第6章-2 バックトラック~エンディング
Eロイス・Dロイス数一覧
『パペット・マスター』赤河 糸織 Dロイス×1、Eロイス×6
バックトラック
侵蝕値・ロイス数確認、Eロイス数6
PC1 吉野咲楽 侵蝕値108→6D(30)→78 ロイス2
PC2 『絶対零度の白炎』万田沙羅 侵蝕値134→6D(24)→110 ロイス2 メモリー3
PC3 『水晶の弾丸』金田友絵 侵蝕値202→6D(34)→168 ロイス4 メモリー3
PC4 『導きの声』霧谷響 侵蝕値190→6D(22)→168 ロイス6 メモリー3
PC5 『不屈の雷盾』霧谷奏 侵蝕値150→6D(37)→113 ロイス3 メモリー3
バックトラック
PC1 吉野咲楽 侵蝕値78→2D(13)→65 4点
PC2 『絶対零度の白炎』万田沙羅 侵蝕値110→2D(19)→91 5点
PC3 『水晶の弾丸』金田友絵 2倍振り 侵蝕値168→8D(37)→131→追加振り4D(20)→111→メモリー:万田沙羅、メモリー:霧谷響、メモリー:霧谷奏を使用→81 0点
PC4 『導きの声』霧谷響 2倍振り 侵蝕値168→12D(62)→108→メモリー:霧谷奏を使用→98 3点
PC5 『不屈の雷盾』霧谷奏 侵蝕値113→3D(15)→98 5点
経験点算出
配布経験点:15点(基本点)+0-5点(バックトラックの結果)+5点(Sロイスがタイタス化しなかった)+7点(Dロイス・Eロイス)=
PC1 吉野咲楽 31点
PC2 『絶対零度の白炎』万田沙羅 32点
PC3 『水晶の弾丸』金田友絵 27点
PC4 『導きの声』霧谷響 30点
PC5 『不屈の雷盾』霧谷奏 32点
共通エンディング:療養という名の軟禁生活
「お見事ですわ」
『パペット・マスター』が確かに事切れている事を確認していた私達は、そう恵に声をかけられて周りの戦闘音が止んでいる事にやっと気づいた。
周りを見るとUGNの部隊が壊滅しており、FH側も恵、優子、佳奈だけが残っていた。
「…くっ…これ以上は…」
そう言って膝をつく友絵ちゃんだが、闘志は衰えていない。
「まさか本当に、マスターエージェントを倒してしまうとは…」
「どうする?」
三人がそう言いながら構えを取る。
私達もそれに応じる様に構えを取る…が、正直これ以上は厳しい。
「どうもこうもありませんわ。撤収しますわ」
が、恵がそう言う。
「…どういうつもりですか」
比較的余裕のある吉野さんが問いかけた。
「あなた達、まだ絞り出せるでしょう?その後、どうなるかを気にしなければ、ですけれども。
私達も結構ギリギリですので、雇い主が死んだ以上、そちらが見逃してくれるのであれば撤収します。
まあ、どうしてもやりたいというのであれば付き合わざるを得ないのですが?」
「…わかった、行っていい。但し、被害者たちと『パペット・マスター』の死体はおいて行く事」
そう、私が代表して答えた。
「わかりました。ではその条件で」
恵はそう応えるとあっという間にFHの戦闘員たち回収し、去って行った。
「響…なぜFHを見逃したの」
友絵ちゃんがそう言って恨めしそうに見てくる。
「友絵ちゃんもわかるでしょ、あいつら結構強い…戦えば運が良くても何人かジャーム化する所だった…と言うか、既に私は危険な領域に入っているし、友絵ちゃんもそうじゃない?」
「くっ…それはそうだけれども」
「だからさ、今晩はマスターエージェントだけで満足しよう?アイツらは次があればその時、倒せばいい…と、急いで回収部隊と隠蔽部隊呼ばないと」
と、いう事で私達は離れて待機している後方支援部隊に連絡を取った…のだが。
「まあ、こうなるよね」
死闘を繰り広げた私達は、UGNの施設に入院という名の軟禁措置を取られていた。
