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04 輪廻転生



【夢/マチルダ・ピンコット】


「《ファイアアロー》」

「《ウォーターウォール》」


スピルスさんが放った炎の矢を、ウィリディシア様はすかさず水の壁で防ぐ。


「《薬物精製》《筋弛緩剤付与》《アイスニードル》」


ウィリディシア様は水の壁に《薬物精製》と氷魔法を同時使用し、細かい氷の針へと変化させるとスピルスさんへと放つ……が。


「…………え?」


ゴホッと、ウィリディシア様は吐血した。

彼女の後ろにいたのは……。


「ノア、様……」


ノア叔父様だった。


「な……ぜ…………」


後ろから刺されたウィリディシア様は床に倒れ込む。


「危ないところでしたよ。助けてくださってありがとうございました、ノア・マードック様」


術者の死亡により、氷の針は跡形もなく溶けてゆく。

笑顔を浮かべるスピルスさん。


ノア叔父様はスピルスさんの味方だった?

だったら、さっきの映像は?

あのオーブは、一体……。



【ティアニー家/マチルダ・ピンコット】


目を覚ますと、ユスティート様がいた。

顔色が良くない。

私に何かを言おうとして、躊躇い、口をパクパクと動かしている。


「お父様は、亡くなったんですね。ピンコットのお屋敷も燃えて……」


ユスティート様は俯いた後、コクリと頷いた。


「君が悲鳴を上げて意識を失った後、キョウと一緒に確認に行った。ピンコット邸は、もう……」

「ユスティート様、ありがとうございます」


ソルティード様亡き後、王位継承者となるのはユスティート様だ。

そのユスティート様が、危険を省みずピンコット邸まで足を運んでくれた。

私はユスティート様を抱き締める。


「私はもう大丈夫です。父の死も、ユズキさんの死も見ました」

「ユズキ?」


そうか、ユスティート様はユズキさんを知らないのか。


「アルビオンに、ピンコット邸のことは伝えましたか?」

「あぁ。彼は達観しているというか、何と言うか……少しとっつきにくいね」


不意に溢れたユスティート様の本音に思わずクスリと笑う。

もう、大丈夫だ。

私は落ち着いている。


「ユスティート様、お願いがあります。スヴェン様と、出来ればセオドア陛下とお話がしたいです」



【ティアニー家/ユスティート】


リビングに、ティアニー邸に滞在している面々が集まった。


ラスティル国王 セオドア。

マードック家当主 スヴェン・マードック。

ラスティル王国第2王子 ヴァニタス。

アッシュフィールド家令息 シルヴェスター。

ピンコット家令嬢 マチルダ。

ピンコット家居候 アルビオン。

それから僕、ユスティートと。

聖地の主メモリアと、その弟分のキョウ。


「まず、俺たちから報告させてもらう」


父セオドアが口を開いた。


「始まりはソルティード襲撃事件だ。ウィリディシア嬢に会う為にアッシュフィールド家に向かったソルティードの馬車が何者かによる襲撃を受けた。ソルティードは護衛のジェラルド共々死亡したと城へ連絡が入った」


スヴェン氏がほんの少し、悲しげに俯いた。

当然だ、一人息子を失ったのだから。


「続いて、予言者シェリルによるクーデターが起こった。彼女は玉座を奪おうとした。宰相ナイジェルとその妻マドリーン、ピンコット家のアデルが彼女に立ち向かったが……」

「母はナイジェル様と共に殺害されたと、ピンコット家に知らせが届きました」


国王である父セオドアに対しても臆せず、凛とした態度でマチルダは発言する。

そんな彼女の姿は美しく、凛々しい。




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