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第二章 冒険者編 第12話 新たな街

海行きたいです

ゴアの街を出発してから3日が経った


途中で商人の馬車を助けることも、実は王族の女の子を助けることもなく、魔物の襲撃があったものの特に何もなく順調に進んでいる


「アレン 私の記憶が正しければそろそろ分かれ道よ」


「お、そろそろね わかったよ」


「アレンくん この前言ってた、分かれ道で私たちの進むべき方向を知らせてくれる道具って一体どんなのなの? 私、すっごく生きてるけど聞いたこともないよ」


「その時になったらわかるよ」


リューネちゃんとクリスが二人してコテンと首を傾げる 


そのままテクテクと歩き続ける

今日もありがとねシルバー


ちなみにシルバーのご飯はその辺の葉っぱをむしゃむしゃやっている

たまに僕にラップルーをねだってくるがもう切れてしまった


街に行ったら買ってやるからな ごめんよシルバー


「着いたわ アレン」


ついに分かれ道に着いた 見事に二手に分かれている


クリスの話では、右が『ドラムの街』、左が『コリュシュッド街』だったな


「それじゃあ僕たちの行き先を決めるとしますか」


「遂に出るのね! 例の道具が!」


「わぁ、すっごい楽しみにしてたんだ! 出して出して!」


二人がエンヤエンヤと騒ぎ出す

そう急かすでない…目的地は逃げへんで


「それではお待ちかね 道具の登場です

んんっ こほんっ

『アラえも〜ん!分かれ道で行き先がわからないんだ〜何か道具だしてよ〜』」


「その寸劇っているのかしら?」


「ばかっ! これがなきゃ道具出せないんだよ

言わば儀式なのだよ」


「そうなの じゃあ邪魔したわね 続けて」


「こほんっ

『そんなにいつもいつも僕に頼ってちゃ クリヤンにまた負けちゃうよ!』

『そんな〜 アラえも〜ん!』

『もうっ!しょうがないな〜アラ太君は〜

テレレテッテレ〜!!

【い〜い〜か〜ん〜じ〜の〜ぼ〜う〜】!」


僕は鞄から出した相棒を地面に立て、手を離し、彼の意思に委ねる


コテンッと倒れた相棒は左を指していた


「よし!! 僕たちの行くべき街は『コリュシュッド街』だ!」


「何馬鹿なことしてるのよ!!」


クリスから頭を引っ叩かれた 地味に痛いぞ


「馬鹿なことなんかじゃないよ! 『龍の止まり木亭』に泊まろうって決めたのもこの相棒なんだよ!」


「え、私の宿に決めたのそんな理由なの!?え〜」


リューネちゃんがちょっとがっかりしてる

この前、あんなに熱いやり取りしたじゃない


「ま、まぁいいじゃん 街に入ったらわかるよ!

こいつの効能が」


僕は相棒を撫でてやる

そうかそうか嬉しいか?ここがいいんだろ?ほらほら


二人は渋々といった具合でシルバーに乗り込む

シルバーも心なしか僕を哀れみの目で見てる気がする

いいもん、僕には相棒がいるもん…


そこから半日進み、一回休んで、朝日と共に出し、しばらく進むと海が見えて来た


「わぁ〜 海の香りがしてきた! アレンくん!海だよ!海!」


リューネちゃんが目を輝かせて喜ぶ

潮の香りが漂ってきている


「アレン そろそろ街に着くわよ」


「やっと着いたか〜 港町だから海鮮が楽しみだな〜」


「アレンくん! 新鮮な魚を使っていろんな料理作るね! 楽しみにしてて!」


「うわっ!めっちゃ楽しみになってきた!

