剣も魔法もない世界
向井篤です。
今回は結構長く書いたと思ってます。(自分的には)
書き始めたら手が止まらなくなりました。
[ここは....、どこだ?」
オレは仰向けになったまま、見覚えのない天井をみていた。とりあえず起きて、状況を確認しようと思ったら.......。
「っ!?!?、なんだ....?」
突然背中から、猛烈な痛みを感じた。オレは置き上がるのをあきらめて、首だけを使って回りを確認してみる。
「ここは、どこかの病院か....?いや、にしてはきれいだな。王都じゃない?だが、辺境の村でもないな............。オレが見たことのない町の病院か。」
オレは自分の中で勝手に場所を結論づけた、オレが知らない町の病院だと。すると、横のカーテンが動いて、70歳ぐらいの男性が不機嫌そうにこっちを見て言った。
「..........ちょっとあんた、さっきからブツブツ、ブツブツうるさいよ。静かにしてくれ。」
「ん?ああ、すまないご老人。さっき目覚めて少し混乱していたんだ。でももう大丈夫。状況は何となく理解したから。」
「......ああ、そうか。そういえばあんた何か大変な事故にあったんだったな。今目覚めて混乱するのもわかる。すまなかったな、少し気遣いが足りなかったようだ........。で、あんた具合はどうだい?なんだったら、俺が看護師さん呼んできてやろうかい?」
「いや、別にいいよ。自分で呼んでくるから。」
「そうかい、でもあんた、年上には敬語で話すこった。相手によっちゃ、不快になるからな。」
おっと、そういえば敬語をつかっていなかったな。今までだったら、相手がオレを知っていたから敬語を使っていなかったが....。どうやら、この老人はオレを知らないようだな。
「すみません、失礼でした。ご忠告ありがとうございます。」
「いいってことよ。これからそういうことに気をつけてくれればな。」
優しい人だな。初対面で年上にタメ口で話しているオレにおこらないなんて。
「はい、気をつけます。ところで、ここは...........。」
どこですか?と言おうとしたらドアが開いた。そこに立っていたのは、
「.......あ、斗真。目が覚めたのね。」
「っっ!!」
.........オレの母親だった。前世の。
「母さん、なんでこんなところに?」
「なんでって......?斗真が交通事故にあったっていうから、見にきたのよ。ちょうど目が覚めててよかったわ。先生よんでくるから、安静にしてるのよ。」
そう言って母さんは去っていった。
いや、おかしい、おかしいぞこれは。何故前世のオレの母親がいるんだ。いや、それよりもうひとつ気になることを言っていた。交通事故、だと?それはまさか、オレが前世で死んだ要因のあれか?まずい、状況がよくわからなくなっている。だが、なんとなくこれにはデジャブを感じる。.......もしかしてここは、
「地球....、なのか?」
「あんた、なに当たり前なこと言ってんだ?」
そう言った男は、心底訳がわからないといった顔でオレを見ていた。
「...はぁ...はぁ...はぁ..」
息が荒い。心拍数もどんどん上がっている。認めたくないという心の声と、現実を見ろと理性がオレに言う。........................試さなくてはならない。オレは息を整えて、ある魔法を打とうとした。
「ファイヤーボール!」
........................、なにも起こらない?もう一度
「っ、ファイヤーボール!ファイヤーボール!ファイヤーーボーーーーール!!」
「おい!あんたいきなりどうしたんだ?やめろっ!他の患者の迷惑だろうが!!」
まさか....?本当に、本当に........魔法が打てない?そんな、馬鹿な!火の魔法の基本中の基本、ファイヤーボールが.............打てない?
そして、少し経ったあと医師が来て、手に持った注射器をオレに挿した。そして、オレは意識を手放した。
まだまだ登場人物が少なくて申し訳ありません。
次回は登場人物とかを増やしていきたいと思います。(全然きめてないけど)
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