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第一章 誕生編 第1話 徹夜ダメ絶対

初投稿の稚作です!

僕のことを人はこうよんだ、『好奇心の化け物』と…


僕の名前は、木坂学きさかまなぶ

両親は僕に生涯を通して学び、成長してほしいと考えてこの名をつけたのだが、僕は両親の予想を遥かに超える好奇心を持ってしまっていたのだ。 


幼少期は両親に対して「あれは何?」 「これはどうしてこうなの?」 と朝から晩まで訪ねっぱなしだったという。

後に僕の両親はこう言ってたよ、

「あの時は息子の皮を被った、地球を調べ尽くしに来た宇宙人かと思っていたよ」ってね

そんな僕の好奇心は歳をとるごとに減るどころかむしろ増していき、その興味のジャンルはあらゆる分野にわたった。

僕は小中高、そして大学もほとんどの時間を知識を勉強することに費やしてたし、勉強するとき以外の時間も実験や研究に費やしていたほどだ。

僕にも彼女はいたことはあったけれど、毎回、「私と研究どっちが大事なの?」という質問をされ、その度に「研究!!」と即答してしまい愛想を尽かされていた。 

そんな僕も現在27歳

国立の研究所の研究者として今日も今日とて研究に勤しみ、現在三徹目である。 


僕の今の研究内容は(めちゃくちゃくっつく糊の作成)である。万に一つの危険性もない実験だ


「この薬品Aと薬品Bを混ぜたらやっとハイパーデラックスパーフェクト糊ができる!!象だろうが戦車だろうが忽ちくっついちまうさ!」

三徹目で変なテンションにもなっていた僕は薬品を混ぜ合わせた


  

    次の瞬間、目の前が閃光に包まれた



「まぶしっ!なんだ?何が起こった?」


あまりの閃光の眩しさにしばらく目も開けられずにいた僕だが何か声が聞こえた


「うにゃっ!!」


その声は研究所では聞くこともない見事なロリっ子ボイスだった


目を開けるとそこにいたのは豪華な椅子に座って天女みたいな服を着た金髪碧眼の女の子だった


その子は大きくぱっちりした目を白黒させて


「うぬは誰じゃ!いきなり乙女の部屋に入るとは不躾だぞ!!」

と怒鳴り散らした


だか、そんなこと言われてもこっちはまだ状況が飲み込めていないのだ


「ぼ、僕は木坂学っていいます!さっきまで研究所で研究してたんですけど、ここってどこです?」


「む、ここはわしの部屋じゃ!むぅ〜学といったか、そなたもしや第二世界のものであるな?」


いきなり気になる単語が飛び出した


「第二世界ってなんなんですか!?ってここは第何世界なんです!?」


思わず僕の好奇心がせり上がり彼女に詰め寄ってしまう

 

「うわっ!なんじゃおぬし!ちかい!ちかいぞ!!」


気づけば彼女に数センチのとこまで詰め寄ってしまっていた


「あ、すみません!つい、知りたくなってしまって〜。んで、第二世界ってなんのことなんすか?」


「まったく、乙女の扱いがなってないぞ…

こほんっ、そなたは並行世界という言葉はしっておるか?」


「はい、もちろん知っています」


「ほう、そうか勉強熱心じゃの 実は世界は一つだけではなく、それぞれ独立した世界が複数存在するのじゃ」

 

 ほうほう中々興味深い話だ


「その中で僕の住んでいた世界が第二世界って呼ばれてるところだったってことですか?」


「そういうことじゃ!ちなみに今この世界は第一世界じゃ、まぁ第何世界かの分類はいつから決まってるかわからんほど昔から決まってあることじゃ」


「なるほど、つまりここは異世界ってわけなんですね〜…って!じゃあどうして僕がこの世界にいるんですか!?」


「うーむ、こんなことはここ何十億年なかったんじゃがのう… おそらくおぬしの魂が何かしらの衝撃で開いた世界の穴から出てってしまったのじゃな」


「え、魂!?ってことは僕って死んでるの!!?」


「まさか!気づいておらんかったのか!?」


気付くも何も僕がしていたのは糊の実験なのだ、危険性など万に一つもあろうはずがない 


「ここにいるってことはおぬしは確実に死んでおる 

少し待っとれ、お前んとこの世界のやつに問い合わせてみる」


 さらっと問い合わせるとか言ったがこのロリっ子は何者なんだろうか

彼女は部屋の隅の方まで行き、何かつぶやいたかと思うと、その僕の世界のひと?と話し始めた


「もしもし、わしじゃ、わしじゃよ」


こういう時でももしもしって言うんだな、てかオレオレ詐欺みたいな入り方するなし


「む!なになに、ほほう、そんなことが…」


(くそ!ここからだとほとんど聞き取れない!)


