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【詩集】Shangri-La

巡りくる夏に

作者: 野鶴善明

週末の上海の地下鉄は華やいだ賑わい

デートへ出かけるカップル

遊園地へ行く家族連れ

赤ん坊の孫を抱いた老夫婦

人の暮らしはどの国も変わりなく

みな楽しそう


僕たちは吊革につかまって

ゆうべ君が作ってくれた

手羽先のフライはおしかっただとか

レイトショーで観た映画は

よかっただとか

たわいもないおしゃべりをする

駅に着いたね


ショッピングモールでTシャツを見て

茶餐庁ファミレスで冷たい奶茶ミルクティーでも飲もうか


 君と巡りあったのも平和のおかげ

 君と暮らせるのも平和のおかげ

 どうか どうか どうか

 僕たちの営みがやすらかでありますように



小さな嘘はすぐにでも見抜けるけど

大きな嘘を見分けるのはむずかしい

自分のつきそうな嘘ならわかるけど

途方もない嘘は手に余るから

正義なんて嘘は


人を殺すことが正義だなんて

どうしてそんなことが言えるのだろう

人を殺さないことこそが正義だと

どうしてわかってくれないのだろう

傷つけられたくないのは誰だって同じ


地下のスーパーで小海老を一袋選んで

お義母さんにケーキを買って帰ろうか


 君と巡りあったのも平和のおかげ

 君と暮らせるのも平和のおかげ

 どうか どうか どうか

 僕たちが離ればなれになりませんように


 どうか どうか どうか

 僕たちの営みがやすらかでありますように


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