第16話 初めての冒険
・ラージャー:20歳:アマゾネスL10、蛮族
身長191センチ、体重95キログラム
B111(H)W59H100
ケヴィンのパーティーから、ニックに引き抜かれる。
「あの張り紙です。取って下さい。ラージャーさん。」
「これか。ニック。」
「それです。ありがとう。ラージャーさん。」
彼らがいるのは、冒険者ギルドの掲示板だ。ここに、依頼の新着情報が、張り出されている。そして、今とったばかりの、張り紙をニックに見せるラージャー。
「牛泥棒の依頼ですね。確かに、これですよ。ラージャーさん。」
「へぇ、でも何で、牛泥棒なんだ。ショボそうな匂いが、するんだけっどよ。ニック。」
「この街は、巨大なと殺場なんですよ。家畜を殺して、10万人分の食肉に、加工しているんです。で、ここに供給される筈の、肉牛が盗まれたんですよ。ラージャーさん。」
「お! そっか、牛のオーナーとしても、街としても、大損害だ。」
「僕の実家も畜産やっているから知ってます。この村は、高級牛の生産地です。つまり……。」
「依頼人は、羽振りがいいってか。ニック。」
「ええ、そうですよ。ラージャーさん。」
「よし! 冴えてるじゃあないか。やるな、ニック。」
「ゲホッ! ゲホッ! ゲホッ! 痛いですよ。背中叩くのやめて下さい。ラージャーさん。」
「おっと、すまんな。ニック。じゃ、早速、出発だな。」
「待って下さい。依頼人から手紙があるそうです。受付で確認しましょう。ラージャーさん。」
* * *
徒歩なら、3日かかる所、馬を飛ばして、1日で到着した目的地で、馬の世話をする2人。
「流石、畜産が、主産業の村ですね。牛舎に、馬舎に、揃っていてよかったです。」
「まっ、牛泥棒を解決させる為に、わざわざ呼びつけたんだし、これくらい便宜図るだろうよ。それに、新品のブラシじゃねぇか。結構、高そうなもの使ってるな。ニック。」
「はい。馬は、きれい好きですけど、自分で身体を洗う事ができません。だから、毎日ブラシで身体を磨いてやる必要があります。で、道具に気を使う事にしたんですよ。ラージャーさん。」
「アタイのは、使いこんでるからな。馬が、安心するんだよ。ニック。」
「そう言うものなんですか。僕のも、いずれそうなるんですよね。ラージャーさん。」
「勿論さ。でも、痛んで来たら、交換する事も、重要だぞ。ニック。」
「はい。僕は、終わりました。飼い葉を置いて、僕達も食事にしましょう。ラージャーさん。」
「そうだな。メシにしよう。ニック。」
* * *
次回予告
第17話 初めての打ち合わせ
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