第一話 「俺を追放? 後悔しても遅いぞ」
▪︎▪︎◼︎■⬛︎こんにちは、作者のメタミンです。⬛︎■◼︎▪︎▫︎
今作は「追放された鍛冶師が実は最強」系の物語です。
理不尽に仲間から追放された主人公が、己の隠された規格外スキルを武器に、世界の頂点へ叩き上がっていく逆転劇を描きます。
一気読み推奨ですが、毎話10分以内で読めるテンポ重視構成です。
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「悪いなレオン。お前の席は――もう無い」
勇者カイルが低い声で言い放った。仲間たちがクスクス笑う。聖女ミリアが鼻で笑い、魔術師ガランが肩をすくめる。
「戦闘で役に立たない鍛冶師なんて、ただの荷物。武器だけ作ってりゃいいのに、図々しく前線に来るからだ」
「無能は村に帰って畑でも耕してなさいな」
俺――レオン・グレイは、この二年間、彼らのために武器を作り、鎧を直し、何度も命を救ってきた。だがそれは全て、表には出ない陰の仕事。成果はカイルたちの武勇伝として酒場で語られ、俺の名は一度も出ない。
「……わかった」
俺は短くそう告げ、腰の小刀一本だけを持って宿を出た。
彼らは知らない。この小刀が“規格外”であることを。
その夜。森の中で焚き火をしていた時だった。
突然、空間が波打ち、黒い裂け目が現れた。そこから現れたのは三メートルを超えるオーガ。
「グオォォォ!」
常人なら絶望する光景だ。俺は小刀を逆手に構え、ただ一閃――。
オーガの首が宙を舞った。
【システムメッセージ:世界唯一スキル《神域鍛冶》が発動しました】
【作成武器の全ステータスが使用者の能力を十倍に強化します】
……十倍。俺が作った武器を誰が使っても、それだけ強くなる。
つまり――カイルたちの強さは、全部俺が作った“結果”に過ぎなかったというわけだ。
「後悔しろよ、カイル」
焚き火の火花が、夜空に昇って消えた。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
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次回からは勇者パーティ側の視点で、地獄の序章が始まります――お楽しみに