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色ー灰ー

作者: 夜乃 ユメ

 無彩色3つ目の色に灰色というものがある。灰色というのは白と黒を混合させて作られた色だ。一概に灰色といってもそのバリエーションはほぼ無限である。白と黒の比率によって灰色は如何様にも姿を変化させる。曇りの空に在る灰色、出来立てのコンクリートのような灰色、ネズミが纏う灰色、それはすべて違うが、同じ灰色である。

 灰色は万能だ。モノクロの写真であらわされる時、白と黒以外の色はすべて灰色で表現される。赤や青、緑黄色も含めてである。人間の脳ではそれらの色が自動的の変換・保管されるため、大して気にも留めないが、実際大別して3色しかないものを奥深く表すために灰色の緩急で表現の幅を広げる、というのは賞賛されない大発見であるのではないかと私は思う。白、黒一辺倒ではただの1次元だ。そこに奥行きはない。しかしそれらが組み合わさることによって出現する色である灰色には無限の次元が広がっている。平々凡々であるかのように見えて実は一番この世に侵食している色なのかもしれない。そしてその無限の灰色も、白と黒が存在しなければ生まれることはなかったのだ。あるべくして存在した色たちなのかもしれない。無彩色というのはかくも素晴らしい色なのだと改めて思う。

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