魔孔に関する現代史
※ここで出てくる地球は異なるパラレルワールドの地球です。そのため、出てくる地名、宗教名、建造物名等々諸々は現実とは全く関係ありません。浅い知識で書いてますので、現実と異なることがあると思いますが、ご了承ください。
よろしくお願いします。
1999年7月1日、のちに世界大地震とよばれるプレートの位置に関わらない震度3の地震が世界中を襲った。
地震がめったに起きないフランスなどでは「世紀末だ!世界は終わってしまうんだ!」叫ばれ、地震慣れしている日本でも「ノストラダムスの大予言は本当だったのか?!」と多くの人がおびえた。
そして同日、世界各国のあらゆる場所で穴が開いた。落とし穴のように地面に開いたものや、洞窟のようになったもの、巨木に樹洞のようなものまで現れた。
そ翌日7月2日、大きな不安を抱えた多くの信者が寄り合ったサンピエトロ寺院で初の「能力授与」が確認され、初の異能開花者であるアメーリア・ルチオ76歳、異能:身体強化が世界中に報道された。
のちに「魔の2日間」と呼ばれるこの出来事は世界中に大なり小なり影響を与えた。
1999年8月ー世界各国で開いた穴、通称:魔孔の調査のため、軍や自衛隊、研究者を派遣。生命体を確認。また、銃器や手りゅう弾等の攻撃は効かず、刃物のみ攻撃可能だと確認したことをアメリカ軍が発表。
1999年11月ーアメリカ軍がF4階まで踏破。下に進むごとに生命体による攻撃の威力が増していることを発表した。
2000年1月ーフランスの生物学者ギャビー・Ⅿ・ブラウンにより、その生命体は細胞で構成されており、自己増殖能力、エネルギー変換能力を持つことが確認。「Organisms of unknown origin」と名付けられた。
2000年2月ーアメリカの化学者クリスティーナ・セイラーがOrganisms of unknown originなどの魔孔物資を構成している物質には今まで地球上で確認されていない元素が含まれており、また、体内に鉱石のようなもの、通称・核《core》を有していると発表。
2000年5月ースイスで魔孔に初の異能開花者を派遣。異能の発現を確認。ロシアの人類学者イヴァン・パヴロフが能力は魔孔内でのみ発現することを提唱。
2000年9月ーフランスの生物学者ロラン・ラバールと日本の生物学者切原旺の共同研究により魔孔の存在する環境がOrganisms of unknown originの生態系に大きな影響を及ぼすことを連名で論文を発表。
2001年8月ーアメリカ政府がOrganisms of unknown originは魔孔内でのみ生息し、魔孔外だと核《core》が消滅し、生息できないことを確認したと発表し、核《core》はOrganisms of unknown originの生命活動上重要なのではないかという仮説を立てた。
2001年11月ー中国政府がOrganisms of unknown originの複数の種の食用が可能であり、また従来の家畜よりも美味というデータを発表。
2002年1月ー日本の化学者境野 徹郎がOrganisms of unknown originなどの魔孔物資の有用性についての論文を発表。特に核《core》が電気エネルギーに代わる温室効果ガスの出ない次世代エネルギーとして利用可能と判明し、世界に衝撃を与えた。
2002年2月ーユーイン社が多額の資金で南アパラチア魔孔の土地を買い上げ、独占。その他、各地にあるダンジョンも指導者と名乗るものや長と名乗るものにより利益を独占。
2002年3月ー魔孔を独占していた指導者などが落雷や心臓発作、隕石の衝突などにより、相次いで死亡。世界中の人々が「これは神による天罰だ」と恐れ、独占しようとした者を激しく批判した。
2003年5月ー国際連合で「魔孔国有条約」が署名された。
2003年11月ー国際連合が「魔孔国有条約」を発効。魔孔は存在する国が管理、運営を行い、一個人が利益を独占せず、利益を広く配ることとなった。
2004年1月ー開花した異能が人により大きな差異があることを確認。
2005年5月ー魔孔管理・運営法を内閣が作成、提出。
2006年2月ー魔孔管理・運営法が衆議院で可決。
2006年12月ー魔孔管理・運営法が参議院で可決。
2008年5月ー魔孔管理・運営法が成立。
