暗闇の向こう側

あの夜、一人の少女が行方不明になった。
それから１５年が経った夜、青年は少女に出会うことになる。
「そんな、どうして……」
１５年前と変わらない子供の姿のままの少女。
そんな少女を前に困惑する大人になった青年。
少女は言う。
「それはね、楽園にいたからだよ」
少女の言葉は本当なのか。それとも嘘なのか。
少女は優しく手を差し伸べる。
「ねぇ、貴方も楽園に来ない？」
少女を前にして、楽園への扉を前にして、青年は何を思い、何を願うのか。
この夜、現実と幻想の狭間で、青年は少女と向き合う。
これは、希望にすがり、未来を追い求める物語――。