しばらくすると会話を切り上げてこちらに戻ってきた、どうやら会話が終わったようだ


「あっちに問い合わせたところ死因はおぬしの実験の爆発による爆死だそうじゃ」


「へ?爆死ですか?で、でも僕は糊の実験で…」


「うむ、どうやらお主調合を間違えていたらしいぞよ

三徹で集中力が下がってたんじゃろ まぁわしも今四徹目じゃし人のことは言えんがな ガハハハッ」


まじか、めちゃくちゃしょうもない理由じゃん…今までの僕の生涯はなんだったんだ…ってかこの人も四徹してるって…


「あの〜なんで四徹目なんすか?もしかして仕事…」


「ゲームじゃ!」


「へ?」


「じゃからゲームが楽しすぎて四徹目なんじゃよ

これがまた面白くてのう!気づいたらもう四徹してたってわけじゃよ〜」


なんなんだこの人!もしかして結構ダメな人なのか?


「あのー今更なんですけどあなたは誰なんですか?もしかして神的な何か?」


「んむ〜わしはこの世界の管理者じゃよ まぁ、神とも呼ばれることもあるがな じゃから結構偉いんじゃよ〜ふふん!」


その自称神(笑)は無い胸を張ってふんぞり返っている

こんな神様でこの世界は大丈夫なんか?


「むぅ〜今失礼なこと考えてるじゃろ〜」


「え!いや〜まさかそんな〜」


「まったく!おぬしは顔に出すぎじゃぞ〜!ったく〜

こほんっさてここで本題じゃ実はお主がこの世界に来たことで困ったことが起こっていての」


「困ったこと、ですか」


「うむ、おぬしエネルギー保存の法則は知っておるな?」


「はい!もちろん知っていますよ!世界はあらゆるエネルギーでできていてその総量は常に保存されているって感じですよね!」


「そうじゃそんな感じじゃ、どこの世界でもその法則は成り立ってお しかしお前の魂というエネルギーがこちらの世界に来てしまったからお前の世界とわしの世界のエネルギーの保存が崩れてしまっておる」


「それってやばくないですか!?」


「あぁやばいぞ大やばじゃよ おそらく世界のあらゆるところでその影響が出るじゃろ まったく、こんなこと何十億年ぶりじゃ」


「やっぱりそんな起こらない事象なんですね」


「当たり前じゃろ お主がここに来る確率なんぞ天文学的なもんじゃ まずお主の近くに世界の歪みが起こる そして爆発のような衝撃でその歪みが壊れて穴が開く んで、その場で死んだおぬしの魂がその穴に吸い込まれてここまで来たってわけじゃ ほら、なんとも偶然が重なっておるじゃろ」


「めちゃくちゃ運悪いじゃん僕!で、どうするんですか?」


「わからん」


「え?でも何十億年前かにもあったんでしょ?その時の方法で…」


「その時はまだあらゆる世界ができて間もなかった時じゃ つまり世界がまだ赤ん坊じゃったしシステムもまだ出来上がっておらんかったのじゃ じゃからまだ魂の受け渡しにも融通がいったのじゃよ しかし、もうシステムが確約してしまっている今ではそう簡単に前の方法は取れんのじゃよ」


まじかよ…思わず絶句してしまう


「それで…僕はこれからどうすればいいんです か…?」


「ひとまずおぬしの魂は一旦わしの世界のシステムに組み込んで保護することになるじゃろうな、解決策が見つかるまでじゃけど まぁ言うなればわしの世界で転生させるってわけじゃよ」


まじかよ、異世界転生じゃん


「第一世界に転生ですか?」


「そういうことじゃ〜お主の世界とは結構違う世界じゃから面食らうかもしれんがな」


「どんなとこが違うんですか?」


「わかりやすく言うとお主の世界で言うゲームみたいな世界じゃ」


「ゲーム?というと?」


「つまり、住民たちはステータスを持ちレベルで管理されておる もちろん魔法とかもあるぞ…」


魔法!?まじかよ僕の好奇心が疼きまくるワード!!

