EPISODE:39「魔女アンドロイド研究所へ」
およそ15分ほど歩いていくと魔女アンドロイド研究所にたどり着いた。
さっそく中へ入っていくとメガネと白衣を着用した女性が元気よく話しかけてくる。
「ようこそ魔女アンドロイド研究所本部へ!私は解説員と研究員であるアッピーと言います。あっ、今回はバニア元女王も来てるじゃん。」
バニアさんは、すごく困った表情をしながらアッピーに返事をする。
「…アッピー、それって私は来たら行けないわけ?今回は、頼りになる男性冒険者の良太さん率いるパーティメンバーの一員として来たわ。あと元女王は余計だから。パーツ集めてきたから作成してほしくてみんなで来たわ。」
ここで代わって僕がアッピーに説明の続きをしていく。
「初めまして、僕が良太と言います。よろしくお願いします。ちなみにそこまで頼りになる冒険者ではありません。実は魔女アンドロイド研究所の全てのパーツが出揃いました。ご確認の上、アンドロイドの作成をお願いします。」
そのことを伝えるとさっそくアッピーはパーツの確認に入り、そのうえでバニアさんが僕に話していた件について確認される。
「パーツは全部揃ってるし、金貨もあまりかからないから特に大丈夫だよ。上手いこと行けば半日で完成する。ただこのアンドロイドはバッテリーで起動するタイプなの。ソーラー充電もできるけど効率が悪すぎるね。だから最近では男性少人化の関係もあってパーツがあっても放置あるいは見過ごさざる得ないようになっているのが現実。そしてそのアンドロイドと男性冒険者に限ってキスしたり、女性が感じやすいところに触れてあげたりすると急速充電されて最短15分で充電完了したりする。」
僕はこの時アッピーさんの前で難しい表情をしながら質問する。
「あの、アッピーさん一つ質問なのですがアンドロイドなんですよね?それでどうして生身の女性みたいなところがあるのでしょうか?アンドロイドと言うことは本来、感情はないと思うのですが。」
するとアッピーさんは、大きな辞書を見ながら答えてくれる。
「パーツの状態によって使用可能な機能は一部異なるけどOS。つまりオペレーションシステムがあってアップデート機能・防水防塵機能も搭載されてます。もちろん人間や動物でないため感情がなくて当たり前です。ただ全く感情がないかと言うと現在私たちも研究中なんです。そのため申し訳ないのですが断言はできません。」
今の話を聞いて僕は首をかしげながら不思議そうに返事をする。
「…と言うことは感情の有り無しは現在、研究中と言うことですね。もしかすると感情が芽生えたりすることもあるということですね。」
こうして魔女アンドロイドの詳しいことがだいぶん明らかになったのであった。




