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デグーちゃんのガジガジ大冒険  作者: 風見鶏充
1/4

ストーリーは突然に

どもー☆


なんかこーちゃんに


「うちのデグーがかわいいから題材にして流行りの異世界転移ものでも書け」


と命令されたので書いてみた~。


正直誰得~?

ある日デグーのエルジェベトちゃんが目を覚ますと、そこは大きな木の下でした。いつもだったら固い金属のお家で、香り立つチモシーと回し車に囲まれて、冷たくて気持ちいい石や、ふかふかのお布団、時にはハンモックに乗って寝たり遊んだりするのに、何もありません。周りの草はみずみずしく、エルジェベトちゃんには食べ物には見えませんでした。

エルジェベトちゃんは、鼻をひくひく動かしながら、木の周りを駆けてみますが、大好きなペレットも無ければ、ペレットをくれる飼い主もいないのです。エルジェベトちゃんはちゅーちゅー鳴いて飼い主を呼んでみますが、「どうしたの?」と呼びかける声も聞こえません。

「どこ行ったの? かいぬちちゃま……。ここはどこ?」

エルジェベトちゃんは不安に思い、木の根の下に隠れながら、根っこをガジガジ噛み、ちゅーちゅーと飼い主を呼んでいました。

「かいぬちちゃま! かいぬちちゃま! お腹ちゅいたのよ!」

何度呼んでも、飼い主は現れません。エルジェベトちゃんは悲しくて、何よりお腹が空いてどうしたらいいか分かりませんでした。

すると、少し向こうから、自分と同じぐらいの大きさの生き物が近づいてきます。それも大勢。エルジェベトちゃんは木の根に隠れたまま、じっと様子を見ていました。

「おお、おったぞ! 大木の下のアグーチ、間違いない」

一際大きいのがそう声を上げました。そこでようやくエルジェベトちゃんは気付いたのです。彼らもまた、同じ生き物だと。実はエルジェベトちゃんは、自分の姿を見たことがなかったので、同じデグーを見ても、そうだとは気付かなかったのです。

「まさしくお告げのあった通り。皆の者、この子だ」

真っ白な体毛の、一番大きな雄が、そう後ろに呼びかけていました。歓声が上がります。

「あなたたちは誰でちゅの?」

「わしはミロン。デグス神殿の神官じゃ」

エルジェベトちゃんはキーキー鳴きながら、歯をかちかち鳴らしていました。見知らぬデグーたちが怖かったのです。

「お腹も空いとるじゃろう。お前の好きなものは聞いておる」

差し出された乾燥リンゴを、エルジェベトちゃんは素早く取り、また木の根っこに隠れてはむはむ食べました。

「話は街でしよう。付いてきてくれるか?」

ミロンはエルジェベトちゃんを促します。エルジェベトちゃんはリンゴを貰った手前、その集団に付いていくことにしました。

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