ふんふんと僕は鼻息荒くうなずく


「そこには魔物とかがいるのじゃ それを倒すことでエネルギーを取り込みレベルが上がるってわけじゃよ」


めちゃくちゃおもしろそうやんけ!テンション上がっちゃうな 


「お主は、そんな世界に取り敢えず転生してもらうことになるな そこでじゃお主にある提案がある」


 提案とな? 


「お主がこの世界にもたらしたエネルギーの影響は小さくはない、このままお主を転生させてしまったらそのエネルギーがどんなことに使われるのかわかったもんじゃないんじゃ じゃからお主には多くのエネルギーを使ってもらわなくてはならないのじゃよ」


「それが提案ですか〜具体的にはどうすれば?」


「その世界の住民は固有スキルを持って生まれる

お主にはエネルギー消費のデカいスキルを持たせて産まれてもらうことになるな まぁチートスキルじゃよチート」


まじか!!俺tueeeeできんじゃん!


「ある程度どんなスキルがいいか融通してやる どんな能力がいい?」


「魔法が覚えやすくなるのがいいです!!」


「おお、なんとも即決じゃな して、理由はなんじゃ?」


「魔法なんてそんな僕の知的好奇心を満たしてくれそうなものないじゃないですか!!」


「うむ、そうか 魔法なんざ覚えようと思えば誰でも覚えられるんじゃがの 結局は努力じゃ じゃが、覚えやすさは人によるし、スキルにもよるからな」


ということは、魔法は誰でも覚えられるがその覚えやすさはスキルにも才能にもよるのか


「おぬしの要望はよくわかった おぬしには『魔導王』のスキルを授けることにしよう」


「『魔導王』ですか、どんな感じのスキルなんです?」


「あらゆる魔法の覚えやすさ、威力、消費魔力が最大なのじゃよ 例えるならば普通の人が覚えるのに一ヶ月かかるような魔法が数分で覚えられる上に威力が何十倍で消費魔力は何十分の一って感じじゃ ぶっ壊れスキルじゃよ」


「エグすぎる!まじのチートじゃないですか!!」


「これくらいのスキルじゃないとエネルギーが消費しきれんからな」


「そんなに影響大きいんですね」


「そうじゃよ 万が一おぬしがこのスキルをもってなかったら魔物がより凶暴で強力になるのじゃろう」


「そこに生まれることになる身としては避けたいですね」


「うむ、その通りじゃ さて転生先なんじゃが 今日死産するよていの赤ん坊にお前の魂をうつすことになる

となるとこの家庭じゃな」


そう言って彼女は僕に資料を投げてよこした 


「なになに… 母『ララティーナ』 父『グラン』 の息子『アレン』 本日死産予定 ってことは僕はこのアレンになるってことですか?」


「そういうことじゃ、両親はどちらも元冒険者で剣も魔法も使えるし、貴族のしがらみもないしまさに適当じゃろう」


「たしかに教わることができなかったらスキルの意味もないですしね〜 あれ?同じ日に近くで女の子が生まれるみたいですね なになに…母『ミネルバ』 父『シルヴァード』の娘『リリクシール』 本日生誕予定 か〜 ってことは僕の幼馴染てきな存在になるのか〜 可愛いといいな…」


「まったく下世話なやつじゃのう さっき死んだばかりなのにもう女の話か」


「しょうがないですよ!あ、そういえばこの女の子のスキルは何になるよていなんですか?」


「ちょっとまっておれ、ふむふむ…ほほうこの子のスキルも珍しいのう」


「何だったんです?」


「彼女のスキルは『剣召喚』 じゃ 最初は大したものを召喚できないがレベルが上がると最終的には魔剣や聖剣を召喚することもできるスキルじゃよ じゃがこのスキルは剣を扱うための技能が必要じゃからのう 大器晩成型のスキルとも言える まぁお主の『魔導王』の方が使い勝手がいいスキルじゃよ」


「なるほど、ところでいつ僕は転生する感じですか?」


「おぉそうじゃった とりあえず今からお主の魂をスリープモードにしてその後わしが色々手を加えてから魂を送る感じじゃ お主が次目覚めるのは転生後じゃよ まぁ大船に乗ったつもりで悠々と眠るが良い!いま四徹目じゃが万に一つもミスは起こさぬよ! ガハハっ!!」


むぅ…この自称神はすごい人なんだろうけどもゲームで徹夜するし何となくガサツなんだよな〜でもまぁ管理者だし大丈夫だろう!  


