イタリア人クォーター美少女生徒会長な幼なじみが文化祭の実権を握ったら謎のパスワードを集める回避不可強制クエストが発生しました。
この作品は「なろうラジオ大賞5」の参加作品です。
千文字と超短いのはルールなのですごめんなさい(><)ノ
とある日曜日、俺は幼なじみに招待された女子高の文化祭に来たのだが、中に入らずに帰ろうか迷っていた。
「唯人、何よさっきから。さっさと入りなさい」
「あっ、ビーチェ。やっぱ俺帰るわ」
「駄目に決まってるでしょ。それとビーチェ呼びは禁止したはずだけど?」
「べ、ベアト」
「ベネ」
彼女はベアトリーチェ。
名前で分かる通り(?)イタリア人である。
正確にはお母さんが日本人とのハーフだから4分の1だけ日本人の血が流れてるイタリア人クォーター美少女。
アッシュブラウン色のロングストレートヘアに翠色の目が眩しい。
とても人気のある彼女は留学生なのにも関わらず、ここの生徒会長だ。
俺が彼女と話せるのは、単に幼なじみだからというのが唯一の理由であり、それ以外の理由は何も無い。
「仕事で一緒に回れないからこの子を付けてあげる」
彼女の背中から怖い目をした女子生徒が現れた。
「いや1人で回るよ」
「外部生1人だと捕まるわよ。はいこれ。後は宜しくね頼子」
「りょです会長」
「さて仕事ですから案内します」
「頼みます」
「二度とその言葉を口にしないように」
「どの言葉!?」
最初の店はダーツバーだ。「いいのかよ」
店の中に、何故か扇情的なバニーガール姿をした幼なじみが待っていた。
「仕事だから」
何か言う前に弁解された。
バニガコスはOKなのこの学校?
次に案内されたのはインカ帝国展。「渋いね」
また幼なじみが。
今度はカパコチャという現地の巫女のコスらしい。
「仕事だから」
「お、おう」
その次はスペ◯ンカー展。
あのちょっとした段差で死ぬ懐ゲーの展示をしていた。
幼なじみはスペ◯ン子になっていた。
「仕事」
「……」
その次は喫茶店。
幼なじみはメイド姿になっていた。
「メイド喫茶か」
「断じて違うからね!? これは『喫茶店』よ!」
「お、おう」
その後も様々な展示を回って楽しめた。
あずきBAR→インベーダーゲーム展→死国巡り展→天ぷら屋→ルービックキューブ展
その全てに幼なじみがいた件。
会長の仕事大丈夫か?
「どうでしたか? 最後にコレ記入お願いします」
案内してくれた頼子さんがアンケート用紙を渡してきた。
何々……
「回ったお店の1文字目を繋げて読み上げてください……? 何コレ?」
意味不明な設問が1問だけ。
適当に書いて済ませようと一瞬考えたが、幼なじみと頼子さんが厳しい目を向けてきたので真面目に答えざるを得なかった。
「えー最初がダで……」
この後、俺は罠にハメられた事を思い知る。