前日のひととき
夜も更けた頃自室の机に前に座り紙の束を読み返してく内容は『ドキドキ魅力の秘めたる学園生活』の登場人物と大まかなストーリー
明日アナベルが9才の誕生日を迎えるからパーティーを自宅で開き親戚や友人(アナベルに友人はいないけど…)を招待する。もちろん婚約者のテオドール殿下も呼んでいる。
テオドール殿下は2才年上だから今は11才、あと1年したら中高一貫のイオリ学園に6年間通う。私も12才になったら通うことが決まってる(勉強メッサ頑張りました……。)
つまり乙女ゲームの展開が始まるまでそんなに時間はない。正直ゲームの始まりがヒロインが中等部に入る頃だからそれ以前の出番のないメインキャラ以外の行動が今の私の影響で変わったのか変わってないのかは確かめようがない。
あと3年と学園で暮らす6年あわせて9年後にバッドエンドを迎えず卒業を迎えるにはどうするか。(この際ハッピーエンドを迎えなくていい。殺されずにすむなら平穏が一番)
そのためには。新しい紙を取り出しエンドパターンを書いてく。
①ヒロイン逆ハーエンド。→必須条件攻略キャラ全員の好感度が70をキープするか100にするかで2つエンドが分かれる(何気にめんど)卒業後好感度が70の場合友情円満で終わり誰とも結ばれないが攻略キャラ全員と交流が続くほのぼの編。100にすると卒業後攻略キャラ全員に迫られ塔に幽閉されそこで代わる代わる愛され永遠に塔から出られず沢山の子供と攻略キャラ達と暮らす溺愛編。
因みにアナベル含め婚約者達はそれぞれの攻略キャラにないがしらにされたあげくアナベルはヒロインに暗殺者を仕向けた罪として表向きには病で亡くなった事にされたが実際はテオドールに売女館に送り込まれて若くして亡くなる。
②テオドールエンド→必須条件好感度が100とテオドールの誕生石パパラチアサファイアが使われた指輪を貰いヒロインも誕生石インペリアルトパーズが使われた指輪を互いに卒業までに渡すこと。
あとは---。
「お嬢様?よろしいでしょうか」
コンコンと扉をノックされサッと書いてた紙を鍵つきの引き出しに仕舞い入室を許可するとミモザが灯りを片手に入ってきた。
「どうかしたのミモザ?」
「…お嬢様もう寝ませんと明日は朝からお仕度があります。夜更かしすると明日に響きますよ」
心配そうなミモザの顔をみてから壁にかかっている時計を見ると23時を過ぎていた。いけない、ついエンドパターンを書いてたらこんな時間になってた。
まぁでも、一応攻略キャラ全員のエンドは書き記しといたしイベント展開はまた今度書き込むとしますか。
「わかったわミモザ。もう寝るね」
「はい。お嬢様おやすみなさいませ」
部屋の明かりが消えミモザが静かに扉を閉めて出て行き月明かり部屋の中を優しく照らしていた。
ベッドに横になっていると元来人が多いのが苦手なため明日の誕生日パーティーに来る親戚やその友人で賑わうと思うと憂鬱になってくる。
寝返りを打って反対側を見るとテオドール殿下から送られてきた衣装が掛けられている。
あの人はたいして興味のない婚約者の誕生日を祝うのにどう思ってるんだろう
だんだん眠くなってくる睡魔にあらがいながら嫌われて殺されるくらいなら感心を持たれないだけましかな
テオドールエンドを迎える必須条件のもう一つは婚約者アナベルの死が必要。
テオドールに近づくヒロインに嫉妬で嫌がらせをするアナベルの態度も問題だが婚約者がいる身でヒロインと親しい仲はテオドールにも問題がある。
しかし滅多に誰かと親しくならないテオドールがヒロインと両思いなら周りや王族は叶えてあげたいとも思う。ならどうすべきか。
婚約者であるアナベルが「病死」すれば婚約者の席ができる。
本来は謹慎数週間が妥当なとこをアナベルが生きてる限りヒロインと結ばれることはない。だから卒業式を迎える前にアナベルはテオドールの従者に暗殺され喪服開けにヒロインが新たたな婚約者として発表され数年後には結婚する。
嫉妬で嫌がらせされたのを長年たえ続けた心優しいヒロインと本当の愛をしったテオドールの結婚は周りに祝福され幸せに暮らしましたとさ。
めでたしめでたし。
んなわけないでしょふざけんなっ
私は前世で通り魔に殺され現世で暗殺されるなんて御免ですよ。
ヒロインが好きなら喜んで婚約破棄くらいしますよ。横取りした婚約だし愛にいきたいならどうぞどうぞお幸せに!
怒りに頭が占めてるけど襲いくる睡魔にあらがえず眠りにつくことにした
私は絶対に殺されないんだからっ