2009年6月ー魔孔管理・運営法が天皇により公布、施行。探索者と魔孔学者という職業が登場。世界中で魔孔内物資が高額で取引されるようになる。
2009年9月ー農林水産省が農林水産孔魔孔省となり、魔孔庁を設置。
2009年10月ー世界で初、魔孔内で発掘された美しい桃色の鉱物が掘り出され、探索者《zoeker》であり、発見者のガエタン・パンスロンによりロゼアと命名された。彼によりその鉱物はティアラとして加工され、ベルギー王室のマリー・フラソソワーズ・ビクトワール・ビーュロー王妃に献上された。そのティアラは王妃の名前からL'éclat de Marieと名付けられた。
2010年1月ー国内で探索者による魔孔内で魔孔内物資をめぐっての犯罪が多発。富士魔孔大量虐殺事件や桜島魔孔リンチ殺人事件などが起こり、社会的問題になった。
2010年7月ー魔孔内犯罪法を内閣が作成、提出。
2010年9月魔孔内犯罪法が衆議院で可決。
2010年10月ー魔孔内での青少年の死傷者が多数出たため、魔孔に潜る権利[探索権」の付与が16歳以上の男女から18歳以上の男女へと引き上げる魔孔管理・運営法の改正を内閣が要望。
2010年11月ー魔孔内犯罪法が参議院で可決。
2011年3月ー国内屈指の私立大学である雅楽川大学が日本初の魔孔学部と体育学部に探索学科を設置。相次いで多くの大学が魔孔に関わる学部学科を設置した。
2011年4月ー魔孔内犯罪法が成立。
2011年5月ー魔孔内犯罪法が天皇により公布、施行。魔孔に潜る際と出る際に指紋認証による身元確認が義務化され、また魔孔内での強盗や殺人などの凶悪犯罪は通常よりも重い刑が科せられることとなった。
2011年7月ー魔孔管理・運営法の改正が衆議院で可決。
2011年10月ー魔孔管理・運営法の改正が参議院で可決。
2011年12月ードイツの統計学者アルノー・ツィーゲが異能開花地となる宗教施設を有する宗教に信心深いことと有用な能力を開花させることに統計的に関連がないことを提唱した。
2012年3月ー魔孔管理・運営法の改正が成立。
2012年4月ー化粧品国内シェア1位の満澄が世界初のOrganisms of unknown originであるゼリー状の単細胞生物《通称:スライム》の細胞質気質の濃縮液を用いた化粧水を100個限定で販売。肌の若返り効果を有していたため、100ml120万円という高額にも関わらず、1時間で完売した。
2012年5月ーフランス・パリで能力評価統一条約が日本を含む25ヵ国の代表により締結。
異能の有用性で鉄、青銅、銅、銀、金、白金とランクが定められ、魔孔に潜る際は、指紋認識による身元確認と合わせて、個人識別用の認識標のランクの照らし合わせが義務化された。
2012年10月ーデンマーク王室主催の晩餐会でOrganisms of unknown originが料理として振舞われる。海外の要人を含む出席者らが絶賛したことにより、Organisms of unknown originの食材としての地位がゲテモノから高級食材へと駆け上がる。
2012年12月ー魔孔管理・運営法の改正が公布、施行。魔孔に潜る権利[探索権」の付与が16歳以上の男女から18歳以上の男女へと引き上げられた。
2013年4月ー日本初の白金ランクが認定された。日本初の白金者は田極 十郎(99)能力:石長比売が国内で大々的に報道された。
2013年11月ー世界初、アメリカ生物学者アロイス・カメロンの確認されているOrganisms of unknown originの生物図鑑《bio-illustrated dictionary》ver.セントラルパーク《central park》魔孔を出版。続々と魔孔ごとの生物図鑑が作られる。
2014年5月ーアメリカの統計学者リック・K・ストロングにより鉄ランクは10人に一人、青銅ランクは1000人に一人、銅ランクは1万人に1人、銀ランクは10万人に1人、金ランクは100万人に1人、白金ランクは1000万人に1人の割合で存在することを提唱した。
2014年12月ー有用人材有効活用法を内閣が作成、提出。
2015年2月ーハンガリーの大手家電メーカーZoltán・Kovácsが核《core》をエネルギー源とした家電シリーズ・Kegyelemを発表。
2016年1月ー有用人材有効活用法を参議院で否決。
2017年10月ー有用人材有効活用法を成立。
2018年8月ー有用人材有効活用法を公布、施行。