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*一旦退却

「父は元自衛官ということから、現在は自警団を取り仕切っています」

「んなっ!?」

 隼人は驚きで目を見開いた。

 おおよそ、こいつから自衛隊の親父にたどり着ける気がしなかったし、連想なんてもってのほかだ。

 どこぞの大富豪の息子とか言われた方が、いくらか理解出来るというものである。

 それほどに、この周防 匠という少年は、のほほんとしていて掴みどころがまるで見あたらない。

 高校生になっても中学のときのテンションが抜けない奴はいるが、こいつはむしろ何もかもが抜けきって、若者にあるまじき落ち着きようじゃないか。

 そんな奴にくっついているせいなのか、健て奴もなんかやべえ気がする。同じようにへらへらしているがこの状態で普通は怖がるもんだ。

 こいつの威光で自分も強くなった気でいるんじゃないだろうな。そうじゃないなら、馬鹿にしてもこれは馬鹿すぎる。

「おい、ヤバいんじゃね?」

 仲間の一人が小声で隼人の背中をこづいた。

 他の仲間二人も顔を強ばらせている。しかし、親がそうだからといって子供まで強いとは限らない。

 そもそも、親も現役時代に強かったかどうかなんていうのも解らないのだ。とはいえ、この仙人じみた雰囲気には警戒せざるを得ない。

「気になさらず、続きをどうぞ」

「出来るかぼけえ! 覚えてろよ!」

 隼人はしれっと発した匠に悪態を吐きつつ、指を差して仲間たちと共に足早に走り去った。

「何を覚えろというのだろう」

 匠は小首をかしげ、慌てるように遠ざかる後ろ姿を見送る。

 彼にとってみれば巻き込まれたようなものだが、気にしている素振りはまったくない。それどころか、どこか面白がっている風にも見える。

「さあ~」

 そうして二人は、匠の家に向かうため、のんびりと歩き始めた。

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