ほら、クリス! 相棒の効果がこんなにも早く!」


「そ、そうね…」


クリスが絵に描いたような苦笑いをした

もう楽になっちゃえよクリス〜


そこからしばらくして、大きな門が見えてきた


「着いた〜! おつかれ様! みんな」


「うん!無事に着いてよかったね!!」


「ええ、そうね シルバーもお疲れ様!」


クリスが優しくシルバーを撫でると、ブルルッとシルバーも答えた


この街にもやはり門番がいるようだ

街に入るのを待っている人の列に並ぶ

ん?結構並んでるな


「結構人がいるみたいだね 何かあるのかな?」


「う〜ん 何かしらね 私が知ってる限りこんなに人がいる町じゃないはずなんだけど…」


一体何のためにこんなに人が? まぁ街に入ったらわかるだろう


しばらく待っていると、ようやく僕らの番が来た


「そこで止まれ! 街の滞在目的は?」


「冒険者稼業です」


「なるほど、その年で冒険者なのか ギルドカードは?」


門番にカードを渡す


「な、緑色のカードだと! その年でCランク冒険者なのか!? うむ… 本物のようだ

通行を許可する」


「ありがとうございます〜」


パカパカと門を無事に通過した


「まずは、シルバーをどこかで休ませたいから宿を決めよっか」


「賛成よ 4日間私達の代わりに歩いてくれたものね」


「ただ『龍の止まり木亭』以上の宿は中々ないからな〜」


正直そんな宿は存在しない気がするな


「あ、その点は大丈夫だよ! 私が何とかするから! どんな宿でもいいよ〜」


リューネちゃんの何とかするほど信用のできる言葉はない  ちなみに逆はルカさんの言葉全般だ


「じゃあまた相棒で…」


「今回は私が決めてもいいかしら? べ、別にアレンの相棒?を疑ってるわけじゃないわよ? ほんとよほんと」


「そ、そうだよ! だからアレンくんの相棒さんは一旦お休みしててね」


二人が焦ったように止めてくる

今宵の相棒は選択を求めてるってのに…


「じゃあ、探してくるわ! ちょっとそこで待ってて!」


とクリスがシルバーから降りて宿を探しに行った


待つことになるので、僕とリューネちゃんはシルバーから一旦降りて広場のベンチに座る


街の様子を見ると、商人らしき人たちが慌ただしくしているのがわかる


「アレンくん! この街、すごい活気だね」


「そうだね〜 でも、クリス曰くいつもよりも多いらしいけど、何あんだろ?」


「う〜ん… お祭りとかかな? もしそうだったら私参加してみたいな〜」


お祭りか〜そうだったら楽しそうだな

浴衣とかあるのかな?この世界


二人であれだ、これだと言っているうちにクリスが帰ってきた


「二人とも! 宿を決めたわ 早速いきましょう!」


しばらく、クリスに着いてくと目的地に着いたようだ


クリスに案内された宿は少し古ぼけた宿だった

大丈夫かな?


シルバーを柱に繋いで、とりあえず中に入ってみる


中にいたのはご高齢のおばあちゃんだった しかし、年の割に背筋がシャンッと伸びている

この人が多分宿主さんだろう


「すみません 3人と馬一頭なんですけど、泊まれますか?」


「はい泊まれますよ 馬は馬房がございますのでそちらをご利用くださいませ それと、宿で食事を取るのは別途料金が掛かります 宿泊客の皆様は基本的に自分でお作りになっています ご了承くださいませ」


