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5話

フリューゲル家邸宅

フリューゲル家邸宅、その当主の部屋に四つの人影があった。

老婆

「セウェルスへの出兵が決まったようじゃ」

老婆は妖しく光る水晶を見ながら言った。

この老婆がフリューゲル侯爵家当主ロームルである。ロームルは先代ジークハルト侯爵の正室で今もジークハルト家に大きな影響力を持っている。

ミーシャ

「全て予定通りという事ですね」

リーシャ

「これから忙しくなりますね」ミーシャ・フリューゲル

リーシャ・フリューゲル

彼女達は双子でロームルの後継者としてジークハルト家の流れを汲む小さな貴族の家から養子としてフリューゲル家に引き取られた。ミーシャは士官学校を最年少で卒業し二十歳前半で王国軍人として活躍し王国軍大佐までになっている。

リーシャは老いたロームルの後継者としてギルドマスター代理をしている。ロームルは既に邸宅でのデスクワークのみを行っている。ギルドマスターとして優秀でいずれ正式にギルドマスターになると言われている。

ロームル

「予定通りという事は明日は間違いなく事が起こる。抜かりはないな」

ロームルはしわがれ声で二人に確認をとる。

ミーシャ

「明日はリア様の警護に私の小隊が学院に駐留します」

ミーシャの率いる小隊は特別任務に投入される事も多く精鋭揃いで小隊単位では王国最強と軍内部で言われている。

リーシャ

「こちらも既に学院での武芸大会の審判として人は集め終わっています」

学院の武芸大会ではできるだけ本気で闘えるようにギルドから優秀な者を審判にと依頼するのである。例年は現役を引退した老練な者達が主だったが今回は集められる最高の人材を用意していた。それだけの者が武芸大会の審判というのは少し異常と言えた。

ロームル

「王国騎士団もある程度は動くであろう。戦力は十分じゃな」

王国騎士団は騎士のみで構成され軍ではなく王家直属の部隊である。騎士のみで構成されている為その実力はとても高い。

ロームル

「お主はどう思う?

カグヤ」

カグヤ

「それだけの戦力があれば充分だ。それに全ては予定通りという事なら問題ないだろう?」

この部屋にいた四人目はカグヤだった。

ロームル

「その通りじゃな。ではそろそろ休もうか。」

思ったより会議が長引いてしまい既に夜は中頃であった

ミーシャ・リーシャ

「では私達はこれで」

そう言い自室へと帰っていく二人。

ロームル

「今日も良い夢が見れると良いなカグヤ」

カグヤ

「そういう冗談は笑えねえよ」

苦笑しつつ部屋の扉を開ける。

カグヤ

「それじゃあな婆さん」


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