真っ赤になった。って、ラブコメでも良く出て来るけど、照れてるとは限らないから気をつけろ
「なんで、謝るんですか?私のせいでしょ?」
ぎりりと奥歯を噛みしめる。
岩を投げた私のせい。
まぁ、これは馬鹿馬鹿言ったミスターエックスのせいでもある。
けど、投げた岩を砕かなくちゃと思ったのは私のミス。
相手の力量も見抜けなかった。ミスターエックスは勢いついた私を難なく受け止めたのだ。あの岩だって、問題なく処理できたはずだ。
それを見抜けなかった私が駄目だった。
私のせいで、罠のスイッチから足が離れたのは間違いない。
「いや、お前のせいじゃねぇよ。ギーメ。そもそも、罠を踏んじまった俺が悪い」
ん?
そっか!
「巻き込んじまったのは、完全に俺の判断ミスだ……すまん。全力で守る」
はい?
「私、守られるの?」
ミスターエックスが私の髪をそっと撫でた。
「ああ、何としても、守ってやる」
……えーっと。
それって……。
まさか……。
ああ、顔が、赤くなってしまう。
表情を上手く隠すことが、私にはまだ無理みたいだ。
う……う……。
怒りで、顔が赤くなる。
「私には、戦うなって、ことかぁーーーーっ!」
ドカーンと、激しい音が響いた。
あ、私が怒りに任せて無意識に魔法を発動しちゃったんじゃないかと、ぎゃっとなって周りをきょろきょろとする。
「出てきた!ギーメ、一番遠く、あっちの壁まで走れ!」
ガラガラと岩肌に見えた壁が崩れていく。ドカーンという音は、ボスが現れる前兆音だったみたいだ。
はじめて聞く音に、北の国の魔窟すげーって思ったけど、もしかしたら調査が必要となったような特殊な事例なのかな?どっちなんだろう?
と、壁が崩れたあと、どんなことが起きるのかワクワクして見ていると、ミスターエックス……めんどくさいな、省略して、エックス……いっそ、クス……クスだって、クスッ。あ、今のは笑いね。
エック、そうだ、エックでいいや。
「おい、ぼーっとするな!何を今笑った!頭おかしいのか!すぐに離れろ!もうボスが出て来るぞ!」
焦った顔を見せるエックに、笑って見せる。
「大丈夫だよエック、私が守ってあげるよ」
エックが言葉を失っている。
「馬鹿が!初心者冒険者がどうこうできる相手だと思うな!いくらちょっと馬鹿力があるからって、自分の力を過信すると、死ぬぞ!」
んー。また、馬鹿って言った!
ぷんすか怒っている私の目に、崩れた岩肌の向こうにボスが姿を現した。
でっかーい。
「チッ。ドラゴンか……」
エックが舌打ちをした。
なんでぇ、ドラゴンだよ、楽しいじゃん。
人の何十倍もある巨体。
あれ?でっかい、ドラゴンって、でっかい核あるの?
でっかくておいしい核!
「緑のうろこに覆われたドラゴン、魔法攻撃が効かないやつだ」
へー、そうなんだ。
「3級魔窟で出るボスとしては最高位だな……って、馬鹿な……嘘だろ……」
私に説明するためなのか、それとも独り言が多いだけなのか、エックはドラゴンを見て得た情報を口にする。
緑のうろこに覆われ、巨大な首をゆっくりともたげてこちらを向いたドラゴン。大きな羽根は折りたたまれ背中にある。しっぽも太くて丈夫そうだ。
「3級魔窟だぞ?何故、こんな高位ドラゴンが……」
見慣れたドラゴンの向こう側から、もう一つ、ドラゴンの首がこちらを見た。
「双頭ドラゴン……」
そうとうドラゴン?相当強いドラゴンってことか!
いつも??ご覧??いただきありがとうございます。
軽率に書き始めた短編も、短編とは言えないレベルで書き進めておりまして。
二人目に出てきた婚約者候補は、こんな感じです。
えー、まだあと2人いるの?
もう、設定根幹から変えて、2人のうちどっちかーみたいにしようかな……と、考えているのは内緒ではない。堂々と言っておこう。
ある日、後書きもしくは前書きに、しれっと
「四大候やめて二大候に変更しました」とか書いておこう。
……いや、まて、でも、名前の由来が、
焼肉定食……四字熟語なのに、2字になると、ただの焼肉……
ただの、焼肉になってしまう……。
流石に、それくらい語呂合わせしなくたって、名前覚えられるよっむき!
引き続きお付き合いいただけると嬉しいです。




