

 ニックの顔に、自らの顔を押し当てるデキトーの愛馬。

 返礼に、よしよしと、デキトーの愛馬の顔を撫でてやるニックだった。

「そっか、よしよし……お前、ご主人様の仇を討ちたいんだね。」

 暫し、デキトーの愛馬の顔を撫でつつ、決意を固めるニックだった。

「僕も同じさ。デキトーさんの仇を討ちに行こう!」

 一声、嘶くデキトーの愛馬。どうやら、同意したらしい。

「すみません、デキトーさん。武器と馬を頂戴します。」

 デキトーの亡骸に、一言断わりを入れるニック。

 ひらりと、乗馬するニック。乗馬の基本が、できている動きだ。

「ハイヨー! ビーミー!」

 右手に長剣、左手に手綱を持ち、デキトーの愛馬……ビーミーを駆り、恐らく馬車を襲っているであろう賊本体へ向かうニック。それは、『恐怖』や『迷い』が、消え去った貌だった。


 * * * 



次回予告

第9話 初めての『強硬威力偵察部隊』

ご愛読ありがとうございます。

面白ければ、ブックマークと、星をお願いします。

励みになります。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