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野本留衣〜本に出会う〜
野本留衣―――
中学１年。学校にも慣れて、
楽しい毎日を送ってる。
でも…
最近心配。私は―――
『熱しやすく冷めやすい』
それが心配。
それに、かなりの面食いだし…
…すぐ冷めちゃう…
これからの事考えると余計心配。
私は……私は…
一生１人の人を愛せる？
今まですぐ冷めてきたのに―――
「…い…るい…留衣っ！」
「えっ！？」
「えっ！？っじゃなくて…」
私はあたりを見渡した。
いつもと同じ風景―――
少し汚くなりかけた教室に
いつと変わらない声・姿…
窓のすきまから入るかすかな風が、体にあたる―――
「…あっ…わたしまたボーとしてた？」
周りを囲んでいた友達が同時にうなずいた。
あぁ…また考え込んじゃった…
私の悪い癖。
頭をすっきりさせようと軽く頭を振った。
「…で…なんの話だっけ？？」
照れ笑いしながら言った。
「はぁぁ…これだから留衣は…」
「ごめんごめん…」
また楽しい“おしゃべり”に戻る。
こうやって自然に話してる時が
なんか幸せ。
「ねー類が今はまってるっていうアニメどうなったの？」
―心臓が高鳴った。興奮してきてるあかし。
心臓の音が自分の耳のガンガン響く。
好きな物の事になるといつもこう。
「ねぇっ！！ホントっ良いよっっ！あのアニメ！
みんなも絶対見た方が良いよ！すっごい感動するよ…
思い出しただけで涙出てきた…」
「留衣って好きな物の事話す時…はんぱないよね(笑）」
「へへっ…」
でも本当に良いアニメ。
アニメにこんなにはまたのはじめて！！！！
ケータイの待ち受け画像も、もちろんそのアニメの画像。
…そう…これこそ私の性格…熱しやすく…
ううん。このアニメだけはさめない。
…いっつもこんなこと言って結局さめるんだけど…
でも、今回は冷めない！
自身はかなりある。
だってこんなにはまったのはじめて！！！