そのおばあさんはしっかりハキハキと喋る

元気だな〜


「はい、大丈夫です 料金はいくらですか?」


「一部屋一泊豆銅貨4枚です 馬は2枚です

お部屋は何部屋ご用意いたしますか? 部屋に布団を敷くので一部屋に最大で4人は泊まれますが」


じゃあ二部屋とって、僕と女性陣で分かれるかな


「二部屋で…」


「一部屋で! お願いします」


クリスが被せるように言ってきた


「え! クリスなんで? 流石に分けないと」


「あら? この前まで一つ屋根の下で暮らしてたじゃない リューネちゃんもそれでいいわよね?」


「うん! 全然大丈夫! むしろ大賛成!」


「だ、そうよ 多数決だとこれがこのパーティーの総意になるわね 」


ぐぬぬっ クリスには敵わないや


「わかりました それでは一部屋用意させていただきます 何泊されますか?」


「う〜ん まだあんまり予定も立ててないので

毎朝払います」


「承知いたしました それではご案内させていただきますね」


スッと立ち上がったおばあさんの後ろに着いていく

背中に芯が一本通っているかのように歩くな〜


「こちらがご用意させていただくお部屋になります 鍵はこちらです 

申し遅れましたが、私、当宿の宿主の『バァヤルン』と申します 気軽に『バァヤ』とお呼びくださいませ

では私は表の馬を馬房に移動させてきます

ごゆっくりとお過ごし下さいませ」


そしてバァヤは美しい所作で頭を下げて、音も立てずに移動していく

てかバァヤって、完全に婆やじゃん


「それにしても素晴らしい仕事人だね〜 惚れ惚れしちゃうよ」


「そうでしょ! 私が選んだ宿だもの!」


と、クリスが胸を張る

肝心は部屋だよ〜


中を開けると意外に広く


テーブルと座椅子が手前にあり、奥には襖で仕切られた広いスペースがある


旅館っぽい造りだが、流石にあの旅館独特の窓際の謎スペースはなかった 地味に寂しい


「結構広いんだね! これであの値段は安くない?」


「ほんとだよ! ご飯は別途とはいえ、安すぎ〜」


僕とリューネちゃんは素直に驚く


「当たり前よ! 私が選んだ宿、この私が選んだ宿なんだから〜!」


クリスは完全に調子に乗っている、そろそろオーホッホと笑い出しそうだ


「と、とりあえずこの街のギルドに向かおうよ」


「そうだね! どんな感じか楽しみ〜」


…………………


バァヤさんに道を聞き、ギルドに向かった


やはり道中は人でいっぱいだった

何があるかギルドで聞くか…


ギルドに着いた

大きさはゴアの街のより小さい二階建てだ


中に入るとゴアのように筋骨隆々の男たちがいる

だが、全員が日焼けをしており、海の男って感じだ


みんな僕らを値踏みするような目で見ている

あ〜こわこわ 受付いこ


このギルドの受付は男性だった しかも面に傷がある強面のおじさんだ 


「おい、坊主ども、ここはガキの遊び場じゃねぇぞ

あぶねぇからさっさと帰れ」


受付の男がそう脅すように言ってくる

僕らの見た目は完全に子供なので無理もない


「そんなことは承知の上です 僕らは冒険者ですよ

はいこれ、ギルドカードです」


「あん? んな! Cランクだと!? こんなちっこいのにか? お前すげーんだな! いやすまんな坊主! 世間知らずの子供を追い返すのも俺の役目でな、さっきの態度は水に流してもらうとありがたい」


どうやらさっきの態度は演技だったらしい

名俳優だな随分と 普通の子供ならちびるぞ


「いえ、気にしてませんので大丈夫ですよ

ただ、お仕事をしているだけですので

あ、お詫びにと言ってはなんですが、この街で何のイベントをやっているのか教えてもらえますか?」


「へぇ〜ちっこいのにしっかりしてんだな!

いいぜ! お安い御用よ!

今この街が騒がしいのはな、この街で、ある祭典が行われるからなんだ」


祭典か、興味ありありだな


「え!?お祭りがあるの? やった!私参加したい!!」


リューネちゃんが喜んでいる よかったね…


「あぁ!嬢ちゃんも参加できるぜ! 参加者はまだ募集中だからな!」


「募集中? どういうことですか?」


何の祭りなんだろうか? 見当もつかない


「あぁ! 俺としたことが肝心の中身を忘れてたぜ!! 

その祭りはな『料理コンテスト』だ!」


料理コンテスト!? 


読んでいただきありがとうございます!

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