表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/58

03 輪廻転生



【ティアニー家/セオドア】


セオドア

前世:遠藤 灯雅

固有魔法:『再構築』



ソルティード

前世:穂波 玲音

固有魔法:『検証』



ユスティート

前世:黒須 晶仁

固有魔法:『永眠』



マドリーン・アッシュフィールド

前世:キリエ

固有魔法:『獣化』『案内・誘導』



ウィリディシア・アッシュフィールド

前世:青枝 樹理

固有魔法:『薬物精製』



シルヴェスター・アッシュフィールド

前世:乙村 直澄

固有魔法:『傾聴』



スヴェン・マードック

前世:遠藤 遼雅

固有魔法:『消失』



ディアドラ・マードック

前世:守屋 綾乃

固有魔法:『伝達』



シェリル・マードック

前世:時成 秀治

固有魔法:『俯瞰』



マチルダ・ピンコット

前世:吉住 優

固有魔法:『写実描写』



フィニス・ティアニー

前世:松岸 壱弥

固有魔法:『看取』



スヴェンはノートを取り落とした。

慌てて拾い上げたスヴェンの瞳は金色。


「兄さん……」

「まぁ、そうだが。今の俺はセオドア。お前はスヴェン・マードックだ。兄弟でもなきゃ、双子でもない」


そう突き放すように口にすると、スヴェンの瞳が元の群青色に戻った。


「失礼しました、陛下」

「いや、謝罪するのは俺の方だ。お前で人体実験をした。やはり……このノートを読むと、前世の記憶が戻るんだな」


ソルティードの検証ノート。


「確かに、このノートは下手な相手には渡せないな……実験して悪かった、スヴェン」

「…………」


またスヴェンの瞳が金色になっている。


「スヴェン……」

「ごめんなさい、兄さん……」


スヴェンが涙を溢す。

予想外のことに、今度は俺がノートを落としそうになった。


「…………リョウ」

「ごめんなさい、兄さん。貴方から居場所を奪って。貴方から、“遠藤 灯雅”の名前を奪って。あの場所は僕が僕自身の力で得た場所じゃないのに。兄さんだから得られた場所なのに……」


スヴェンの固有魔法が『消失』であったことから危惧はしていたが……。


「まだ自分を責めてたのかよ……ばーか」


涙を溢すスヴェンを小突いて、抱き締める。


「お前にアイドルという立場を押しつけたのも、お前から“遠藤 遼雅”の名前を奪ったのも俺だし、俺の実力じゃアイドルグループの顔役なんて務まんねぇよ。フットワークは軽いが飽き性で努力が嫌いな俺の性格、よく知ってんだろ?」


抱き締めながら言い聞かせ、身体を放す。

スヴェンの瞳は群青色に戻っていた。


「なるほど……前世を思い出すというのはこういう感覚なのですか……」


前世を思い出した者の大半は、前世に引き摺られる。


「ユスティートには……いや、子供たちには見せられない」


フィニスに渡せとアレクシスは言ったそうだ。

既に前世を思い出しているフィニスならノートを渡しても安全だという判断だろう。


「陛下。スピルス・リッジウェイはともかく、シェリルの目的は何でしょう? 無欲なシェリルが権力を欲するとは思えませんし、前世を思い出したとしても、時成 秀治氏が……まさか、そんな…………」


スヴェンの言う通りだ。

シェリル・マードックという女性は人形のような存在だった。

何も欲しがらず、望まない。


シェリルが時成であった前世を思い出したとしても、同じだ。


『森野や吉住と同じ状況下の子供が、大人は誰も助けてくれないと絶望しないように、今からでも大人が彼らに寄り添うべきだと思うんです。彼らの真実を、彼らの事件の真相を知り、語り、世間に伝え、そして寄り添うべきだと思うんです』

『この世界は君たちが思っているより、ずっとずっと優しいから』


そんな彼が、子を大切に思い育てているナイジェルやマドリーン、アデルに刃を向けるだろうか?


「時成……」





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