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今際の乙女ゲーム  作者: 抹茶パフェ
第一章 幼少期編
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招かれたお茶会



王都の中心街から少しはずれ馬車で移動すること数分。


近くにつれ木々の隙間から屋敷の一部が見えてきてとうとう門を通り屋敷の玄関前で下ろされた。


 見上げるとレンガで出来た外観では、縦長の窓を連結させた大きな窓や、塔のデザインを取り入れられていかにも中世ヨーロッパに出来た屋敷で日本ではあまりみない。クラシカルな雰囲気漂う東面の外観も魅力的です。




 馬車の扉が開けられ外にいた従者が手を貸してくれたので助かりました!ドレスって段差あると踏みそうになるんだよね


「お待ちしておりましたわアナベル様。さっそく薔薇園へ行きましょう?おいしいお茶菓子も用意しておりますの」


「お招きありがとうございますグレース様。ですが、あの、先にご両親にご挨拶をしなくては」


屋敷の中に入るとメイドが左右に並び真ん中にいたグレース様が華やいだ声でそのまま薔薇園へ案内しようとするので慌てた。

 いくらなんでも左大臣に挨拶もなしにお邪魔するなんて失礼すぎる。左大臣って所謂日本でゆう総理大臣みたいなものでしょ?


「あぁ、お気にな去らなくて良いのよ?お父様は邪魔だから追い出した(お仕事で)いませんから。お母様も今日はお付き合いで夫人達と出掛けていませんわ」


「そうなのですか……」


あれ?なんかお仕事と言って別に読めませんか……気のせい?



* * * * * * * *



「素敵です!グレース様いろんな薔薇がこんなにも咲き誇ってるなんてみたことないですっ」


 案内された場所は植物のアーチを潜ると一面が数種類の薔薇で満ちた景色に出迎えられた。


「わたくしの庭では30種類の薔薇を栽培してますが、観光地にある『ローズガーデン』なら3600種類の薔薇をごらんできますわ。我が家でも流石にそんなに薔薇を植えれませんから断念したそうですわ」


「30種類も育てるなんてスゴいですわ。薔薇は育て方も難しいんですよね?」


「腕の良い庭師のおかげです。彼らのおかげでどの薔薇も枯れずに毎年大輪の花を咲かせることができるのですから」


 はしたないけどキョロキョロ周りの薔薇を見回しながらグレース様についてくと、庭の中央に白い大理石で作られたガゼボの中にテーブルと椅子が用意されていた。


「今日は特別にテーブルを用意させましたの、どうせならガゼボの中でお茶をしながら薔薇を愛でましょう?ここなら全体がよく見えますわ」


 近くに控えていたメイドに椅子を引いてもらい座ると他のメイドがスィーツをワゴンで運びティーカップに紅茶を注いでもらい、あっという間にテーブルに三段のケーキスタンドにはミニタルト、紅茶のゼリー、マカロン、スコーンが乗っていて他にもサンドイッチやクロワッサンサンド、クッキー、シフォンケーキ、イチゴの紅茶が並べられた。


わぁ~さすがプロが作る料理は盛り付けまでも華やかですね。……リバウンドしそう


 いやでも出されたもの全て食べなきゃいけない決まりはないから、サンドイッチと紅茶のみにしてもいいよね!


「あ、こちらのシフォンケーキは我が家でも人気なんです。ぜひアナベル様にも食べていただきたいですわ」


 サンドイッチに手を伸ばそうとしたら切り分けたシフォンケーキに生クリームが添えられた皿を目の前に置かれ、正面に座っているグレース様はニコニコと食べた後の感想を待っているようで……これは食べなきゃいけないパターンや…


 ちょっとだけ、太るからちょっと食べればいい!

 フォークを手に取りふわふわのシフォンケーキを一口食べると甘酸っぱいラズベリーと優雅なバラの風味が広がり、ほんわか……。て、気持ちでじっくり堪能してるとフォークが皿にカツッと当たる音がして手元をみれば空になっていた!


