1.
女同士の会話は、陰惨だ
当たり障りなく、共同体でいられるようにしてきても
いつの間にかに和をはなれると
ほら、次の瞬間、私は、グループの標的となる
疲れた、とため息をついても、終わりのないこの不毛な地獄
誰がだれと、くっついたとか、
キスしただとか
化粧が派手だとか
言葉遣いがなってないとか
なんだか、キーワード検索に引っかかるものすべてに
反応してる
化学反応みたい、そう思った学生時代
私は、その和から、そっと離れた
そして、私は共通の『的』《テキ》となった
「和の外の平和」(短編集)
「お先に失礼します」
席を立ちあがって、誰にいうでもなく、挨拶
その言葉は、呪文のように宙に浮き漂って消える
使ったコップ、自分のゴミ箱
通りすがりに、コップを回収し
ついでにとゴミを自分のゴミ箱に転がす
ありがとう、どういたしまして
規格化されたやりとりを背に、私は帰路につく
振り返ることはしない、
振り返っても、同じ日常
ならば、前をみて、行きたい道を行くのが一番だろう
そうして、私は主任となった
仕事は速い、そして親切、しかしプライベートは謎
そう言われて早10年
立派なお局主任の出来上がり
後悔はない
ただ、少しだけ、寂しくはなった
ぴぽぽぽっと、暗証番号を押して
エレベータを降りれば、麗しの我が家
かちゃりとドアを開けると、とととっと軽い足をたてて
甘え声をだしてお出迎えしてくれる我が家の癒し系アイドル
猫のるぅだ
彼女との出会いは、
ある程度たまったお金と、大台に乗ったことによる
結婚への諦め、一人で仕事して生きていくんだろうなぁと
マンションを購入した1か月後
生活の基盤が出来、自分好みな暮らしをすることで
私は安堵していた
このまま、のんびり暮せばいいやと・・・
実家は兄がいるから安泰
時折、恋人は、結婚は、という母の言葉をのらりくらり交わしてたら
当の立った独立娘に対して、母も白旗を上げたようだ
なぜ、あの時、彼女を見つけられたのか
私にはわからない
運命と言われたら、そうだねって素直に頷くだろう
あの日、体にまとわりつくような雨が降っていた
いつも通り、買い物袋をかさかさ言わせながら
マンションへ続く道を歩いてた
濡れたアスファルトを走る車がせわしなく
傘をさして歩く私を引き殺す勢いで
びちゃちゃちゃちゃと、水を巻きあげながら走り去っていく
る・・・
にゅぅ・・・
かすかにそんな音が聞こえた
何?と思い耳を澄ましても、声は聞こえなかった
だから、もう一度歩き出す
かさかさというビニール
びちゃちゃちゃちゃと水を巻きあげる車の音
電線にたまった雨粒が、ぽとんっと傘に落ちる音
なんの不思議もない音
でも、私は気になった
気になって仕方がなくなった
家に帰り、ビールを開けながらご飯を食べても
る・・・という音が、耳に離れなかった
そして、私たちはであった
生垣の下に、ビニール袋に詰められた子猫4匹と
そして、生き残ったのはる・・・と鳴いた
るぅだけだった
「るぅ~、ただいまー」
靴を脱ぐの待つのももどかしそう
しっぽをたてて、足にすり寄ってくる
「こらこら、よごれちゃうよ」
そう言って、ひょぃっと抱えようと手をのばすと
すちゃっと、距離を取る
自分が乗っかるのは好きでも、抱っこされるのは嫌いなるぅ
数少ない友人にも懐かなず、家パーティはできず、
外食ばかり、そんな友人も結婚して3年
ますます、私は、世間に置いて行かれた
そりゃぁ、私だって、付き合った人はいますよ
だけどね結婚ってなると、そううまくはいかない
友人曰く、あんた、男の趣味最悪って・・・
仕事と恋愛って、両立できないってほんとだねぇ
なんて、酔った勢いの本音が友人たちから、駄々もれて
だよね・・・と、頭を抱えるしかなかった
RRR・・・
RRR・・・RRR・・・
ん、なんの音?
ああ、電話か・・・そう思った時、るす電に切り替わった
「古閑です
高校の同窓会の件で電話したんだけど・・・
また、連絡するね」
電話を切る音と、同時に、あれ、なんで電話番号知ってるんだろうっておもった
電話の音すら、忘れるほど、家電話なんて使ってない
同窓会のハガキは、一週間前に、欠席に丸をつけて送った
るぅ・・・と鳴いて、るぅは、ごろごろと、宙に浮いた手にすり寄ってきた
かわいやつめっと撫でまわすと
ごろごろの音は、大きくなってじゃれついてきた
ちょっとばかり痛いんだけどね、るぅさん・・・
まだ続きます、なので、続く場合は毎日投稿シリーズになります