北の都魔法管理局ドラゴン愛護係
ピンポンパンポーン。
お待たせいたしました。5番の番号札をお持ちの方はカウンターへどうぞ。
こんにちは。本日はどのようなご用件でしょうか。
…なるほど、ドラゴンを飼い始めたので手続きをしたい、とのことですね。かしこまりました。
ドラゴンの飼育を始める方は、ここ、「魔法管理局ドラゴン愛護係」にて、個体登録をする必要があります。
まず第一に、ドラゴンを飼える地域は限られています。ドラゴンという生き物の性質上、市街地では飼うことができません。あなたのご住所は…「第一種森林地域」ですので、問題ありませんね。
では、この書類に必要事項をご記入ください。
個体登録が済んだ方には、管理番号を割り振った魔法の玉を差し上げます。このあと家に戻られたらすぐに、ドラゴンにこの玉の魔法を発動してください。
所有主の分からないドラゴンが事故を起こした場合、魔法管理局でこの管理番号を追跡し、飼い主様に事情をお伺いします。また、ドラゴンが迷子になってしまった場合には、管理番号を辿って飼い主様の元へお返しすることができます。
ドラゴンが、飼い主の意図しないところで人や生き物を傷つける可能性があることを、決して忘れないでください。強い力を持つ生き物ですから。
場合によっては、飼い主様から飼育権を取り上げざるを得ないケースも発生しています。ドラゴンと最後まで仲良く暮らしていくためにも、くれぐれもご注意くださいね。
ちなみに、飼い始めるドラゴンは、火竜でよろしいですか?…あ、土竜なんですね!失礼しました、この辺りは寒冷地域だからなのか、火竜を飼われる方が多いものですから。
土竜は、冬眠を防ごうと地中に潜る習性があるので、他の方の土地を侵さないように、自分の土地に結界を張ってくださいね。
結界魔法を使うことは、火竜の飼い主様にも同様にお願いしていることです。火竜が誤って近隣を焼き払ってしまったりしたら、大変ですから。
こちらが、結界を貼るためのお札です。紛失・破損した場合は手数料をお納めいただいた上で再発行しますので、お問い合わせください。
では、お手続きは以上です。
ご不明な点がありましたら、またお問い合わせくださいね。お気をつけてお帰りください。
ピンポンパンポーン。
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