「それじゃ早速スリープモードに移行してもらうとするか」


そう言って彼女が指を鳴らすと僕の下に魔法陣が現れだんだんと意識が落ちていく


「さ、最後にあなたの名前を聞かせてください…」


「む、わしの名は『ストゥルド』じゃ 問題の解決策がわかったらまた会おうぞ」


僕の意識は真っ暗になった


「産まれましたよ!元気な男の子ですよ〜!」


ん、さっきまでたしか魔法陣の中にいて…


「でかしたぞ!ララ!お〜可愛いでちゅねお父さんでちゅよ〜」


「やっと生まれたわ…私の可愛いアレン…」


初めて目に入ったのはワイルドなヒゲを蓄えた茶髪のイケメンとハリウッド女優も霞むほどな黒髪の美女だった


転生は成功したのか… てことは今は赤ん坊なんだな


そんな冷静な分析を裏腹に体は身を捩って泣き続けている

 

「お腹の中で蹴るのが止まっちゃってたからどうなるかと思ったけど、無事生まれてよかったわ〜」


「あぁ!隣のシルヴァードのとこが今朝生まれたから その子と仲良くしてほしいな!」


「その通りねあなた!」


そう言って僕の新しい両親は僕を挟んでいちゃつき始めた


(でも二人とも顔は恐ろしいほど整ってるしこれはイケメンスタートかませるぜ!チーレムだチーレム!)


僕はこれからの明るい人生を思い浮かべて恍惚としていた 


(なんて言ったって僕は『魔導王』だからな〜 魔法を使えるのが楽しみだ!)


(そういえばステータスってどう見るんだろ ベタにステータスって唱えるのかな?)


僕は心の中で『ステータス』と唱えた。

すると目の前にステータスウィンドウが現れ僕はそれを見て絶句した 


(嘘、だろ、)


アレン(0) レベル1


体力: 10

速さ: 03

攻撃: 02

防御: 05

魔力: 30

知力: 8700

運 : 65


固有スキル

『剣召喚』レベル 1

スキル 

鑑定 レベル1 演算 レベル9 全経験値5倍


称号

[世界を渡る者] [世界神ストゥルドの期待] [研究者] [好奇心の化け物]


そこには『魔導王』のスキルはなくあの神曰く僕の幼馴染につくはずのスキルがあるのだ


(どういうことだ?まさかだけどあの駄神め、ミスりやがったな)


徹夜というのは恐ろしく僕は徹夜で命を落とした そして今度は神の徹夜によってスキルを間違われることになってしまったのだろう


(俺のチーレム人生が…)

僕の体はもう泣き止んでおり赤ん坊の顔で悲観に暮れてしまう


「どうしたんでしょうねこの子 何か世界の終わりのような顔してるけど…」


「まったくだ、赤ん坊なのに哀愁が漂ってる…」


両親が何か言っているが耳に入ってこない 


(一体僕のスキルはどこに?)


そういえば僕のスキルに鑑定があったと思い出し、両親に意識を合わせる


『鑑定』  そう、心の中で唱えると 


ララティーナ(24) レベル 75


グラン(26) レベル87


とでた 


(鑑定レベル1じゃこんなもんか、てかレベル高いな!)


経験値5倍なのにレベルが上がらないので僕は家の中のものを片っ端から鑑定する


(木の机) (木の椅子) (木の柱)・・・・・


やがて、[鑑定がレベル2になりました] と頭の中で機械音が響いた 


(お、やっと上がったか!これでもう一回鑑定してみよう)


僕は両親をまた鑑定してみる 

 


ララティーナ (24) レベル 75


グラン(26) レベル87


(あれ?変わらないぞ)


と思っていたがレベルのところに意識を合わせると 


レベル: 経験値を取得することであがる 次のレベルまであと4320の経験値が必要です


と出た どうやら項目の説明がわかるようだ


なるほど、僕のステータスも見てみるか


体力: 体力値を示す値 0になると死亡する

 

うわ!僕の今の体力が10だからおちおち無茶はできないな、てか赤ん坊で無茶とは?



