キャラメイク
「「ただいまー」」
家中にかっきのある声が響き渡る
「あら、おかえりなさい
櫻さんからの荷物が届いてたわよ」
母親である飯田 美琴が、DAOが届いているのを知らせてくれる
「さすが、櫻さんきっちりしてるなぁ」
「今度あったら、ちゃんとお礼言っとかないといけないな」
「おう、育はこれからすぐ始めるのか?」
「いや、おれは疲れたからすこし寝てから始めるよ」
「そうか、なら一つ忠告だ、DAOはデータの作り直しが出来ないからな、慎重にキャラメイクするんだぞ」
「わかったよ、じゃあおやすみ」
おれは部屋のベッドに入ると、そうそうに意識を手放した
「……を……す」
まぶたの隙間から光が見える、疲れすぎて朝まで寝てしまったのか??
「……名前……さい」
名前?どういうことだ?まあいい
「ハグだ」
「ハグ…ですね」
「次にしゅ………しょく……を選んでください」
主食?朝飯のことか?
「なんでもいいよ」
「ランダムですね、了解しました」
けたたましいドラムロールがきこえる
うるさいな?どういうことだ?
目を開けると
そこには、受付で立っているようなかわいい女の人が、これまた受付のような服で立っている
「ハグさまの種族は、はぐれ魔族 職種はグルメに決定しました
よかったですね種族、職種共にレアですよ」
なんのことだ、種族?職種?
>種族得能【一匹魔族】
>職種得能【捕食者】
>個性得能【第三の目】【他力本願】
目の前に文字が飛び出してきた
ここでようやく、この場所がDAOのキャラメイク画面で、たった今それが終了したことを理解した、
「では、桃源郷へ行ってらっしゃいませ」
その言葉を最後に、おれは光の粒になり消えてしまった