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Resonate  作者: 神坂リナカ
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3 人魚様

今日は朝(境界内だから朝と言っていいのかは知らん)からお仕事をしようと思う!

私の境界は祭りの街。

青ぐりの境界がこの場所。

青ぐりの協会はいつも明るい。

それは朝のように。

そうだなぁ〜、現世で例えるならウユニ塩湖とか?

…いや。水の量が尋常じゃないのと上が空じゃなくて、天井なようなとこだからそれも違うか。

それはほっといて夜にはここに帰ってこないといけないからとても忙しい。

………なんでかって?

そりゃ、夢幻が来るからだよ!

…うん。さっさと行こう。

私の膝よりは下にある水に人差し指をつけ、指についた水を舐め取る。

そして少量の水を操り凝縮させる。

か〜んせ〜い!

「水湖の珠」!

これであるとこに行けま〜す!


『そんじゃ、いってくるね』


『あぁ。気をつけてな。』


青ぐりに行ってくると報告して。

いざ!

まいらん!

さっき作った水湖の珠を握力だけでバラバラにする。

するとそこから横向きの水色の門?ゲート?みたいなのが出てくる。

私はなんの躊躇いもなくそこに入った。

瞬間、どぷんと音がして水の中に入った。

やっぱりこうなるかー。

私は水を操れるけど水に溺れるのは苦手なんだよね。

しばらくすると下に灯りが見え始める。

水から落ちて、下に着地する。

ここが水湖。

海の下にある空気がある場所。

具体的に言えば、…あれだ!

竜宮城だ!

…にしてもいつもより視線が痛いな、。

まんまみないで〜。はずかちい!

そう。

ここは竜宮城のようだと言ってもいるのは水の中でも生きられる怪異たちだけ。

私に痛い視線を向けてきているのは通路の両端にいる人魚たち。

私はそれすらも無視して通路を通る。


『おい、黒の。無視をするな。』


『!…やぁ、ひさしぶりだね。片目の白龍。』


『その名で呼ぶな。それに俺は龍などという神聖なものではない。』


『かいいがいるせかいでしんせいもないとおもうよ〜。』


『お前の相手をするのはつくづく疲れる。用はなんだ?』


『にんきょさまにおはなしを、ね』


『わかった。通れ』


『ありがとね〜!』


これできちんと許可も取ったしさっさと行きますか〜。

…30分後…

…やっぱり長いな…。

そろそろ疲れてきた…。

そんな事を思っていると、目の前に真っ白な扉があった。

やっとついたよ…。

少し力を入れて押せばすぐに開いた。

その先には大きい椅子に見合わない体躯の少年というのが相応しいような人魚がふんぞり返っていた。

それこそが今代の人魚様。

日本の周りの海を統べるもの。

私はその人に気安く話しかけた。

今は繕うけど。


『人魚様。しつれいします。このたびはあなたにようがありまいりました。』


『うむ。警備や他の者。席を外せ。』


『し、しかし…』


『良いと言っている』


人魚様が言うこと聞かない警備の人に威圧を向けてそう言った。

それはもう逆らえないよな〜。

相変わらず酷い。


『は、はい。申し訳ございません。失礼します』


そう言って警備の人たちとかその他色々が退室していった。

まぁ。日が暮れる前に交渉しますかな。

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