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パステルカラーストーム 3

 部会が終わると、キョウカが近付いてきた。おっかなびっくりといった感じで話し掛けてくる。


「あの、同じ1年生、ですよね。これからよろしくお願いします」

「うん、よろしくね。私はアヤメ」

「サクラです。よろしくね」

「アヤメさんと、サクラさん」

「同じ1年生なんだし、さん付けじゃなくてもいいんじゃない?」

「あ、ごめんなさい」


 謝りながらアヤメさん、サクラさんとブツブツ繰り返すキョウカは、とても悪意を持って何かできるようなタイプには見えない。


「キョウカの力も色々試してみたいけど、すぐ冬休みだからね。来年になっちゃうかな」


 アヤメもお姉さんモードで接している。冬休みは結局、ナズナが大晦日から学校が始まるまで帰省。マユミとカンナは年の暮れから元旦まで、アヤメとカズラは元旦から三ヶ日まで帰ることになった。サカキはずっと学校に残るそうだ。私の解釈が間違っていなければ、実家がすごく遠いので今回は帰らない、ということらしい。サクラは冬休みが始まったら一度帰って、大晦日までには戻ってくるということにしておいた。ちょっとどうしようか迷うところだ。部屋に籠ってれば帰省したと周りが思ってくれないかな。アクセプタントは位置がバレるからダメか。うーん。

 まあとにかく、冬休みを通して毎日四人くらいはいる計算になった。今のところマユミも何も感じていないようだし、大規模な襲撃がなければ乗り切れるはずである。

 あとはキョウカがどう動くか次第だが。アヤメと話している…というか、さんを付けずに呼ぶ練習をしているキョウカを、皆が優しく見守っている。

 アクセプタントの人数が減るこのタイミングで現れたのには、絶対に意味があると思う。彼女の鏡は、エクストラと戦うためのものじゃない。彼女の鏡が映すのは、現実ではなく真実。その真実がアクセプタントを混乱させ、分断していく。ゲームの真章で的にされたのはマユミとアヤメだったけど、ここでもその流れで動くだろうか。

 今やアクセプタントの皆は私にとって大事な人達だ。悪意を持って傷付けようとするならちょっと許せない。


「サクラ、聞いてる?」

「ぅん?」

「また考え事してた?怖い顔になってるよ」

「あ、ごめんアヤメ。何?」

「キョウカは家が近いから、冬休みは学校と家を行ったり来たりするって。どこかで一緒に訓練してみようかって、今」

「ああ、うん。いいよ」


 とりあえず今すぐ何かを仕掛けてくるわけではないみたいだし、様子を見るか。目が合うと、キョウカは水色の瞳を輝かせた。


「お願いします、サクラさ…サクラ」

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