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第37話 初めての人命救助

「ニック殿ぉっ! おやっさんを助けて頂いて、誠にありがとうございます。それに、あの『手紙』に具体的な指示が、書かれていたお陰で、治療も進んでいます。ありがとうございます。」

「依頼の中核は、『おやっさんを連れ帰る事』でしたから。依頼を完遂出来したまでです。が、残念な事に、森の木々が、『魔物化』していました。故に『自衛』の為、伐採しました。」

 ここで、全員横一列に並んで、謝罪する。

「申し訳ありませんでした。」

「とんでもない。依頼したのは、こっちです。むしろ、おやっさんの命を、救って頂いただけでも有難い事です。樹木は、時間さえ掛ければ、育ちます。が、人の技術はそうは行きません。」

「成程、『おやっさん』は、後進の育成を、担当されていた訳ですね。それが、危うく道半ばで頓挫してしまう所だったと。しかし、本当に後1日で、手遅れでした。」

「本当にありがとうございました。さ、祝勝会の準備も整えておきました。我が家へどうぞ。」

「そうですか。実は、明朝出立する予定なのです。で、彼女達の馬も世話をお願いします。」

「はい。お安い御用です。では、村の者に世話をさせます。」

 そんな感じで、祝勝会に招かれる運びになった。


 * * * 


 で、祝勝会が終わった後、宿の部屋で5人集合していた。

「君達が、アニキ……『レキシントン冒険者隊本部』で、密偵と狩人のコンビとして、仕事をしている事は、知っています。つまり、僕達の監視をしていた訳ですね。」

「その件は、平にご容赦を。ですが、今後はニック様の基で、働く所存でございます。」

「つまり、お二人は、今後『レキシントン』で、働く意思が無い訳ですね。何故?」

「私共が、ケヴィン様……ケヴィンの基へ参画したのは、当時のパーティーリーダーの決断でした。彼が、『命の恩人』だった訳では、ありません。翻って私共は、命を救われました。」

「分かりました。それは、いいでしょう。が、このパーティーに、来たからには、ここのやり方に従って貰います。それは、いいですね。ディジーさん、ルプレさん。」

「はっ、何なりとお申し付けくださいませ。ニック様。」

「ここのリーダーは、僕。が、これは便宜上に過ぎない。別に、僕の命令に絶対順守の必要も無い。更に、僕の命だって、他のメンバーと等価でしかない。敬語も是正して欲しい。」

「それは、おいおいで、よろしいでしょうか。ニック様。」

 結局、彼女達の意志を尊重しつつ、僕のパーティーに、受け入れる事になった。


 * * * 



次回予告

第38話 幕間6

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