速さ: 速さを示す値 


うん、これは予想通りだな


防御: 防御力を示す値 ダメージ量を値分だけカットできる


なるほど、この値は重要だ 何せ僕の体力10だし


攻撃: 攻撃力を示す値 


まぁこれも予想通りだな


魔力: 魔力量を示す値 0になると虚脱感がおこる

 1時間で20%回復する


一番気になる値だ 枯渇状態で虚脱感くらいでよかったな 気絶とかしたら大変だしな 30は低いのか?高いのか?


知力: 知力値を示す値 高いほど頭が良い


僕のステータスで一番高い値だ 国立の大学院まで進んだし、研究マニアだったからこの値なんだろう それにしても自分の頭の良さが数値化されるのはなんだか恥ずかしいものがあるな


運: 運命力を示す値 高いほど自分にとって都合の良いことを引き寄せやすくなる


地味に大事な値だなこれは てか65は高いのだろうか? 実験失敗で死んで、スキルも間違われた僕としては運が悪い気がするぞ

 

そして、間違われた固有スキル『剣召喚』 に意識を合わせる


剣召喚: 剣を召喚することのできる能力 召喚可能剣

【木刀】 次のレベルまで経験値があと200必要です


木刀だけかよ! 大器晩成型のスキルって言ってたけどこれはちょっとひどくないか? 経験値はどう稼ぐんだろ?前途多難な気がする


次はスキルだな


鑑定: 対象物の鑑定を行える 能力【 名称鑑定 レベル鑑定 説明鑑定 】

次のレベルまで経験値があと433必要です


このスキルは後々便利になりそうだな これからは常々鑑定してレベルを上げていこう

 

演算: 物事を考えることや計算するのが得意になる


まぁこれも前世?の影響だろう 計算は四六時中やってたし、ものを考えるなんて日常だった


全経験値5倍: 獲得できるあらゆる経験値が5倍になる


これは破格なスキルだな あらゆる経験値だからスキルも伸びやすくなるのか地味にチートだな


次は称号だ、なんか変なのばっかだな

 

世界を渡るもの: 世界と世界を渡ったものに贈られる称号 魂の器が増加する


まぁこれはその通りだな あと魂の器ってのが気になるなこれは


世界神ストゥルドの期待: 世界神ストゥルドの期待を受けた証 ステータスの上昇率に補正特大

ps. おぬしのスキルをつけ間違ってしもうた やはり徹夜はダメじゃのう お詫びと言ってはなんだが経験値を5倍にしておいたぞよ 魔法は魔導王よりは覚えにくいが常人よりは覚えやすくはなるじゃろう そなたに幸多からんことを願うぞ 


あのバカ神が!何が幸多からんことをだ!さっき経験値5倍をありがたがったことを損した気分だまったく!


僕は少しテンションが下がりゲンナリしながら次の項目を鑑定した


研究者: 研究をして、新たな発見を探究したものに贈られる称号 知力の上昇率に補正中


この称号がついたのは前世で研究者だからなのだろう少し誇らしげに感じる


次は変な称号だ


好奇心の化け物: 尽きることのない好奇心を持ったものに送られる称号 正直ちょっと引く 全スキルの成長率に補正小


なんだこの称号は!!スキルの成長率に補正が入るのは嬉しいけどさ!なんだよちょっと引くって?なんで鑑定結果にまで文句言われなきゃいけないんだよ!