まあ、当然である、レネゲイドの力を限界まで…否、それを超えて酷使した私達は侵蝕率の経過が非常に悪かったり、元の値が非常に高かったりした。
よって、経過観察が必要と医療班、ホワイトハンドに判定されて監視病棟(ジャーム化の疑いがある場合用)に突っ込まれたのである。
なお、私と友絵ちゃん以外は一晩寝たら高活性状態ではあるものの、100%は下回ったため、一般の病室に移れるという事になったのだが、私と友絵ちゃんは安全域に下がるまで2日間かかった。
結局、一般病棟での入院も合わせると、私達は5日ほど入院が必要であった。
いくらオーヴァードと言えど、致命傷食らいすぎたら死ぬし、そこまで行かなくても治りは遅くなるものなので。
エンディング シーンプレイヤー 吉野咲楽:新たな所属
私にはオーヴァードに覚醒して数日後、万田家の使用人としてではなく、神城早月会長の秘書補佐という身分を与えられるという内示が出ていたのですが、それが正式なものとなりました。
まあ、その補佐する『秘書』というのが沙羅お嬢様の事で、
要は、神城グループの会長直属オーヴァードエージェントの助手になった、という話なのですが。
沙羅お嬢様に連れられて関係各所にあいさつ回りを済ませた私は訓練施設で義手のコントロールについて、訓練を積んでいました。
「こんにちは、吉野さん」
「こんにちは、霧谷さん」
声をかけて来たのは神城グループ秘書室付の霧谷彰吾氏でした。
彼はUGNエージェントとの二足の草鞋を履いていて、色々と忙しそうだ…と響さんと奏さんが言っていました。
そう、彼は沙羅お嬢様のご友人である霧谷響さんと霧谷奏さんの御父上でもあります。
「何か御用でしょうか」
「まあ、軽く体を動かそうと思ってきたら吉野さんが居たので、声をかけさせてもらっただけです。
配属早々お手柄だったそうじゃないですか、ファルスハーツのマスターエージェントを討伐したとか」
「いえ、私は殆ど役に立てませんでした。沙羅お嬢様や貴方の娘さん達が強敵を倒した場に居合わせた、だけですよ」
訓練の手を休めずに、私はそう言葉を返した。
「そうですか?娘たちの話を聞いた限りでは、貴女も十分戦力として活躍していたようですが…
ま、仮にあなたの言った通りだとしても、噂というものはそうではありませんからね…マスターキラーという看板は貴方も背負う事になるでしょう…
大変なプレッシャーになるでしょうが、がんばってくださいね」
そう言って霧谷さんもマシントレーニングを始めた。
「ええ…わかっていますとも…お嬢様の、私の主人たる万田沙羅様の名誉を汚さぬためにも、私は強くならないといけない…お嬢様たちに追いつけなくとも、追いすがらなくてはならない」
私は、そう、自らに言い聞かせながら、トレーニングを続けるのでした。
エンディング シーンプレイヤー 万田沙羅:借りの返済
「この度は、ファルスハーツの幹部討伐という大変な任務を達成したと聞いています。お疲れ様でした」
私は上司でもある神城早月会長にそう、寿がれていました。
「ええ、本当に大変な任務でした…友人の金田友絵さんと霧谷響さんが特に無茶をして…非常に危ない所でした…おかげで勝てたのですが、とても肝が冷えました」
「神城グループのエージェントがUGNの任務でファルスハーツのマスターエージェントを倒したという事は大変価値のある事です」
「…それは、溜まりに溜まっている借りの返済、という意味も含めて、でしょうか」
「そうですね。今回の沙羅さんの戦果のおかげでUGNとの交渉が多少ですがやりやすくなる事でしょう」
「それはとても良い事ですね」
「ええ、ですが、グループの為でも無理は禁物ですからね、沙羅さん…
事前に沙羅さんをマスターエージェント討伐要員として使わせてほしい、と『リヴァイアサン』から打診が来たときは承諾すべきか本当に悩みました。
沙羅さんならやってくれる、という気持ちと大切な部下を死地に送り込む恐ろしさとで…
