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同じオタクだと思ってたのに、裏では自分の人生を進めていて←他人の人生を予測するな!

あー、こういうのなろうでもすぐ炎上しそうですねー。どーもーせみころーんさんですーとととととととててててて。とてっ。


なんすか、twitterで36歳でオタク趣味にハマれなくなった。つらいわーって。


あのねえ。


36歳ってねえ。


もう何してる年ですか!


もうね!あんたね!


マーク・スーストロがアブデル・ラーマン・エル=バシャと組んでラヴェルのピアノ協奏曲と左手のためのピアノ協奏曲を録音して、「いやあ!スーストロさん!去年出したあの盤って凄いですよねえ!世界で一番うまいんじゃないですか!」とか言われてたんですよ!!!


あれをスーストロが35歳でやったんですよ!!!


これがどれだけ凄いことか。なろうの小学生や中学生の読者ではその衝撃はわからないでしょう。高校生くらいなら、一回くらいはこの話を聞いたことがあるかもしれません。


いまスーストロの名前を出しましたらね。ポテイトゥチップスの塩味ビッグをドカ食いしてたころーんさんが「きたか!(゜~゜:)ガタッ!」とかいって立ち上がっちゃいました。


ころーんさんでも、あの盤はすごいと思うんですよね。


うんうん。


そりゃそうだよね。


あれねえ。もう36年たつんですよね。


いまだにあの盤の衝撃は失われていないです。36年たってもすごい演奏ですよ。


エル=バシャはまだ25歳だったんです!!!!


考えられないでしょ!!!!!!25歳と35歳のコンビがですね、Forlaneっていう弱小レーベルからね、新人同士で出したんですよ。もう、Forlaneって会社はありません。


これは私の思い出話になるんですが、最初これ聴いたときにですね、もう40-50代の中堅さんが満を持してすごい演奏をしたと思い込んでいたんですよね。


そしたら、もう演奏家の年齢を見て飛び上がったんですよ。


こんなにうまい奴がいるのかと。このエル=バシャってのは初めて聞くけど、化け物じゃんって。


でね。


こういう凄いことを、平然とやって、当たり前だったんですよ。


今どうです。


大量に垂れ流される凡演のラヴェル。


そりゃあ、ああいった凡庸な演奏に小学生から慣れてると、逆にエル=バシャの演奏を聴いたら腹が立ってこないかと思うんですよ。いくらなんでもこれはどうなんだと。今のほうが下手すぎだろと。


今の演奏家のほうが逆に下手になってしまうというのはあるのですよ。


35歳で歴史に残ることしちゃう人っていたんです。


36でオタク趣味。それって歴史に残ることじゃないでしょう。


エル=バシャさんってのは、レバノンとフランスの伝統文化と隣り合わせの日々だったわけですからね。


そういう人が残るのは当たり前ではないですかと。


あのレヴェルの堅物を、遠ざけてやってきたのがオタク趣味ではないのかと。


反省していただきたいものですよ。


あんまり興奮したんでちょっと聴いてみましょっか。


Youtubeにありますよ。


ぽち。


el bacha ravel concerto leftって突っ込むといけますね。


左手のためのピアノ協奏曲はいろんな人で聴いてますけど、これだけ芯の詰まったラヴェルの音はこれ以外には聴いたことがありません。そもそも、これはコルトーがあのグダグダ演奏を残してしまったために、フランソワが追従し、この曲の正確な形状はわからなくなっていたというのが不幸でした。


この曲も厳しく聴くとうっかり間違ってそうなところがあるのですが、中間部の正確無比な半音グリッサンドの音色は素晴らしい。こんなに綺麗に行くもんですかね。


カデンツァも、無理して強奏で攻めてないんですよね。ここらへんも普通の人じゃないなと思う。


フィニッシュも綺麗ですよね。最後どんちゃかどんちゃかで、ピアノもついやっちゃうって人が多いんですが、最後までバランスに気を付けてて。次元の違う演奏ですよねえ。


こういうの、今の人はCDで簡単に聴けなくなってますからね。かわいそうですよ。


両手のピアノ協奏曲は左手ほどの衝撃はありませんが、最初のグリッサンドも正確に決めてます。こういう人は当時珍しかったでしょう。


ピアノ協奏曲第1楽章のアインガングっぽい両手ユニゾンは、どうやらあラヴェル本人はテンポを上げて弾くべきだと思ってらして、マルグリット・ロンは上げて弾いてるのですが、これは完全にインテンポで行きます。今から考えると従来の解釈を、根底から批判した演奏だったんですね。


第3楽章も、ミケランジェリ盤に慣れている人には違和感があるらしいですが、私はこれでいいと思いますよ。ほんとにどこもかしこもノンペダルで、メカニカルにやってしまってて。


ほんとにこれ1984年の演奏なんだろうか。今の演奏家はちょっと怠慢すぎだろこの野郎と思えるほどの、脅威の名演奏です。


こういうことを巨匠って言われる人は、35歳でやるんです。


36歳でオタク趣味にハマれなくなってつらいって言ってる人は、こういう音楽を聴いてこなかったからそうなったんですよ。

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