思わず僕は赤ん坊の体で顔を真っ赤にしてジタバタしてしまう


「ねぇ、あなた この子生まれたばかりなのに何が怒ってるみたいよ?」


「ははぁ さてはアレク、俺がララを独り占めしてるから妬いてるんだなぁ〜 可愛いやつめ〜」


「まぁそうなの!? うふふ、嬉しいわね〜」


僕の両親は的外れなことを言って僕に頬擦りしてくる

正直どっちの顔もめちゃくちゃいいので悪い気はしないがちょっとうざい


そんなことをしてると突然玄関がバンッと開いて筋骨隆々のハゲた男が入ってきた


「おう!グランよ!産まれたようだな!!」


「あぁ!シルヴァード!ついさっき産まれたさ! ほら俺の息子のアレンだ!可愛いだろ〜」


どうやらこの強面ハゲ男は隣の家のシルヴァードのようだ


「あぁ!うちの今朝生まれた娘くらい可愛い顔してんな!目元とかがララにそっくりじゃないか!」


「お前んとこの子の名前はなんでいうんだ?」


「うちの娘にはリリクシールって名前をつけたさ!ミネルバに似た美人になるぞあの子は!」


そういったシルヴァードは豪快に笑った


そういえばあのバカ神が言ってた僕の幼馴染(予定)がリリクシールだったな 


「今日はお前んとこも俺んとこも出産でバタついてるし、俺は帰るわ! 今度うちの娘も見に来いよ!!」


そう言ってシルヴァードは来た時のように豪快に出て行ってしまった。嵐のような人だなぁ…


その日のはそれから何が起こるでもなくすぎていった 僕はそこら中のものを鑑定したことで夜には鑑定のレベルがまた1つ上がっていた

スキルを見るとそこにステータス鑑定が追加されている 

よし!っと僕は思わずガッツポーズをとった


(これで他の人のステータスがわかるぞ!僕のステータスがどれくらいなのかわかる)


そう思って安心した僕は赤ん坊にしては静かに寝たのだった


………


翌日、どうやら隣のシルヴァード宅に行って赤ん坊を見せ合うことになったらしい 


(よっしゃ リリクシールのステータスを見て僕のステータスを比較できる!)


僕は父に抱かれて一緒に隣の家まで行った 母は産後間もないためお留守番だ


父は扉をたたいて


「シルヴァード!来たぞ〜!リリちゃんを見せてくれ!」

と言うと、すぐにガチャっと扉が開き 強面がにゅっと顔を出す


(やっぱ顔怖いなこの人!)


正直、リリクシールがシルヴァードの血が色濃く受け継いでいたらと思うと少し怖いな…


「おう!よく来たなグラン!早速見てってくれ」


そう言われて僕らは家の中に入った


内装は僕の家とほぼ同じだが壁にバカみたいにでかい斧がかけられていた ちなみにうちには剣がかけられている どこの家もそうなのだろうか?


奥にあるベットには青い髪の美人さんがいてこちらに体を起こしていた


(この人が多分ミネルバさんだろう この人もうちの母さんくらい美人だなぁ この世界の顔面レベルは高いのだろうか?)


ミネルバさんの腕の中に赤ん坊がいる どうやらあの子がリリクシールのようだ


(ミネルバさん似でありますように!)


そう願っているとミネルバさんが赤ん坊をこちらに見えるように動かした

        

        そこには天使がいた


(やばい!めっちゃ可愛い!!)

リリクシールは幸運なことにミネルバさん似なのだろう 髪は青く赤ん坊なのに目はぱっちりとしている 将来的に傾国の美女になるかもと思われるほど可愛い顔だ


あまりの可愛さに当初の目的を忘れてしまっていた


(おっといけない、いけない 目的は別の赤ん坊とのステータス比較だ)


僕は気を取り直してリリクシールに鑑定をした 


リリクシール(0) レベル 1


体力: 09

速さ: 05

攻撃: 07

防御: 13

魔力: 1050

知力: 08

運 : 35


固有スキル

『魔導王』レベルー


スキル 

全経験値4倍  原始魔術 レベル1


称号


【神童】【魔神の寵愛】 【英雄の卵】

 


僕は思わず絶句した  


(まじかよ!! やっぱりリリクシールと僕のスキルが入れ替わっちゃったのか!)


なんか称号もひとつひとつがえぐそうだし


まずは魔導王を鑑定してみる


魔導王: 魔法を極めることのできる能力

 効果【魔法成長率補正極大 魔法威力補正極大 消費魔力量減少極大 魔力量成長補正極大】


(やっぱりクソチートやんけ!!どうしよう幼馴染にチートがいっちまったよぅ)


つぎに気になる称号だ


神童: あらゆる分野で才能に光り その才能が他に抜きん出ているものに贈られる称号 

 ステータス上昇率補正特大 


もともとこの子は神童だったのか、これは元々の剣召喚でも化け物になってたのかもしれないな 


魔神の寵愛: 魔神から寵愛を受けた証 

 始祖魔術のスキルを得る


この始祖魔術も気になるが何故か鑑定ができないのだ おそらくクソチートだろうということは分かる


英雄の卵: のちの英雄になることを確約された証 成長することで殻を破り真の英雄となるだろう

 全経験値4倍のスキルを得る


なんだこれは!もう英雄確定ってなんだよ!チート確定やんけ!


どうやら僕の可愛い幼馴染の将来は英雄の道しかないらしい




     

 










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