…無事に帰還してくれて、本当にありがとうございます、沙羅さん」
「いえ、会長とグルーブの為、何より無辜の人々を守る為ですから…それに、戦友もいてくれますからね」
そう言って私は微笑んだ。
エンディング シーンプレイヤー 金田友絵:リヴァイアサンのおもてなし
『パペット・マスター』を倒し、1週間弱の入院から解放された私達を待っていたのは、新たな試練だった。
その試練とは…『リヴァイアサン』霧谷雄吾UGN日本支部支部長直々のもてなしであった。
マスターエージェント討伐祝いに、と沙羅、響、奏、吉野さんと共に霧谷支部長の自宅に招かれた私は、支部長直々に腕を振るったというフルコース仕立ての食事を提供されていた。
霧谷支部長と、給仕助手を務める優花さんに給仕されながら、前菜を2皿、サラダ、スープ、魚料理と年齢に合わせて量を調整してくれているらしいコースを緊張で味もわからぬまま食べ進めているとシャーベットが出てきた。
やっと終わりかと私が気を緩めると奏がこんなことを言い出した。
「響、聞いた?今日のお肉は鴨だって。楽しみだね」
「え?今、デザートを頂いたんじゃ…」
私が疑問を述べると沙羅が教えてくれた。
「友絵ちゃん、いまのはお肉料理の前の口直しだよ。
アミューズとオードブルが出たって事は、多分この後お肉料理で、その後チーズ、デザート、コーヒーか紅茶にちょっとしたお茶菓子、って構成じゃないかな」
「うん、雄吾おじさんが本格的に、って言うときはそんな構成になるよ」
そう、響が言った。
「しかし、素人料理ですが、と謙遜されていましたが十分店を出せる腕前だと思いますよ。UGNの日本支部支部長という要職をこなしつつ、これだけ腕を磨くとは並大抵の努力ではないですね」
「趣味が高じて、という奴ですね。ですが、少人数のおもてなしをするのと料理店の厨房を切り盛りするのは別の才能ですのでUGNをクビになっても料理で生計を立てるのは難しいでしょうね」
厨房から出てきた霧谷支部長はそう言って笑い、カモ肉のローストを優花さんと共に配膳してくれる。
「本日の肉料理、カモ肉のローストです。オレンジを使ったソースと合わせて召し上がってください」
慣れている(年に数回招待されるらしい)響と奏、味の評価…特に不満がある様な評価は出ていない…をする余裕のある沙羅、普段は給仕する側なので落ち着かないと言いながらしっかり楽しんでいる吉野さんとは違い、恐縮と緊張で味がしない私だった。
エンディング シーンプレイヤー 霧谷奏:悪友たちとのお喋り
雄吾おじさんに『パペット・マスター』討伐祝いとして食事会を開いてもらった翌日、私と響はお父さんの書斎地下のパソコンルームにいた。
それはジャンクヤードで出来た、そして半月強前に敵として交戦し、先週互いに見逃し合ったファルスハーツのバッド・フレンドとおしゃべりをする為だった。
約束していた時間の3分前にWEB会議システム(一般のアプリだが、ハッカーたちが好んで使う匿名性の高いアプリ)を起動し、事前に受け取っていた使い捨てIDとパスワードを響が打ち込み、トークルームにアクセスした。
すると既に恵と優子がログインしていた。
「こんにちは、恵、優子」
「こんにちは」
「…響と奏…ですよわね?その顔と声はどうしたのですか?」
恵がそう問いかけてくる。
「コレ?私は擬態の仮面、響のはMasked…だっけ?とにかくそう言うアイテムとボイスチェンジャー使っているんだ」
「さすがに、二足の草鞋を履く身分でどちらも同じ顔と声って言うのは不用心かなと思ってね」
「ああ…なるほど…手遅れかも知れませんが、確かに貴女達はそう言う配慮も必要でしょうね」
恵が納得した様子で言った。
「ごめん、遅れた?…ってこの二人、誰?恵の妹?」
その時、佳奈がログインしてきてそんな事を言った。
