表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
浄罪師 -present generation-  作者: 弓月斜
【肆章】造られた殺意
48/70

対立

「お前が灯蛾か」


蒼は背中から刀を抜き取りながら言い放った。するりと全身を顕にさせた刃は灯蛾の持つ剣に負けを取ら

ない程美しい。


「ああ、そうだ。俺が灯蛾だよ。今日は俺の首を取りに来たのかね?」


蒼の両腕に力が入る。


「出来るものなら、そうしたいね」


カチリ、と刃先から音がすると同時に、蒼は駆け出す。両脇にいた伊吹と柏木も彼の後に続いて走り出

す。周囲に置いてあるテーブルや椅子が邪魔だが、蒼は刀で斬り飛ばしながら進んでいく…


「めちゃくちゃな奴らだ」


灯蛾は呆れ声でそう呟くと、肩を鳴らして待ち構える。


「この野郎っ!」


灯蛾の目の前に現れた蒼は、間髪入れずに刀を振り下ろした。


しかし、灯蛾に当たることなく、床に刺さる刃…風のようにすり抜けた灯蛾は反対に蒼の後ろに回り込む。


「そうはさせないわっ」


柏木は灯蛾に一発回し蹴りを入れにかかる。


しかし、灯蛾はまるで虫を追い払うかのように柏木の足を腕で振り払う。すると、あまり強い力で振り

払ったようには見えなかったのに、柏木はもの凄い速さで飛ばされた。


そのまま壁に打ち付けられそうになった柏木は、何とか空中で体勢を整え、うまく壁を踏み台にし着地し

た。


「柏木っ!」


蒼は大声で叫ぶ。


「私は大丈夫、それより後ろっ」


蒼は床に刺さった刀を抜き取り、そのまま半回転しながら刃を振り回した。灯蛾はその刃をうまくジャン

プで交わす。


「ちっ…」


「お前は俺に指一本触れることが出来ない」


灯蛾は持っていた剣を蒼目掛けて、振り下ろす。


その瞬間、周囲に金属同士がぶつかり合う音が響き渡った。間一髪で蒼は刀で身を守ったようだ。


「白羽を返すんだ」


絞り出すように、蒼は灯蛾に問いかける。灯蛾から押される力で刀が小刻みに震えているのが分かる。


「あんな貴重なモノ…君に渡せる訳がない」


すると、いきなり剣が横にスライドし始め、耳につんと来るような刃同士が擦れる音が聞こえだした。あ

まりに不快な音だったので、蒼たちは顔をしかめる。


「くっ」


灯蛾は刀を、今度は下方から振り上げ、蒼を刀と共に弾き飛ばした。


「……なっ」


天井からぶら下がっているシャンデリアに派手にぶつかった蒼は、ガラスまみれでそのまま床に叩き付け

られた。あまりの衝撃に目の前が歪んで見える蒼はその場から動くことが出来無い。


 さらに、蒼がぶつかったせいでシャンデリアは大きく揺れ、今にも落下しそうであった。


「蒼、危ない!」


揺れたシャンデリアの根元から煙がたち、天井ごと落下してきた瞬間に、伊吹がスライディングで入り込

み蒼を横へずらした。


しかし、落下したシャンデリアがそのまま伊吹の上へ伸し掛る。


「伊吹っ!」


けたたましい音と共に、シャンデリアの下敷きになった伊吹を見た蒼と柏木は悲鳴を上げ、慌てて歩み寄

ろうと駆け出す。しかし、柏木の前にはジャノメが立ちはだかり、蒼の前には灯蛾が立ちはだかった。

(/・ω・)/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