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花園で笑う  作者: 宮澤花
第2部 忍
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断章 記憶 -2-

 どうして、どうして、どうしてここは。

 こんなに空っぽなんでしょう。


 どこまで行っても何にもない。

 どこまで見ても誰もいない。

 なんて淋しい場所でしょう。


 ワタシガイルヨ/ワタシモ/ワタシモ

 囁くモノがいるけれど。

 

 そんな夢幻に等しいモノに、

 何が出来るというのでしょう。

 

 何かを為すのは血肉を持つ手。

 何かを為すのはいつだって、実体のあるモノなのです。


 迷い込んだ、この場所は墓場。

 あなたの園は、ここにはないの。

 

 だから私は。

 だから私は。


 だから私は。

 あなたを。


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