「響と奏よ。アッチとコッチの二足の草鞋を履く身分だからって今更ながらに少し顔を変えて声も印象を変えるらしいわ」
「なるほど…?まあ、そういう対策はしておいて損はないよね…でも恵に似ているね、その顔」
「ま、母方の血を濃くした顔をイメージして変化させているから恵と似るのは当然ではあるかな」
佳奈の言葉に響が応えた。
「ふむふむ…まあいいや、とにかく、これからコッチの立場で仕事する時の顔と声がそれになるのはわかった。覚えておくね」
「うん、よろしく」
「で、二人はそっちの立場でこっちの幹部倒しちゃったわけだけれど、よかったの?マーセナリーの私にはよくわからないんだけれども」
「ああ、別に私達は実力主義組織ですし、別に上位者からの指令に反した行動でもないですから問題ないですわ。
むしろ、たった5人でマスター格を討ち取った事で、事情を知る一族の者は二人の事を称賛していますわよ。
同時に、お仲間3人と共にそちら側の立場としてはブラックリスト(要注意人物)入りしましたが」
そう言って恵が画面の向こう側でマグカップから飲み物を飲む。
「アハハ…」
私は恵の言葉に乾いた笑いを返すしかできなかった。
それから、私達は互いのひみつに踏み込まない程度に他愛のないおしゃべりに暫く興じた。
「…ところで、響、奏、私、お父様からある噂を聞いたんですけれども…響が一族のお偉方の指令でケースオフィサーをする事になったというのは本当ですの?」
「一族のお偉方、という認識はなかったけれども、日本支部内で進められている大規模プロジェクトの一環として、陽動作戦の1つを委任されたのは事実だけど?」
「ここにそこそこ戦力になる顔見知りが3人いるんだけれども、使う気はなくて?」
響が驚いた様子になるが、言い出しっぺの恵はもちろん、優子と佳奈もにこにこと笑っていた。
「…予算の過半はもう用途を決めたから大した報酬は出せないし、三人を使うとしても司令部の護衛と雑用になるから戦果を挙げる余地も少ないよ?」
「それでいいですわ。あなたは将来出世しそうですからコネを育てておきたい、というのが主目的ですもの」
「…私と奏の欲望は『平穏』だよ?その為に他のセルを牽制できる程度の実力と地位は欲しいけれどそれ以上はいらない」
「ふふ、私達にとって『平穏』は結構だいそれた欲望ですわよ?
だって、自分の身の回りで他のセルがおいたをしないように押さえつけるだけの力がいりますもの」
そう言って恵は愉快そうに笑った。
エンディング シーンプレイヤー 『輝く華』春日響:作戦企画
私は鈴音母さんのセル、『デモンズ・ビート』が運営するライブハウス『クロス・ハート・ビート』の地下深くに存在するFHの施設の一室を借り、一人で作戦の修正作業を行っていた。
この施設はクラン・春日一族の重要拠点の一つであり、複数存在する地上との出入口は全てクランに属するセルの拠点の最奥に存在する。
全容は私には知らされておらず、今回任された作戦の為に、『クロス・ハート・ビート』からアクセスできるセクターの一部に入る許可が一時的に下りたに過ぎない。
なお、奏はここに入る権限を持っていない為、お家でお留守番である。
「実力的に考えると相場よりかなり格安であの三人が参戦してくれるなら作戦が大胆にできる…
単なる狂ったジャームの犯行だと誤認させるんじゃなくて黒幕が存在すると認識させてそれを探させる事で注目をそらす、そして黒幕を討つ為に送り込まれた戦力を漸減する…って言うのも一案になる」
等と独り言をつぶやきながら私は端末を弄って、作戦計画書を作成していく…端末に表示される情報の中には作戦の為に調達依頼した『物資』についての情報なども含まれていた。
「…我ながら反吐が出るわ…比較的穏当に済ませるつもりだけれども…どこまで穏便に作戦を遂行できるかしらね?」
そう私は、虚空に向けて呟いた。




