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やりこんでいるゲームでも、キャラの設定を見直してみると知らなかった事が意外とある

やっと主人公の名前が出せた......。

語り部が一人称スタイルだから仕方がないとは言え、自分の至らなさを痛感させられました。




「おっすー」


 俺が自転車の速度を落としながら、二つの陰に接近する。


「ちっすちっす」

「おはよ。2人ともいくよー」

「「はいはい」」


 久しぶりの集合で少し懐かしさを覚えながら、二人について行く。


 俺は最寄り駅に直行する道から少し逸れたところにある、とある公園に来ていた。

 何故こんなところに来ているかといえば、こいつらと待ち合わせをしているからだ。


 先程「ちっすちっす」と言ったやつの名前は、赤塚瞭介(あかつかりょうすけ)だ。

 身長は180弱と長身であり、体重は割とあるらしいが、着やせするタイプなのかそうは見えない。

 ちなみに黒縁の眼鏡を掛けているため、初対面だとガリ勉に見えなくもない。

 しかしその見た目に反して気さくな性格で、男女問わず友達も多いイメージがある。まあサッカー部だから、というのもあるだろうが。


 瞭介とは中1、中3とクラスが同じだったため仲良くなり、学力も似たようなものだったため、特に示し合わせた訳でもないが同じ高校に通うように。

 ちなみに瞭介も割とゲーマーであり、『チェスターズ』もやっている。

 まあ俺の方がランク高いけどな!



 さて、続いては先ほど「おはよ、行くよ二人とも」と言ったやつの名前は、大脇鏡花(おおわききょうか)だ。


 身長は150ちょいくらいで小柄であり、どことなく儚げな印象を受ける。

 友達はあまりいないと思う。教室の隅っこで誰と話すこともなく、机に突っ伏して寝ている女子だと思ってくれればいい。中学の時はそうだった。

 ただ、いつも目が死んでいるので気づく人間は少ないかもしれないが、顔立ちはとても整っている。その気になれば彼氏くらいすぐ作れそうなものだが、本人にその気は多分無いだろう。


 俺と大脇は、中3で同じクラスになったのだが、ほぼ話したことなんて無かった。まあ片やゲーマー、片やぼっち少女なんていう2人がクラスが同じというだけで仲良くなる事はそうそうないだろうが。ただ、同じ高校に行くという事が進路指導か何かの時に判明してから、家がわりかし近い事も相まって、瞭介を含めた3人で図書館で勉強会をよくしたため、友達と呼べる関係にはなっており。


 とまあ、こんな2人と学校に向かっている訳だが、俺たちの登校の手順(?)は、


 家からの最寄り駅まで自転車→電車で一駅→学校の最寄り駅から学校まで歩き


 といった感じだ。電車に遅れがなければ40分くらいかかる。

 まあ俺たちの住んでるところの周辺には高校がほぼ無いため、電車はどの高校に行くにしても使わなければならないのだが―――――


「―――――なあ、進?」


 瞭介のその問いかけで現実に戻ったが、長いこと回想入ってたから何話してたのか覚えてねえや。もう電車も降りて学校への道歩いてるし。ちょっと深くまで入り過ぎちゃったな。


「んん? あ、ああ、確かに言えてる」


 一応話を合わせておく。

 

「ええー。新城も敵ってなによーこれ」

「大脇、ほーら味噌カツ定食」

「なにそれつまんないよー」

「オレの持ちネタ批判しないでくれ」

「「それ持ちネタだったの⁉︎」」


 話を聞いていなかった俺も思わずツッコんでしまった。何だよ『ほら味噌カツ定食』って......。人生で初めて聞いたぞ......。


「そういえばさー、クラスどーなるだろーね」


 大脇が次の話題へと切り替えてくれた。よし、これでボロが出る事はなくなっただろう。


「いやいやいや、大脇は文系だから俺らとクラスは絶対違うだろ」


 まあ大半の普通科高校はそうだろうが、二年生で文系理系に分けられる。

 俺と瞭介は理系を選択したが、大脇は文系を選択しているため、大脇とは同じクラスになることは無い。


「まあそーなんだけどさー。2人はどうなるかなって。私も友達欲しいしー」


 …………。


「「大脇、熱でもあるのか?」」

「いや分かるよ? 私もぼっちJKが何言ってんの、とは思うよ?  ラインの友達は一向に増えないし? 事実去年もクラス会欠席皆勤賞だし? この前とかショッピングモール行ったらクラスメイトがいたの発見して、めっちゃ遠回りしてすぐ帰って―――――」

「「ごめんって!!こっちが悪かったって!!」


 聞いてて涙出てきたわ! 何だよクラス会欠席皆勤賞って! 『ほら味噌カツ定食』に続いて今日二回目の人生で初めて聞いたワードだわ!


「ったく、オレらには普通に話せるんだから、特別コミュ障って事では無いんだろうに......。大脇も頑張れよー」

「……どうせ私なんて空気なんだよ……」


 ぼっちスイッチ(?)が入ってしまったのか、瞭介からのエールをシカトする大脇。


 そんな緩い会話を続けていると、いつの間にか学校に着いていた。


「あー、学校嫌だー」


 そんな独り言から、俺、新城進(しんじょうすすむ)の高校2年目が、幕を開けるのだった。


連続で投稿したのは気が向いたからです。これからは勉強も忙しくなるので週一になると思われますが、もしかしたら早めに出す事もあるかもです。

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