「ふふ、あっとゆうまに召し上がるなんてよっぽど気に入ってくださり嬉しいですわ」


(は、ずかしい……がめつい自分が)


「お皿が空いてしまいましたね。次はこちらのマカロン食べてみてくださいませ?」


「どうぞ、右からフランボワーズ、アプリコ、ピスタチオ、ラ・フランスでございます」


「ありがとうございます」


置かれた皿からラ・フランスのマカロンを一つとりしっとりした生地に口をつけようとした瞬間


パッと。


マカロンが手元からなくなった。



「へ?」


マカロンはいずこに?キョロキョロと周りを見渡すと視界の端にうごうごと動く丸いピンクの生物が。


「まぁ、ポークちゃん!それはあなたがのおやつじゃありませんわ!」

「ぽ、ポークちゃん?」


グレース様が椅子から立ち上がり茂みにいた生物もといコブタを引っ張り出し執事が目の前まで抱えて連れてきた。


「紹介しますわ。この子はマイクロミニブタのポークです。わたくしのかわいい家族ですわ」


 グレース様がピンクのコブタ、ポークちゃんの頭を愛しそうに撫でるとポークちゃんも目を細目よろこんでいるように見える。

 私も椅子から降りて近寄ろうとすると別の何かが後ろから足に当たり、なにかと思って振り替えれば白黒のコブタがちょこんといた。


「ローストも来てしまったの?」

「申し訳ございません!グレース様、ローストとポークがこちらにっ」

「いいのよ。二匹とも食べ物の匂いにつられたのね。アナベル様この子達もご一緒してもよろしくて?」

「あ、それはかまいません……けど」


ローストとポークってローストポークから取った名前ですよね?

コブタにそれつけちゃうなんて……グレース様、ネーミングセンスがないのかしら……


それはさておき


「かわいいですね、前にコブタを飼っていると言われてましたがこの子達ですか?」


「えぇ、領地にある農家の方から譲られたんです。あと二匹いるんですが王都で四匹も飼えないと言われましたの。それで泣く泣くこの二匹のみ連れてきたんです」


 二匹のコブタが持ってきた果物にカツカツと食べてるのを見ながら考えた。果たして他二匹の名前はなんなんだろう


「あの、他の二匹はどんな名前何ですか?」

「二匹は雄と雌でこの子達の親なんですが名前はトンちゃんとカツくんですよ」


トンちゃんとカツくん!!

つまり

トンカツってことですか!?


 グレース様って意外と尖った性格してるのかしら……いや、これもきっと個性だよね!


「それにしても今日は来ていただいて本当に嬉しいですわ。わたくし、楽しみにしてましたの。アナベル様とこうしてお話するの」


ポークちゃんを撫でてから席に座り直し、メイドが入れ直してくれたお茶が入ったカップを手に取る仕草は流石に優雅だった。


「わたくし前から、アナベル様とお茶会お呼びしたかったんですが……邪魔が入ってばかりで実現できませんでしたの」


「邪魔?」


 こちらの話ですわ。にこりと笑顔で返されなんだかそれ以上踏み込んで聞けなかったので、とりあえずローストくんを餌付けながら話題を考えてみる。

 グレース様が私と話してみたかったとおっしゃるけど正直今まで関わりがなかった私達が話すことと言ったら……やっぱりテオドール殿下のことしかないよね

共通の話題とゆうか問題点とゆうか婚約者奪われた人と奪った人だもんなぁ


「はぁ~………」


呑気にお茶楽しんでる場合じゃなかった。改めて思うと胃がキリキリしてきたよ……。まぁ気になることもあったから私も来ることに決めたわけだしここは腹を割って話そうじゃありませんか!グレース様っ


「?お茶のおかわりはいかがですか、アナベル様」

「いただきます」

でもその前に切り出す勇気がほしい。本気で胃が痛いよてか、痛む胃にカフェイン摂取はいいんだっけ?


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