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パステルカラーストーム 11

しばらくサクラとキョウカでお話が回っていきます。お付き合い頂けましたら幸いです。

「やっぱり面白いですね、サクラは」

「ありがと」


 ぜんざいの丸餅を齧りながら答える。しまった、コーヒー全部飲んじゃった。口をリセットするものがない。お代わり頼んじゃおうかな。


「では、皆さんが生き残るにはというお話の前に。今の私の目的なんですけど」

「うん」

「特に無いんです。強いて言うなら現状維持でしょうか」

「えーと?」


 ふっと可憐に笑うキョウカ。目的が特に無いという言葉とは不釣り合いな表情に、首を傾げる。


「本当だったらもっと力を集めるのに色々しなければいけなかったんですけど、そこはサクラが埋めてくれましたから」

「私が?」

「ええ。覚えてません?」


 言われても心当たりがない。何したっけ?サクラになってから大きな戦闘は二回。そこまで目立つ立ち振る舞いはしていなかったと思うけど。


「お供えと一緒に力を分けてくれたでしょう?あれでかなり潤いましたから」

「…ああ!」


 あの大岩に何か吸われたやつか。周りから見ると色々大変な状況だったみたいだけど、サクラに何の異常もなかったからほぼ忘れてた。


「あの時はびっくりしました。いきなり私が目覚めちゃうくらいの力が降ってくるんですもん。誰がそんなことをしたのかと思えば、神様みたいな女の子がいるし」

「神様みたいって、そんな」

「自覚がないかもですけど、サクラの力は他の皆さんとは次元が違いますよ。皆さんに力を提供している神と同等か、それ以上ですね」

「…え?」


 さらりと言われたけど、サクラが神と同等?どういうこと?キョウカは冗談を言ってる感じではない。背筋を伸ばしてお茶で口を潤すと、言葉を続ける。


「そうですね、サクラについて話す前に、神とは何か、についてお話ししますね」

「うん」

「神と呼ばれているのは、高次元の力です。その中で、この世界の存在する次元に干渉できるものを指します」

「…なるほど?」

「ええと、ここで言う次元というのは二次元とか三次元とかっていう意味です。それは分かりますよね?」

「うんうん」


 分かる分かる。嘘全然分かんない。バカみたいな表情をしていたのか、キョウカがちょっと困った顔になった。


「ええと、たとえばですね、二次元に対して三次元の存在が干渉するとどうなるかというと…」

「…」

「…」


 お互い無言になる。諦めてぜんざいの味を堪能することにして、冷めてきたそれを一口。続いて塩昆布を一つまみ。うん、甘いとしょっぱいの無限ループ。


「…食べたら、場所を変えましょうか」

「…うん」


 天使の微笑みを浮かべたキョウカも、あんみつの残りに取り掛かった。まだ午前中、今日は始まったばかりだ。焦る必要はない。きっと。

今日からパステルカラーストーム編終了まで毎日更新していきたいと思います。更新ペースが変わりますのでご注意ください。継続して読んでいただけるようでしたら、ブックマークしていただけますと嬉しいです。

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